平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文（浅井明議員）

猛暑対策について

Q   浅井明議員（自民）

東京2020オリンピックでは、埼玉県内の四会場でゴルフ、射撃、サッカー、そしてバスケットボールの4競技が行われます。開催日程時期が真夏ということですが、本県は全国の最高気温の記録上位10地点に2市が入っている状況であり、猛暑に対する対策が不可欠です。
平成28年5月に策定された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会／ラグビーワールドカップ2019埼玉県推進基本計画では、暑さ対策について、競技場周辺やアクセスルートに遮熱性舗装、クールスポットの整備や植栽による日陰づくりを実施するとあります。今後、県や市町村、各種団体などが連携して暑さ対策に対する取組を進めていく必要があると思います。特に、サッカーとバスケットボールは県有施設での試合となり、暑さ対策は県が実施しなくてはなりません。
そこで質問です。埼玉スタジアム2002とさいたまスーパーアリーナ周辺での暑さ対策はどのように取り組んでいくのか、都市整備部長にお伺いします。
加えて、炎天下の競技観戦であることから、多数の熱中症患者等の救護・救急搬送が想定されます。なお、本年2月の寒い時期に行われた東京マラソンでも救急搬送者が16名、救急車両出動回数7回、救護受付928名、AED装着件数3回という結果が報告されています。暑さの厳しい野外の競技会場が特に心配されます。
そこで質問ですが、選手や観戦客の安心・安全を守るため、競技会場内で熱中症などの傷病者が発生した場合、県や組織委員会、市町村はどのように対応されるのか、県民生活部長に伺います。

A   野川達哉   都市整備部長

オリンピックにおける暑さ対策は、世界各国から訪れる日本の夏の暑さに慣れていない外国人の方々が、より安全に過ごしていただくためにも重要な取組でございます。
このため、県の施設で開催される会場周辺において、その対策を進めているところでございます。
まず、サッカーが行われる埼玉スタジアム2002の暑さ対策でございます。
鉄道を利用して来場されるお客様の玄関口となる南広場では、日本代表戦などで滞留空間として利用されているスペース約5,000㎡の遮熱性舗装が完了し、この東側には日よけとなるテントも設置いたしました。
また、施設周辺のちびっこ広場には、暑さ対策としてミストシャワーが設置されているところでございます。
次に、バスケットボールが行われるさいたまスーパーアリーナの暑さ対策でございます。
入場前の滞留場所と想定されるけやきひろばには、220本のけやきが植えられており、夏には涼しい木陰を作っております。
さらに、現在、屋根付き通路の一部約60メートルに設置されているミスト施設について、更新・拡張を図るため、平成30年度に実施設計を行う予定です。
オリンピック期間中における暑さの緩和に向け、開催までに屋根付き通路全体約260メートルにミスト施設が設置できるよう取り組んでまいります。

A   矢嶋行雄   県民生活部長

国内外からお越しになる選手や観客の安全・安心を確保することは、大会を運営する者の最も重要な責務でございます。
特に、多くの人が詰めかける競技会場では、万全の体制づくりが必要であり、東京2020大会では組織委員会がこれを担うことになっております。
お尋ねの競技会場で発生した熱中症などの傷病者に対しては、競技会場内に医務室を設置し、医師や看護師を配置して対応いたします。
軽症であればこの医務室で応急処置を行いますが、更に治療が必要な場合には、会場内に配備した救急車で病院に搬送いたします。
また、選手や監督の対応をする病院には、外国語で診察ができることやアンチドーピングの知見があることなどがIOCから求められております。
県としては組織委員会の意向を受けまして、医療・消防関係機関との調整に関する助言や関係者による情報共有の場の提供などの協力を行っております。
選手や観客が安心して大会を楽しんでいただけますよう、引き続き組織委員会と関係市町村、埼玉県の三者でしっかりとタッグを組んで万全の医療救急体制を構築してまいります。

 

• 上記質問・答弁は速報版です。
• 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。