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掲載日:2018年10月16日

平成27年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (並木正年議員)

埼玉県の経済指標について

Q 並木正年議員(県民

経済指標とは、物事を判断したり評価するための目印ですが、これらの基礎となる数字や基準、これが曖昧であったり、実態を反映していない形で表現されてしまうと、これらの情報がいかにも正しいものだと捉えてしまう例が幾つかあります。
埼玉県の経済状況を見てみると、私は非常に元気で活力があると認識をしています。例えば、過去10年間の企業本社の転入超過数、これは転入企業数から転出企業数を引いた数ですが、1,013社で、2位の神奈川県の780社を大きく引き離し、全国断トツの1位となっています。また、埼玉県の金融機関の貸付金残高の増加額は、平成27年3月末までの12年間で3兆2,810億円の増加で、東京に次いで全国第2位となっています。さらに、過去10年間の県民総生産を見ると、全国で増加しているのは7県だけであり、埼玉県は0.7パーセントの増加で、全国第5位です。そして県内総生産の全国シェアについては、4.07パーセントへと0.17ポイント増加し、この増加ポイントは愛知県に続いて全国2位でもあります。これらの指標は埼玉県の経済がいかに元気で成長と発展を続けているかを表わしているものと思います。
こうした経済指標がある中で、一人当たりの県民所得が全国19位で低いとか、有効求人倍率が全国ワースト2位で雇用環境が悪いなど、あたかも埼玉経済が低迷しているかのような指摘がなされてきました。そこで私は、これらの指標が埼玉経済の実態を表わす指標と言えるものかどうか疑問に感じましたので、改めて調べ直してみたところでございます。そうすると、やはりこれらの指標は、必ずしも埼玉経済の実態を表わしているものとは言えないものでした。
一人当たりの県民所得についてですが、まず、県民所得は雇用者報酬、企業所得、財産所得が合算されたものであることは言うまでもありません。平成24年度の県民所得の総額は20兆2,000億円で、本県は全国第5位です。総額を県人口で割った一人当たりの県民所得は280万6,000円で、全国第19位となりますが、順位が下がってしまう理由は、企業所得が企業の所在地で一括計上されるためです。埼玉県から東京都に通勤する方は約84万人もいます。この方たちが生み出した企業の利益、つまり企業所得は東京都に計上されてしまうんです。都内で働く方が多い神奈川県や千葉県も同様の理由で、一人当たりで見ると順位が下がってしまいます。
このように企業所得を県人口で割るということは、県内での就業比率が高い県では合理性がありますが、県外就業比率が高い埼玉県では、人口と県内就業者数に乖離があるので正しく反映をされておりません。ちなみに、実際に埼玉県で働く雇用者一人当たりの報酬額は467万円で、これは全国第七位の水準となっていますので、県民所得を「人」という単位の指標で見れば実態に近いものと言えるのではないでしょうか。
また、有効求人倍率ですが、埼玉県の平成27年7月の有効求人倍率は0.84倍で、全国では沖縄県と並んで最も低いとの発表が厚生労働省からありましたが、これは埼玉県の雇用実態を表わしているものではありません。この有効求人倍率は、ハローワークを通じて求人や就職をした人だけの統計であり、実際の就職者全体のわずか18パーセントに過ぎないからです。埼玉県では、民間の広告などによる就職が56パーセントもあります。埼玉県ではハローワークを利用する人が限られておりますので、有効求人倍率が県内の求人、就職の実態を正しく反映しているとは言えません。この数値をもって埼玉県の経済が低迷しているなどということは、全く言えるものではありません。
そこで、知事にお伺いいたします。私は、県民一人当たりの県民所得や有効求人倍率は埼玉県経済の実態を表わしておらず、埼玉経済は元気で成長、発展を続けていると思いますが、経済指標の捉え方も含めどのようにお考えでしょうか。また、これらの経済指標については、実態に沿った形で発表するよう国に強く求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

A 上田清司 知事

「県民所得」と「一人当たりの県民所得」ですが、総額ベースの県民所得では、埼玉県は20兆2,000億円で全国でも第5番目と上位ですが、「一人当たりの県民所得」でみると全国19位と順位が下がります。
その理由は正に並木議員が指摘されたとおり県民所得を構成する一つの要素であります「企業所得」が低い。
県民所得を構成する「雇用者報酬」については、属人主義、つまり、埼玉県に居住する人が他県で働いた報酬もそのまま埼玉県に入るということになります。
一方、企業所得は、属地主義でありますので、事業所の所在地で計上することになっております。
そのため、埼玉県から84万人の県民の方が東京都の企業に勤め、企業所得を稼ぎ出していますが、その企業所得は埼玉県に計上されません。企業の所在地である東京都に計上されるという形になってしまいますので、正に企業の利益の方に入ってしまう、つまり東京都の方に入ってしまうということになります。
経済圏が県内で完結しているようなところでは、県民が稼ぎ出す企業所得はそのままその県に計上される傾向にあります。県外で就労する埼玉県民が稼ぎ出した企業所得は他の都県に計上されます。
埼玉県の一人当たり県民所得の全国順位が下がるのは、企業所得の計算方法によるところでございます。同様の理由で、神奈川県も総額では全国第2位の非常に豊かな県でありますが、一人当たりになると、第13位に下がる。千葉県も総額では第6位ですけども、これも一人当たりになると第18位に下がったりします。
これに対して、同じ関東圏にあっても本県と比べて比較的独立した経済圏を持っている茨城県や栃木県などは、県民所得の総額は神奈川県や埼玉県の2分の1以下でありますけども、県民一人当たりになると逆に高くなるという形になってきています。
茨城県は総額では全国第11位、しかし、一人当たりは第4位。こういう逆転現象が起こっています。栃木県は総額では全国第16位ですが、一人当たりでは第7位になる。誰が見ても神奈川県や埼玉県や、あるいは千葉県が元気があるというふうに見えるわけですが、こうして一人当たりの県民所得という形となると、企業所得の移転が行われるために、実質的には、県内企業の範囲内で仕事をなさっているような、独立した経済圏をもつような栃木県や茨城県のほうが一人当たりは強いという、こういう現象になっております。
次に、有効求人倍率についてでございますが、厚生労働省の発表によれば、直近の平成27年7月は0.84倍で沖縄県と並んで全国で一番低いと、こういうことが指摘されています。
これも、御案内のとおり、埼玉県の雇用情勢を正確に表すものではありません。
厚生労働省の発表する有効求人倍率は、ハローワークを通じた求人・求職に限ったデータでございます。平成25年において埼玉県ではわずかに18%にしかすぎない。だいたいこういう傾向が続いております。
並木議員の御指摘のように、有効求人倍率は、ハローワークに登録された求人・求職に限られておりますので、この数字は埼玉県というよりは「ハローワーク求人倍率」と言えるのではないかと思っています。
埼玉県では、御案内のとおり、駅などを通る通り口にいろんな求職の雑誌がございます。そういう雑誌、新聞などを通じた求人広告が大変多く、それらの求人情報は、駅やコンビニで手軽に手に入れることができます。
そして、それを見て求職する人が、就職者全体の56%を占めて、ハローワークを介した就職よりも圧倒的に多い。この就職者全体の56%というのも日本一でございます。そういう意味でもどうしても有効求人倍率が低い数字になってしまいます。
経済センサスによると、平成26年の埼玉県の従業員数は、5年前と比べて2万3,000人も増えており、増加率は全国7位の水準であります。
全国における従業員数はこの5年間で0.8%減少しています。御案内のとおり、リーマンショックあり、東日本大震災ありということでございましたので、こういう現象、状況でした。従業員数が増えている埼玉県で、活発な求人活動があったとみるのが普通だと思っております。
岩手県や秋田県、島根県などは、ハローワークによる就職あっせんが主流ですので、そういう地域での有効求人倍率は、地域の雇用情勢をある程度、反映しているものではないかと思っております。
一方、神奈川県、千葉県なども埼玉県と同様にハローワークを通じた就職率は低く、首都圏では有効求人倍率が雇用情勢の実態を反映してないのではないかと思っております。
したがいまして、ハローワークにおける求人数の計上方法に、基本的に問題があると、私は思っております。
現在のハローワークの求人数は、都道府県域を超えた求人であっても、その求人を受け付けたハローワークが所在する都道府県に計上する仕組みになっています。
したがって、地方の支店で働く人の分まで東京の本社で一括求人すると、全ての求人数は東京のハローワークに計上されております。
したがって、この求人の受理地で集計した東京都の有効求人倍率は全国第1位になったりします。ところが実際に就業する都道府県別に分けていくと実は東京が第21位に下がったりします。
同じように、大阪府も受理地別、つまり、本社で受け付けるものであれば全国19位なのですが、就業地別でみていくと第40位になったりします。
毎月、有効求人倍率が発表されるたびに、埼玉県の雇用情勢が悪いように誤解されますので、発表の仕方を改善してほしい旨を埼玉労働局長に申し入れをしておりまして、厚労省も考えてはいるようですが、なかなか実行しない。
今後は厚生労働省に雇用情勢の実態を反映した新たな指標を公表するように要請したいと思います。
時代の変化を捉えた統計が出せない、こうした厚労省でもありますし、ハローワークでもありますから、地方に移管したするように言っているわけでございます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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