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掲載日:2022年8月18日

平成28年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(井上将勝議員)

パラリンピック選手の育成強化について

Q 井上将勝議員(民進・無所属

2020年には、世界最大のスポーツイベントの一つ、オリンピック・パラリンピック競技大会が東京で開催され、本県においてもバスケットボール、サッカー、ゴルフ、射撃の4競技が開催されます。先日も、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、埼玉県の魅力、文化を世界に発信する事業のスタートを告げるキックオフイベントが開催され、その機運を高めたところです。
埼玉県の魅力を発信するまたとない機会ですが、何より大切なのは、オリンピック・パラリンピック競技大会で埼玉県ゆかりの選手が大活躍をし、県民、そして全ての日本人に夢と希望を与えることであると思います。そのためには、2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、選手の育成強化に力を入れなければなりません。
そこで、ここではパラリンピック選手の育成強化についてお尋ねをいたします。
県は、平成27年から彩の国パラリンピック選手育成強化事業をスタートし、東京パラリンピックに向け強化指定選手を選考し、競技力向上のプログラム実施や世界大会、海外遠征費用助成を行っています。非常に有意義な事業と評価いたしますが、この強化指定選手選考会の対象競技は、陸上競技、水泳、卓球、アーチェリーの4競技のみに限定されています。限られた予算の中で最大限の効果を上げるべく、そして有望競技の底上げを図るという意図で、ある程度競技を限定することは理解できますが、せめて国際的に実績を残している選手には、対象競技以外であろうと、何らかの枠を設けて強化指定選手に選考できる道をつくるべきではないでしょうか。
さいたま市には、今年3月にボッチャの世界大会で準優勝し、リオデジャネイロパラリンピックにも出場された高橋和樹選手がいらっしゃいます。御存じのように、ボッチャは、重度脳性麻痺の障害者のために考案されたスポーツですが、遠征時にも当然介助者の派遣が必要であることから、遠征費用も多額になります。パラリンピックにも出場し、世界大会でも準優勝という輝かしい実績があるにもかかわらず、対象競技外というだけで強化指定選手になれないというのは、埼玉県の宝となる人材をみすみす放っておくことにならないでしょうか。
ほかにも、埼玉県ゆかりのリオデジャネイロパラリンピック出場選手は、車椅子バスケ、車椅子ラグビー、テニス、ゴールボールなど13人いらっしゃいます。そうした国際的に活躍し実績を残されている選手は、この育成強化事業の対象競技外であろうとも、強化指定選手に選考する機会を設け、育成強化することが、埼玉県の大切な未来の宝を輝かせることにつながると考えますが、福祉部長の御所見をお伺いをいたします。
また、このパラリンピック選手育成強化事業は、福祉部のみで完結しておりますが、パラリンピックは、もはや障害者スポーツという福祉の歴史の範疇を超え、立派なスポーツ競技大会として確立しています。スポーツの振興を担当する県民生活部としても、パラリンピックの育成強化にしっかり関わっていくべきと考えますが、知事の御所見をお伺いをいたします。
さらに、オリンピック・パラリンピック競技大会が成功するためには、県庁の各部局が緊密に連携することが不可欠です。埼玉県におけるオリンピック・パラリンピック競技大会を成功裏に終わらせるためにも、2020年に向けて、福祉部はもとより各部局が密に連携できる県庁の体制を構築すべきと考えますが、同じく知事に御所見をお伺いをいたします。

A 上田清司 知事

県民生活部としてもパラリンピック選手の育成強化にしっかり関わっていくべきであるということについてでございます。
パラリンピック選手の育成について、スポーツの一環として取り組むべきという議員の考えに私も同感でございます。オリンピック選手、パラリンピック選手にはそれぞれ特性があり、育成強化の方法には色々違いがあると思いますが、当然共通する部分もあるはずです。
今年度から、オリンピック出場が期待される選手60人を「彩の国2020ドリームアスリート」に認定し、スポーツ科学の知見を生かした強化策を実施しています。
この取組のうち、メンタルトレーニングや栄養指導は、パラリンピック選手の育成にも十分活用できるはずです。
また、ドリームアスリート向けに開発している各種トレーニングメニューについても、障害者スポーツの選手に有効なものもあるかもしれません。
パラリンピック選手の育成強化については、様々な課題がありますが、部局の枠にとらわれることなく、選手の支援を、今申し上げたことを、よく確認しながらやっていきたい、このように考えます。
次に、福祉部はもとより各部局が密に連携できる県庁の体制を構築すべきについてでございます。
議員御指摘のように、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を成功させるには、庁内各部局の緊密な連携は必要不可欠なものでございます。
全庁的に緊密な連携を図る体制として、全部局長等をメンバーとした「2020オリンピック・パラリンピック/ラグビーワールドカップ2019庁内推進会議」を昨年の4月に設置しております。
このオール県庁の体制の中で、全部局が一体となって大会の成功に向けた取組を推進しているところでございます。
また、庁外にあっては、「2020オリンピック・パラリンピック/ラグビーワールドカップ2019埼玉県推進委員会」を昨年11月に発足させております。
この委員会は、県議会の皆様、県内の全市町村長をはじめ、各スポーツ団体や福祉団体、経済団体の皆様にも参加していただいて、正にオール埼玉による取組の推進体制になっています。
具体的に、この8月に、埼玉県ライフル射撃協会、埼玉県身体障害者ライフル射撃連盟、地元市などと連携して、パラリンピックの4年前イベントとして、県立和光南特別支援学校で、ビームライフルによる競技体験や、パラリンピアンをお招きした講演を行ってきました。
また、気運醸成、ボランティア、多言語対応、文化・教育の各取組について専門部会を設置して、大会成功に向けた具体的な検討を強めております。
今後も全庁一丸となって、大会の成功に向けた取組を進めてまいります。

A 田島 浩 福祉部長

育成強化事業の対象競技以外であっても、国際的に活躍し、実績を残している選手を育成強化すべきについてお答えを申し上げます。
「パラリンピック選手育成強化事業」は、東京2020パラリンピック競技大会に向けて、有望選手を発掘し育成強化を重点的に行う事業です。
具体的には、競技団体と県が連携し、選手の選考会や育成強化のための練習会などを実施するとともに、育成強化の一環として選手への海外遠征費用の助成を行っております。
現在43人の強化指定選手に対し、計画的に育成強化に取り組んでいるところです。
議員お話のとおり、埼玉県ゆかりの選手がパラリンピック競技大会に出場し活躍することは、県民に夢と希望を与えてくれますので、大会に出場する選手を一人でも多く育成することは重要であると考えております。
課題もありますが、育成強化事業の対象競技以外であっても、国際的に活躍し実績を残している選手に対してどのような育成強化ができるのか、関係部局と連携してしっかりと検討してまいります。

再Q 井上将勝 議員(民進・無所属

知事に質問というか確認なんですけれども、知事が御答弁の中で、部局の枠を超えてというふうにおっしゃいましたけれども、この彩の国パラリンピック選手育成強化事業は、総額で今現在800万円ということなんですけれども、質問の中でも言ったように、福祉部だけでパラリンピック選手を育成強化するのは、やっぱりそれだけでは足りないと思うので、知事がおっしゃった部局の枠を乗り越えてというのは、予算も含めてのお話なのか、確認をさせていただきたいと思います。

再A 上田清司 知事

パラリンピックに出場する選手も、ドリームアスリートに認定された60人の方々と類似するような項目について、より訓練をしたり、何らかの形で強化をするということにはお金がかかるということでございますので、当然予算もかかるということになります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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