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掲載日:2022年8月18日

平成28年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柳下礼子議員)

性的マイノリティの人権保障について

Q 柳下礼子議員(共産党

9月に、県人権推進課とLGBTの当事者との懇談が初めて行われ、私も同席しました。思春期に思い悩み、鬱病となって自殺未遂を繰り返した若者は、「LGBTは一人一人の命がかかっている問題」と強く訴えました。「常に偏見にさらされ、自分を肯定できなかった」、「理解してくれる人は一人もいないといつも思っていた」。当事者の多くが幼少期から性的違和感に悩みながら、理解者や相談者も見つからず苦しんでいます。県がLGBT等支援策を推進するためには、当事者の具体的な状況や要望をつかむことが大切です。今後も定期的な懇談を続けるべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、県民活動総合センターやWith You さいたまなど、県有施設を活用して相談や交流のできるコミュニティスペースを開設すること。
以上2点、県民生活部長よりお答えください。
当事者にとっては、学校現場での理解の促進、相談体制の充実が極めて重要です。性的マイノリティに関する人権啓発DVDの小中学校を含めた学校現場における活用状況の把握と積極的な活用、特に校長など管理職を対象とした研修を実施すべきです。
以上、教育長の答弁を求めます。
世界的には、同性婚を認めている22か国をはじめ、異性婚と同様の法的権利を認める国が広がっています。日本でも、国会で野党4党が提出した性的少数者差別解消を推進する法案が審議中となっています。ここ数年の国内外の変化は極めて大きなものがあります。当事者の切実な要望に応えるためにも、性的マイノリティへの偏見や差別をなくし、性の多様性を尊重する社会の実現を目指す条例を全国に先駆け制定すべきと考えますが、いかがですか。たとえ条例制定前でも、性の多様性尊重宣言のような形で県の姿勢を表明すべきではないでしょうか。知事の答弁を求めます。

A 上田清司 知事

私はLGBTの方に対する根強い偏見や差別的な扱いについては、あってはならないものだと思っております。
国は男女雇用機会均等法の「セクシュアルハラスメント防止に関する指針」にLGBTも含めた改正を行い、来年1月から施行することになっております。
県はLGBTをテーマとした人権研修会を開催するなど、差別解消のための普及啓発に努めております。
また、県が作成する啓発冊子を改定し、LGBTに関する内容と弁護士会や支援団体が設けている相談窓口の案内を充実いたしました。
現在、「性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案」が国会に提出され、継続審議となっております。
条例を制定すべきというお話でございますが、この法律案の審議の動向をしっかりと把握しながら当事者や有識者からお話を伺い、検討を進めたいと考えます。
また、県の姿勢については、これまでも「埼玉県人権施策推進指針」や人権研修会をはじめとする啓発事業などを通じて表明してまいりました。
今後も様々な取組を通じて、県民の皆様に県の姿勢を伝えていきたいと考えます。

A 稲葉尚子 県民生活部長

「当事者との定期的な懇談を続けるべき」について、お答えを申し上げます。
議員お話のように、当事者の方からは、小学生や中学生の時から悩みを抱え、職場でも差別や偏見により苦しい思いを抱いているとの話を伺うことがございます。
県といたしましては、事業を進めていく上で、LGBTの方々の御意見を知ることが極めて重要なことであると考えております。
このため、今後も当事者に直接お会いし、御意見をお聴きするよう努めてまいります。
次に、「県有施設を活用してコミュニティスペースを開設してはどうか」についてでございます。
LGBTの方は自らのことを明らかにしていない場合が多いため、同じ境遇の方と交流する機会も少ないと言われております。
そこで、すでに設置している自治体にお話をお伺いすると、他人の視線を気にせず参加できる会場やLGBTのことをよく理解しているスタッフの確保など運営上の課題を挙げておられました。
また、なかなか利用者が広がらず、利用者を増やしていくということも課題の一つであると伺っています。
県といたしましては、LGBTの方々の御意見を伺って、課題の解消方法を探りながらコミュニティスペースの開設について研究してまいります。

A 関根郁夫 教育長

まず、人権啓発DVDの活用状況の把握についてでございます。
性的マイノリティの児童生徒を支援していくためには、性的マイノリティに対する学校現場での理解を促進していくことが必要です。
県では、本年3月に人権啓発DVD「あなたがあなたらしく生きるために-性的マイノリティと人権-」を市町村教育委員会と県立学校に配布いたしました。
現在、市町村が独自に開催する研修会や学校内での教職員研修において活用が始まっており、全体の状況についても、今年度末に調査する予定でございます。
次に、DVDの活用についてでございますが、来年度実施する全ての学校長を対象とした人権教育研修会で、学校での積極的な活用を働き掛けてまいります。
今後とも、性的マイノリティの子供たちの人権を保障できるよう、校長などの管理職をはじめとした教職員への研修を充実させてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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