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掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (白土幸仁議員)

知事の政治姿勢について

Q 白土幸仁議員(自民)

上田知事の政治姿勢についての質問ですが、上田知事に対する質問に関しては、細かい政策的なことをお聞きすることはございません。上田知事がふだんの政治的な活動の中で指針としてお持ちになっていらっしゃるであろう政治哲学的な内容を中心に質問をさせていただきますので、ありのままで、そして簡潔にお答えをいただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
政治家は、政治家を目指したその原点を忘れてはいけない。それを忘れたときに政治家から政治屋になる。これは、私が仕えた政治家の諸先輩から強く言われてきたことでした。上田知事は、埼玉県知事就任当初の記者会見にて、自らの政治家を目指した原点としてこのようにおっしゃっていました。小学校高学年で200冊以上の偉人伝を読んだということで、そこで公のために頑張らなければとか、うそをついてはいけないとか、責任感を持てとかそういう倫理観がついた。そして、自らがクラスの状況を看過することはできなかった。当時の上田少年は札つきの不良からナイフやたばこを取り上げたりと、中学校を少しでも良くしようと奮闘。次第に教師になろうという思いが芽生え始めた。しかし、教師では1学級、1学校しか救えない。日本全国を救うには教育制度や社会環境を変化させるのが必要と考え、社会全体のことをつくるのは政治家だと思った。高校2年生のときだったとお話しされております。
まず初めの質問として、改めて上田知事が政治家になろうと決意したその原点がこれで間違いないのかということと、その原点と多選自粛条例をほごにしたこととの整合性をお伺いしたいと思います。
私は、上田知事が立候補された12年前は春日部市議会議員でございました。そのときに、この埼玉県議会議事堂にいらっしゃる仲間たちに県政刷新若手議員の会という団体に誘われ、参加させていただきました。前知事の辞職を受けた中で、私も参加しておりました県政刷新若手議員の会の仲間で、平成15年7月24日にほかの諸団体に先駆けて上田知事に出馬要請をいたしました。その場所は衆議院会館、上田清司控室。当時29歳だった私もその現場に立っておりました。
その後は苦しい戦いが待っていました。初めは、池袋駅に立ちました。なぜ埼玉県での第一声ではないのかと当時は非常に疑問に思いましたが、実際にこの議場にいる当時の仲間たちと様々な場所で連日街頭演説をさせていただきながら、我々が埼玉県から日本を変えるのだという気概を持って活動させていただきました。同じ志を持った仲間たちとの充実した時間は、今も忘れることはできません。
そんな熱く苦しい戦いの中、「しがらみ一掃」というラッピングがされた選挙カーの中で、多くの人間が口を揃えて誓い、そして県民に訴えた言葉がありました。それはこの言葉です。「今、上田さんが訴えている約束を守らなければ、我々が上田さんを引きずりおろす。今ここに集まっているのは県内の若手議員であるから、他の議員の方々よりはより長い時間、上田清司を監視できる。だから、県民の皆さん御安心ください。上田さんは間違いのない候補です。我々が保証します」と叫びました。
そのときはまさか引きずりおろすようなことはないだろうと、上田さんは今まで接したほかの政治家とは違うのだと考えていました。しかしながら、違う現実が訪れてしまいました。率直に言って本当に、本当に私は残念の極みです。まさか引かない、曲げない、諦めない男、上田清司が多選自粛条例を曲げるとは考えもつきませんでした。
私は、自らの選挙区事情がいろいろとありましたが、約束を守りました。それは、私は県民と約束したからでございます。県民と約束した3期の期間は、私は必死で上田知事を応援しました。今度は上田知事、あなたの番です。今からでも遅くはありません。約束を守っていただきたい。選挙で真意を問うなどという上田さんらしくない言葉は聞きたくありません。県民の負託を受けた県議会議員として、私は約束と条例をほごにした上田知事を許すことはできません。12年前の選挙の最終日に上田知事が志木駅で見せたあの涙は、私は本物だと信じたい。
この上田県政改革、埼玉県から日本を変える12年間の改革の集大成が、自らが定めた多選自粛条例を守って辞めていただくことだということに早く気付いていただきたいと思います。辞めることによる改革もあるのだということに早く気付いていただきたい。条例を破ることによって、埼玉県全体の条例の信用力が急落することに早く気付いていただきたいと思います。選挙に勝てばいいんだ、議会は関係ないという間違った民主主義の考えの下、多選自粛条例の改正案を出さず、知事が議会を無視したことで埼玉県の二元代表制が完全に死んでしまったことを早く気付いていただきたいと思います。
ここで質問です。多くの関係者の御努力と大きな困難を乗り越えてここまで築き上げた12年間に及ぶ埼玉県政改革の集大成は、自ら提案した多選自粛条例に従って上田知事が出馬しないことであると私は考えますが、知事の御見解をお伺いいたします。
次に、もう一つ、非常に残念なことがありました。6月18日の報道によりますと、16日夜、埼玉スタジアムで行われたサッカーワールドカップアジア2次予選、ハーフタイムで観戦を打ち切った上田知事は公用車のセンチュリーに乗り込み、一路さいたま市大宮区のホテルに向かった。そこで待っていたのは、埼玉選挙区選出の民主党参議院議員大野元裕氏だったとありました。ここに二点問題があると考えます。
まずは、ワールドカップアジア2次予選は公務だったわけですが、そこでの一番重要な知事の役割は試合を観戦することだけではなく、御公務として観戦にいらっしゃっている高円宮妃殿下の接遇だったはずです。高円宮妃殿下は最後まで試合を観戦されていらっしゃったとお聞きしております。上田知事は県民を代表しての公務だったわけで、後継者の擁立という私ごとの用務での途中退席はいかがなものかと考えます。もとより日本人の倫理観として御皇族の方を最後まで接遇されるということは、自発的に生まれてくるものだと考えますので、このような行為は私も一人の日本人として非常に残念でなりません。
また、公用車を使用していらっしゃいますが、明らかにこれは私ごとの用務であると考えます。公用車の利用についても問題があるのではないかと考えます。もし多選自粛条例にのっとった公務だとおっしゃるなら、しっかりと条例遵守をしていただき、四選出馬を自粛していただく行動をとっていただきたいと思います。
正に、これらの不適切と思われる行為こそが私は多選の弊害ではないかと考えます。この二つの問題について、知事の御見解をお聞かせください。

A 上田清司 知

まず、政治家を志したプロセスについて、いろいろ言及をしていただきました。そのエピソードのほとんどは事実だと、このように思っております。
そして御質問の、政治家の原点を反故にしたことについての整合性についてのお尋ねでございます。
ぎりぎりの努力をする、結果として多選自粛条例を守れなかったことは、たびたび申し上げていますように、私の力不足、不徳の致すところだと思っております。
しかし、政治家の人生の中で、個人の価値と世の中の価値を見るとき、私は一貫して個人の価値よりも世の中の価値に、重きを置いてきたつもりでございます。
その意味での整合性は、私の観点からすれば取れている、このように思っております。
2番目に、出馬しないことが県政改革の集大成になるのではないか。このようなことを聞かれました。
何度も私の考え方については、この議場で述べさせていただきましたので、このことについては繰り返しません。
私は、孫子あるいはマキャベリーの君主論、そしてマックスウェーバーの「職業としての政治」、この3冊は一年に一回必ず読むようにしております。
まさに自分の政治の中でのバイブルになっているからであります。あるいは時々指針にもなっております。
そういう意味で毀誉褒貶(きよほうへん)は他人のいうところ、しかし、それでもということが言える信念こそが、政治家として成すことができる、私はそのように思っております。
重きを置いた場所において、異なる場合がありますので、この点についてご理解を賜りたいと思っております。
3つめのサッカー観戦前後のお話でございます。
当日は日本サッカー協会の主催で、私も招待者として招かれております。
ただ、事前に高円宮妃殿下がおいでになるということは聞いておりましたので、皇室の皆様がおいでになるときは、私も自然体で必ず到着の30分前に到着して、遅れず出迎えができるようにする努力をしております。
もとより、県の行事等でどうしてもだめなときはありますが、基本的にはそのようにしております。
そして、お見送りをするというのが基本的な姿勢にしております。
接遇が公務だとは思っておりませんが、私は義務的な気分で常に敬意を払ってきております。
ただ、事前に約束したものとか、例えば政府高官とか与野党の幹部などの皆さんとのセットは、そう簡単に崩せませんので、そういう場合にはお出迎えだけをして、あるいは途中退席でお許しをいただくということを、あらかじめ妃殿下に申し上げ、去ったこともございます。この11年以上の中ではそれは記憶にあります。
当日、私も野党の幹部の方とある程度の時間の設定の中で、決めておりましたので、それを反故にすることもなかなかできないということで、途中退席で御無礼することをお迎えの時に申し上げ、なおかつ、退席するときにもサッカー協会の皆様にもまた、妃殿下にも非礼を詫びながら去ったところでもございます。
お話にあった大宮区のホテルとかいう場所は、どうも違うようでございます。
公用車が問題ではないか、というお話でございます。
特に私も細かくこの基準については聞いておりませんが、基本的にはプライベートな事とか、選挙のことなどについては切り離すようにしております。どこまでが公務でどこまでが政務だということを、明確に分けることは極めて困難であります。
県の主催であるようなものは、みんな公務だと思っております。
一方で例えば政府高官、与野党の幹部、あるいは本県選出の国会議員また県会議員の皆様、あるいは市議会議員の皆様、元議員の方々、あるいは首長の皆様方、あるいは本県の発展に多分に役に立つだろうと思われるような方々とのセッティング、例えば、ホンダの福井社長と私は、ホンダの本県進出以前に本県の有力な企業の社長さんたちと会って、できるだけ盛り上げようと思ってセッティングをしました。
その時偶然この寄居の話なんかが出てきました。そういう民間の方といえども本県の発展に繋がるようなものであれば、必ずしも公職、元公職でなくてもお目にかかったり、あるいはまた、そうしたことについて公用車を使うことについては、決してたじろいだりしてはおりません。
全体としてご理解を賜りたいと思っています。

再Q 白土幸仁議員(自民)

知事の政治姿勢について質問させていただきたいと思いますが、ちょっと整理をさせていただくために確認をさせていただきたいと思いまして質問させていただきたいと思います。
まず、上田知事のほうも選挙に関することは、公用なのか公用じゃないのか微妙なところがあるけれども、公用ではない部分だというお話をお伺いしました。今回、このワールドカップの途中で退席されたというのは、選挙の件で野党幹部に会いに行くために退席をされたということでよろしいんでしょうか。それだけちょっとお聞きしたいと思います。

再A 上田清司 知

国会議員等々にお目にかかる場合、いろいろな議論があります。
今回の場合は、野党幹部の国会議員の方にお目にかかりました。
いろいろな議論がありますので、その中の一部を取り出して何が公務か公務でないか、という話にはなりません。全般的なお話だと、このように御理解いただきたいと思います。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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