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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(武内政文議員)

八高線にSLを走らせよう~沿線地域の観光エリア指定について~

Q   武内政文議員(自民)

平成27年度の国勢調査の人口を5年前の平成22年度と比較しますと、圏央道以北のほとんどの市町村は人口が減少しております。特に、西部地域を南北に走る八高線沿線のディーゼル区間の13市町では、人口減少が他の地域に比べて著しく進んでおり、人口の維持又は流入人口の増加は重要な課題であります。高麗川以北の八高線の1日当たりの乗車客数は、各駅において約数百人以下という数字で推移している状況であります。
一方で、この地域は首都東京に近いにもかかわらず、ディーゼル列車が走り、自然や歴史、酒蔵、ハイキングコースなど観光資源が大変豊かな沿線で、気軽に行ける小さな旅ができるエリアでもあります。私ども川越線・八高線沿線活性化議員連盟は、沿線市町とJRと連携しながら、この八高線を観光路線化してにぎわいを創出し、交流人口の増加はもとより、移住の促進も図ることを目指して積極的に活動を展開しております。
一つの大きな目標は、この路線にSLの運行を実現することです。さきの2月定例県議会におきまして、内沼議員が一般質問の中で述べたとおり、私どもの議員連盟は、今年の1月、JR高崎支社に対して、SLの運行、フリー切符の発行、そしてサイクルトレインの運行の重点3項目を強く要望したところであります。
一方、現在は沿線の市町で構成する電化促進の同盟会が毎年JRに要望を続けておりますが、やはり電化は難しい状況であります。今ある資源を生かすという意味で、むしろ電化せずに、架線のない、自然が残る八高線にSLを走らせるなど観光路線化するほうが現実的であると思います。しかも、かつて群馬から横浜まで絹を運んだ、いわばシルクロードというストーリー性を持ったユニークな路線でもあります。先頃、高崎市長にもお会いし、現在、高崎から水上まで走っているSLを八高線に延長して走らせることについて支援を要請し、賛同いただいたところであります。
これまでの活動の中で判明したことは、市町村で構成する同盟会では、特定の市町が旗振り役になって、他の市町をまとめていくということは大変難しいということであります。また、地域振興センターが西部、川越比企、北部の3つの管内にまたがりますので、この相互の連携も必要であります。こうしたことから、八高線沿線の活性化を実現するためには、地元の盛り上がりを待つのではなく、正に県のリーダーシップが不可欠であります。今後更に乗降客が少なくなり、八高線の廃線という最悪の事態になる前に、今県が動き出す必要があります。
そこで、八高線の現状と乗客数の維持・増加対策について県としてどのように考えているのか、お伺いいたします。
また、八高線沿線を本県の新たな観光エリアとして県が指定し、様々な支援をすること、そしてこのように鉄道を観光路線化する条件を整えた上で、JRに対して、SLの運行やただ今提案した集客のための様々な施策を働き掛けていただきたいと思います。この提案についての県の考え方とやる気度を企画財政部長並びに産業労働部長にお伺いをいたします。

A   砂川裕紀   企画財政部長

まず、八高線の現状と乗客数の維持・増加対策についてでございます。
八高線は県西部から北部地域を結ぶ路線であり、高麗川から高崎駅の間の運行状況は、通勤・通学の時間帯は1時間に2本程度、それ以外の時間帯は1時間に1本程度となっております。
また、乗客数は年々減少傾向となっており、毛呂駅から北側の県内の駅では、1日当たりの乗車客数が数百人程度となっております。
八高線は地域住民の通勤・通学はもとより、越生町の梅林や日高市の巾着田など沿線観光地への交通手段として、重要な役割を果たす路線であると認識をしております。
このため、利便性の向上による利用促進や観光客を呼び込む取組が重要と考えております。
例えば、利便性の向上のためには、列車の増発や高麗川駅での乗り換えが不要となる八王子駅と高崎駅間の直通運転などの取組が挙げられます。
また、観光客を呼び込む取組としては、お話のありましたSLの運行や沿線イベントとタイアップしたフリー切符の発行などが考えられます。
県はこれらの取組について、JR東日本に働き掛けをしております。
次に、JR東日本に対するSLの運行や集客のためのさまざまな施策の働き掛けについてでございます。
SLの運行は、鉄道ファンだけでなく幅広い層の観光客を取り込める可能性があります。
秩父鉄道のパレオエクスプレスは都心から一番近い蒸気機関車として人気を博し、昨年度、68,960人の利用がございました。
一方、JR東日本からはSLの運行は、保安員の配置などの安全対策や折り返し運転のための転車台の設置に多額の費用がかかるなど課題があると伺っております。
議員御提案の八高線沿線の魅力ある観光資源と合わせた観光路線化は、八高線の利用促進と沿線地域の活性化に繋がるものと考えております。
県といたしましては、関係部局や沿線市町と連携を図りながら、SLの運行をはじめ、乗客数の維持、増加のためのさまざまな施策について、JR東日本に対して粘り強く要望してまいります。

A   渡辺   充   産業労働部長

八高線沿線は、関東三大梅林とされる越生梅林や黒山三滝をはじめ、大変豊かな自然に恵まれています。
また、沿線地域には産業観光に取り組んでいる酒蔵も多く、歴史や文化遺産などの観光資源が多く存在します。
さらに、飯能市ではムーミンの世界観を体験できるテーマパーク「メッツァ」の無料ゾーンが平成30年11月9日に、有料ゾーンが平成31年3月に開業する予定です。
最近の民間調査では、ムーミンの国内認知度は89%を誇り、有名キャラクターの中で「くまのプーさん」「ハローキティ」に次ぐ3位となっています。
こうした注目度の高いキャラクターにちなんだ施設の開業により、八高線沿線の魅力や存在感がますます高まることが期待されます。
まさに、千載一遇のチャンスであります。
議員御指摘のとおり、八高線沿線を観光エリアとして捉え多くの人を呼び込むことは大変意義のあるものと考えております。
八高線の沿線自治体数は13市町と多く、しかも4つの郡からなることを考えますと、これらの自治体をまとめるためには県の役割が重要です。
さらに、地元の自治体がそれぞれ観光資源を自主的に磨き上げ、沿線地域が一体となって取り組むことができれば、エリアとしての魅力が増し更なる誘客につながります。
県といたしましては、まずは沿線自治体との意見交換の場を設け、八高線沿線を観光エリアとするための気運を盛り上げたいと考えております。
その状況を踏まえ、沿線地域が一体となって取り組むための課題を把握し、必要な支援について検討してまいります。 

 

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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