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ページ番号:80171

掲載日:2022年8月18日

平成28年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

スポーツコミッションの設立について

Q 永瀬秀樹議員(自民

近年、世界的に拡大し、国連世界観光機関によれば、世界の観光産業の10パーセント、約60兆円の規模を誇り、毎年6パーセント成長を見せている観光の新しいスタイル、これがスポーツツーリズムであります。スポーツを見に行くための旅行及びそれに伴う周辺観光やスポーツを支える人々との交流など、スポーツに関わる様々な旅行のことです。スポーツツーリズムを地域において推進していくためには、旅行の目的となる都市や地域において、その仕組みを動かしていく専門の組織が必要であります。スポーツを通じた地域振興を目指す組織、スポーツツーリズムによって地域経済の活性化を目指す官民挙げての公的な組織がスポーツコミッションであります。
スポーツコミッションの役割は、スポーツ大会や合宿などの誘致、運営の支援、利用者ニーズに対応するためのワンストップ窓口機能、情報の発信やPRであり、その活動によりもたらされる効果は交流人口の拡大、地域経済への波及、地域の知名度向上、地域住民のスポーツ活動の活性化といったものが挙げられます。
さいたま市においては、スポーツコミッションが誘致支援活動、情報収集活動、経済波及効果調査活動、主催・共催イベント、広報宣伝活動といった5つの活動を行いました。2011年10月から2016年3月の間に、ツールド・フランスさいたまクリテリウムなど157件のイベントを誘致し、参加者総数81万1,148人、経済効果287億6,140万円の実績があったと報告されています。全国的にも、2011年、さいたま市のさいたまスポーツコミッションの成立を皮切りに、現在、市町レベルで14市町、都道府県レベルで佐賀、愛知、岐阜、沖縄など7県、あるいは関空エリア、盛岡8市町村といった広域連県で5団体、NPO法人で3団体が設立され、現在も金沢市などが設立を計画中であり、各地で設立の動きが広がっております。
人口減少、高齢化が進む本県において、交流人口の拡大による地域経済の活性化、雇用の創出など、地方活性化に向けた成長戦略の一つは観光であると私は思います。歴史的な建築物、有名な寺社仏閣など、観光資源に必ずしも恵まれているとは言えない埼玉県でありますが、首都圏に位置し、交通の便が良く、2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場や事前合宿向け施設に限らず、県は中小規模のスポーツイベントや合宿で使うことのできるスタジアム、体育館、テニスコート、武道館など多くの施設を所有しています。こうしたことに加え、なだらかな平地と丘陵、山間部が併存し、気候が温暖である我が県にはマラソンやサイクリング、ウォーキングの競技やイベント会場に使える道路や林道、山や川や森、そのような地域に隠れた資源が豊富に存在しています。
私は、これらの隠れた資源をどのように活用するかを考える専従のスタッフをそろえたスポーツコミッションのような組織の有無が今後の県の活性化を考える上では極めて重要と考えています。2020年を見据え、2020年以降にレガシーを残すとともに、本県のスポーツ文化の更なる普及と県民生活の向上に向けて、今こそ本県においてもスポーツコミッションを設立すべきと考えますが、いかがでしょうか、県民生活部長の考えをお聞かせください。

A 稲葉尚子 県民生活部長

議員お話のスポーツコミッションは、スポーツを地域振興へつなげることを目的とした組織であり、全国で設立の動きが広がっています。
本県には県全域を対象とするスポーツコミッションはありませんが、埼玉スタジアム2002や熊谷スポーツ文化公園などを会場とし、県内各地で多彩なスポーツ大会が開催されています。
年間を通して多くの大会が行われていますが、県外から人を呼び込み、更なる地域活性化を推進していくためには、国際大会や全国レベルのスポーツ大会を新たに開催していくことが必要となります。
そのため、日本体育協会や中央競技団体とのパイプをこれまで以上に強いものとし、本県の優れたスポーツ環境をアピールしながら、積極的に大会の誘致を進めていくことが大切です。
大会の開催以外にも、「埼玉サイクルエキスポ」のように、スポーツ関連企業とタイアップした魅力的なイベントを企画し、スポーツを楽しむムーブメントを作り上げていくことも、今後、力を注いでいくべき分野です。
また、大会開催時には県外から多くの方々が訪れますが、交通アクセスの良さなどから日帰りの場合も多く、県内での観光や宿泊につながらないという課題があります。
旅行関連企業などの専門的なノウハウを活用し、スポーツ大会やイベントの参加者を県内観光に誘導するなど、県内全域に経済波及効果をもたらす取組が重要です。
2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、国内外から多くの選手や観戦客が本県を訪れると見込まれています。
この機会を捉え、観戦客を県内観光につなげることはもとより、各国の事前トレーニングキャンプや様々なスポーツ合宿の誘致を進めることも欠かせません。
スポーツを通じた地域活性化を推進していく上では様々な課題がありますが、スポーツコミッションは有効な方策の一つになるのではないかと考えております。
スポーツコミッションの設立につきましては、他県の先行事例を研究するとともに、スポーツや観光の関連企業、経済団体、市町村などからも御意見を伺い、鋭意検討してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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