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ページ番号:133004

掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柳下礼子議員)

東海第二原発を再稼働させないことこそ「真の助け合い」

Q   柳下礼子議員(共産党)

東海第二原発は、東日本大震災の際、津波で外部電源を失い、非常用発電機1台が止まり、残り2台でようやく原子炉を冷温停止状態にして重大事故を免れました。東海村の村上元村長は語っています。津波があと70センチ高かったら大惨事だった。首都圏も被災地となったはず。考えただけで背筋がぞっとしたと。
その東海第二原発は、今年11月で法定運転40年を迎えます。ところが、日本原子力発電はこの全国一老朽化した原発を、さらに20年運転延長させようと再稼働の申請を国へ提出。その認否判断はこの夏にも下されるとの報道です。
専門家からは、防潮堤が未完成、電気ケーブルの劣化が激しい、フィルター付きベント装置も未整備で、到底稼働させる状況にないとの指摘です。我が党は繰り返し、東海第二原発に事故あれば、本県自体も被災地になり得ると指摘してきました。埼玉県作成の地域防災計画でも、本県は東海第二原発から80キロメートル強に位置していると明記しています。
知事に伺います。東海第二原発で重大事故となれば、関東一円が被災地となり、その被害は深刻かつ甚大なものとなります。その認識はありますか。お答えください。
さきの定例会では、広域避難計画に関わり、東海第二原発事故での避難者96万人のうち、本県には水戸市民約4万人が避難するとの答弁でした。しかし、実際に4万人もの避難者の受入れに現実性はありません。当の水戸市が19日、市議会において東海第二原発の再稼働を認めないことを求める意見書を可決したことは重い意味があります。
これまで、茨城からの避難対応については助け合いの精神で頑張るとの御答弁でした。しかし、東海第二原発については、避難せざるを得ない原因を作らない。それは再稼働させないことです。そのために本県として声を上げる、それこそが真の助け合いではないでしょうか。知事、お答えください。
次に、海底エネルギー基本計画についてです。
政府の骨子案では、原発をベースロード電源とし、2030年度の電力に占める原子力発電の割合を20ないし22パーセントとする、これは原発30基分に当たります。青森県6ヶ所村の使用済み核燃料の再処理工場は稼働のめどは立っていません。にもかかわらず、安倍政権は原発にしがみついています。知事、原発の推進を前提にしたエネルギー基本計画は時代に逆行するのではありませんか。再生可能エネルギーの推進こそ計画の柱とすべきではありませんか。御所見を伺います。

A   上田清司 知事

東海第二原発で重大事故となれば、その被害は深刻かつ甚大なものになるがその認識についてでございます。
本県と東海第二原子力発電所までの距離は地域防災計画に記載しているとおり、約80キロメートルでございます。
東京電力福島第一原子力発電所までの距離は本県の最も近いところで約180キロメートルでございます。
福島第一原発レベルの事故の例を考えれば、本県にも相当な被害が及ぶことが想定されます。
ただし、その影響範囲や被害の程度は事故の態様、いわゆる中身によります。また、気象条件などによって大きく異なりますので、一概に予測を立てることは困難でございます。
次に、東海第二原発については再稼働させないことが「真の助け合い」ではないかについてでございます。
私は電力供給に関していえば、新しい技術を含め再生可能エネルギーなど最大限活用することで、供給量を確保していくことを目指さなければならないものと考えております。
原発の再稼働はできるだけ慎重に行うべきだと考えております。
東海第二原発の安全性については、原子力規制委員会が新基準への適合性を審査しているところでございます。
また、再稼働には地元自治体の同意が必要であることから、現在、茨城県でも「茨城県原子力安全対策委員会」において安全性や防災対策などに関し検討を行っております。
再稼働の是非というこの重い課題に地元県として取り組んでおられるときに、隣接県の知事が軽々(けいけい)にものを言うのはいかがなものかと考えています。御理解ください。
次に、再生可能エネルギーの推進こそ計画の柱とすべきではないかについてでございます。
再生可能エネルギーの推進については、私もそのとおりだと思います。
原子力発電については、将来の廃炉を見据えた技術維持の観点から、安全を最大限確保した上で、極めて限られた安全なところの再稼働はやむを得ないものだと考えております。
以前にも答弁したことがございます。
しかし、最終的にはできるだけ早くゼロにすることが望ましいと考えております。
国の次期エネルギー基本計画の案では、脱原発依存に向けた再生可能エネルギーの活用はまだまだスピード感が足りないと考えております。
基本計画では再生可能エネルギーの割合を2030年まで22パーセントないし24パーセントを目標にしております。
ドイツでは2022年までに全ての原子力発電所を停止させ、再生可能エネルギーの割合を2025年までに40パーセントから45パーセントにすることを目標にしています。
私は日本のエネルギーをできるだけ早く再生可能エネルギーで賄えるよう努力すべきだと考えております。
県として再生可能エネルギーの普及拡大に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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