埼玉県議会 県議会

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掲載日:2018年7月13日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山根史子議員)

性的少数者(LGBTQ)に対する施策について

Q   山根史子議員(立憲・国民・無所属

最近では、性的少数者を表す「LGBT」に性自認や性的指向が定まっていない人のことであるクエスチョニングやクィアの頭文字「Q」を付けて「LGBTQ」と呼ぶのが主流となっているようでございますが、今回の一般質問では、広く浸透している「LGBT」とさせていただきます。
平成28年9月議会において、私はこの問題について一般質問をさせていただきました。そこで、性的少数者の方への差別を解消するための条例制定について提案をさせていただきましたところ、知事からは法律案の審議の動向を見守るとともに、当事者や有識者からのお話を伺ったり、県民の意識調査を実施したりするなど、実情の把握と課題の整理に努めて、条例制定の準備を進めていきたいと御答弁をいただきました。早速、翌年の新規事業として県民講座など実施していただき、前向きな姿勢が感じられ、当事者、関係者の皆様からも県の今後の動向にとても期待が寄せられました。
しかし、平成29年7月11日に行われた記者会見で、知事は、「先行して埼玉が基本条例を作るというよりは、国が基本的な基本法を作っていただく。その上で埼玉がそれを実行するような条例を作っていくという順番がいいかな」とお答えされ、議会答弁から大きく後退されたかのような印象を持たれた方が多く、私自身もとても残念に思いました。
今、東京オリンピック・パラリンピックの開催を前に、全国各地でLGBTに関連した条例や施策が首長のトップダウンで次々に実行され、注目を浴びています。5月には、東京都の小池知事が都道府県では初のLGBT差別解消に向けた条例の制定を目指すと発表しました。これは、上田知事が全国に先駆けて条例化に向けて準備をするとの意思を議会で表明されたことの影響を受けてのことと推察することができます。埼玉県において、当事者の方やその関係者の皆様は、埼玉県も準備を進めているはずと確信に近い期待で待ちわびているのです。
当事者の半数以上の方は、思春期に深く悩まれ、自殺を考えるといいます。災害時には、トイレを利用することをちゅうちょし、体調を崩された方がおられます。同性カップルだというだけで、社会保障が平等に与えられないことの被差別感にさいなまれる方もいます。就職差別、昇進差別、いじめがあります。長年連れ添った恋人が倒れたとき、緊急の手術への同意署名が認められないなどの命に関わる問題でも差別に苦しんでおられます。性的少数者と言われる方々には、一緒に悩んだり苦しみを分け合う家族がいて、恋人がいて、友達がいます。いわゆるLGBTの方々の背景には、多くの人の存在があり、決してこれらの問題は少数の方の問題ではありません。社会全体の問題として、大きく捉えるべきだと私は思うのです。
そこで、知事に2点お伺いをいたします。
人の命に関わり、暮らしの中、職場の中、あらゆる場面での苦しみから多くの県民を救うために、いま一度、全国に先駆けた条例制定に向けた知事の力強い御決意をお聞かせください。
また、滋賀県の大津市や愛知県豊明市などでは、市としてLGBT差別解消に向けた積極的な姿勢を明確にするため、LGBTとともに歩み、寄り添うことを宣言した宣言書に市長自らがサインし、その姿勢を表しています。私としては、条例制定に当たっては、当事者を交えて丁寧な議論をしてほしいと思っております。2020年の東京オリンピック・パラリンピックが2年後に迫っていることを考えれば、条例制定を待たず、まずは県として知事自らがこのような宣言をされることで、積極的な姿勢を内外に表していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。
数年前まで、「LGBT」という言葉自体も知られていませんでしたが、昨今では東京レインボープライドをはじめ、全国でLGBT関連の催し物が盛んに行われ、急激に社会問題として知られるようになってまいりました。埼玉県においても、当事者と支援する人々による団体の発足や相談の機会、コミュニティが存在し、イベントの開催なども多く行われております。
また、県内で今、同性パートナーシップ制度導入に向け、一斉請願を提出する動きがあり、既に毛呂山町では全会一致で可決がされました。私の地元である川越市においても、全会一致で委員会採決されたところです。傍聴に来ていた当事者、関係者の皆様は、涙を流して喜ばれていたようでございます。こうした県民による積極的な活動、発信によって機運は高められてきたのではないかと感じております。
県では、機運の醸成や調査研究に力を注がれてきましたが、これからは具体的施策をもって支援する段階にあるかと思います。
そこで、県民生活部長にお伺いをいたします。
まずは、当事者の方が相談に来られたときに、点在してしまう対応窓口を一本化すること、専門窓口を設置することに着手するのはいかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。

A   上田清司   知事

まず、全国に先駆けた条例制定に向けた決意についてでございます。
性的少数者に対する偏見や差別的な扱いについては、当然あってはならないものだと思います。
国では男女雇用機会均等法に基づいて、セクシュアルハラスメント防止に関する指針に性的少数者に関する規定を加え、平成29年1月から施行をしております。
また、民間企業において日本経済団体連合会が平成29年5月、企業に対して社内セミナーの開催や相談窓口の設置など具体例を示し、性的少数者への適切な対応を促しているところです。
現在、国政では性的少数者に関する法案の策定に向けて、自民党は特命委員会を、立憲民主党はプロジェクトチームを設置し、活発に活動しておられています。
一方、性的少数者の方々は職場での異動、昇進についての不当な扱いや、同性カップルに適用されない相続税などについて、法令の改正や整備について求めておられます。
仮に県が先行して条例を作るにしても、理念的な基本条例になってしまい、実効性の薄い条例にならざるを得ないと思っております。
また、国の基本法ができた場合、全面的に改めなければならない可能性が高いと思われます。
県としては、こうした点を踏まえて引き続き条例制定に向けた準備を進めていきたいと考えております。
次に、宣言書にサインし、積極的な姿勢を内外に表することについてでございます。
これまでも人権施策推進指針や県民運動などを通じて、性的少数者をはじめとするあらゆる差別は許されないという姿勢を鮮明にしてまいりました。
さらに、平成29年12月には九都県市首脳会議において、性的少数者に対する「あなたはあなたのままでいい」という応援メッセージを共同で発表しております。
私は、これが正に議員がおっしゃるような事実上の宣言ではないかというふうに思っております。
人権研修会やヒューマンフェスタなど様々な啓発活動を通じ、県民の皆様に県の姿勢を伝えてまいります。
そうした中で、もし、宣言に関わるような話があれば、当然私も対応してまいります。

A   矢嶋行雄   県民生活部長

LGBT当事者の対応窓口の一本化や専門窓口の設置に着手することについて、お答えを申し上げます。
性的少数者の御相談につきましては、現在、男女共同参画推進センターや精神保健福祉センター、総合教育センターにおきまして対応をいたしております。
この3か所で平成29年度に受けました相談件数は40件に満たない状況でございまして、現行の相談体制で対応できていると認識をいたしております。
また、現在、専門相談窓口を設置しております他の自治体のお話では、利用者がなかなか増えず、利用者を増やしていくことも課題の一つであると伺っております。
こうした中、まずは、現状の相談窓口の周知を図ることが必要であると考えております。
そのため、県では、県ホームページでの周知をはじめ、啓発パンフレットやLGBTに関する相談窓口を紹介する相談カードを学校や福祉事務所などに引き続き配布することによりまして、より一層相談窓口の周知に努めてまいります。
今後、相談件数の増加をはじめ、相談内容がより専門的になったり、複雑になるなどの状況を踏まえ、対応窓口の一本化や専門窓口の設置につきましても検討をしてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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