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掲載日:2018年7月13日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

地方創生の新たな方策~関係人口の創出について~

Q   永瀬秀樹議員(自民)

人口減少・少子高齢化が急速に進む我が国において、新たな地方創生の方策として注目を集めているのが「関係人口」という考え方です。日本創成会議の、いわゆる増田レポートで人口減による全国896自治体消滅の可能性が指摘されてから4年、先頃公表された地域別将来推計人口の分析によれば、2017年の東京圏への転入超過は約12万人、国が雇用創出や子育て支援等の地方創生政策を進めているにも関わらず、地方分散や移住・定住推進は停滞し、残念ながら地方への人口分散は進まず、都会への人口集中のトレンドはまだ続いています。
全国の地方自治体が移住・定住に力を入れていますが、どこかの定住人口が増えれば、結局どこかが減ることになる、そんなゼロサムゲームではなく、人口が減ることなく増えるばかりで地域を元気にできる第三の人口があります。そんな新たな地方創生策として注目を集めている考え方が、関係人口です。
関係人口とは、移住に至らないまでも地域のファンとしてその地域の魅力を発信してくれる人、長期的な移住した定住人口でもなく、短期的な観光に来た交流人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わる者のことです。また、関係人口には観光地への訪問をきっかけに、段階的に移住に至る人々もあれば、移住はしなくとも特産品の購入やふるさと納税など、思いを寄せる地域に積極的に関心を持ち続け、貢献しようとする人々も存在します。埼玉生まれの埼玉育ち、生粋の埼玉っ子である私自身、今まで自覚症状はありませんでしたが、サラリーマン時代、転勤で那覇に住んでいたという関わりがある、実は沖縄県の観光人口であり、いまだに沖縄特産の泡盛古酒を愛飲しております。
本県は、今後全国一のスピードで高齢化が進み、生産年齢人口の急激な減少が予測されています。今後の経済や文化活動を維持するために、新たな担い手の確保策を講じなくてはなりません。また、特色がなく印象が薄い県などと言われ、2016年の郷土愛ランキングで47位に甘んじている状況を払拭するためにも、全国に新たな埼玉ファンをつくることになる関係人口の創出に今後積極的に取り組むべきと考え、以下、質問いたします。
まず、関係人口については地方創生に向け、今後取り組むべき課題解決のための有効な考え方であり、きちんと政策に落とし込み、推進していくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。また、関係人口の創出について、県は現在どのような取組を行っているか、現状をお答えください。
次に、関係人口の創出については全庁的な対応が必要と考えます。埼玉県への移住等促進関係庁内連絡会議を拡大、発展させるなどして、新たな会議体を作り、取組を進めてはいかがでしょうか。
続いて、関係人口の創出については、今後具体的な関連施策を展開していくべきと考えます。県は今後、どのような取組を行っていこうと考えていますか。例えば、関係人口を増やすには島根県の「しまコトアカデミー」など、中間支援機能が存在することが重要とされています。本県においても、今後の全県的な取組を展開していく上で、まず県が率先して中間支援機能を設置してはいかがでしょうか。
最後に、市町村支援についてお伺いいたします。
平成30年1月に総務省より出された「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会報告書」においては、都道府県は今後の取組の主体となる市町村に対し、情報提供等の支援や広域的な観点から関係人口を創出する取組、コーディネート機能を担う人材の育成プログラムの開発や研修の実施をすることなどが考えられるとされています。県は今後、こうした市町村支援について積極的に取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上について、企画財政部長の見解をお聞かせください。

A   砂川裕紀   企画財政部長

まず、「関係人口について、きちんと政策に落とし込み推進していくこと」についてでございます。
「関係人口」は、地域に移住した「定住人口」や観光に来た「交流人口」ではなく、自らの出身地や過去の勤務地などの縁から、特定の地域や地域の人々と多様に関わる者という新しい概念でございます。
人口減少・高齢化に悩む地域においては、地域づくりの担い手の育成・確保が大きな課題となっており、この関係人口という地域外の人材が、地域づくりの新たな担い手として期待されております。
県としては、地域力を維持・強化するため、移住・交流の促進とともに、ふるさと応援団である関係人口の創出を政策として推進していくことが必要であると認識をしております。
次に、「関係人口の創出について県は現在どのような取組を行っているのか」についてでございます。
県では、平成22年度から大学生が県内の中山間地域に入り地域活性化に取り組む「中山間ふるさと支援隊」事業を継続的に行っております。
平成29年度は8大学の学生が飯能市など8市町村11地区に入り活動をいたしました。
また、平成29年度からは県内の都市部と農山村部の市町村が協定などを締結し、子供たちの自然体験やスポーツ交流などを行う地域間交流を支援しております。
こうした交流活動を継続して行っていくことが、関係人口の創出につながって行くものと考えております。
次に、「関係人口の創出については全庁的な対応が必要であり新たな会議体を作って取組を進めてはいかがか」についてでございます。
現在、県では「埼玉県への移住等促進関係庁内連絡会議」を設けており、部局横断的に移住促進の情報を共有し、連携した取組を進めております。
関係人口は、将来的な埼玉県への移住とも関連することから、この会議を活用し、関係人口の創出に向けた取組を進めてまいります。
次に、「今後、どのような取組を行っていこうと考えているのか。全県的な取組を展開するうえで県が率先して「中間支援機能」を設置してはいかがか」についてでございます。
県内の都市部と農山村部の市町村との交流に加え、今年度から県内町村と東京23区との地域間交流を新たに始めることとしております。
これら一連の交流は、まさに関係人口の創出と拡大につながるものと考えております。
関係人口を増加させるためには、関係人口となる人々と地域のそれぞれの想いを把握した上で、双方を結びつける中間支援機能が重要であると考えております。
総務省の検討会報告書には、「中間支援機能」を担う主体として、地域の民間団体やNPO等を育成する必要があるとの指摘があります。
一方で、こうした団体の確保が難しい小規模な市町村では、市町村職員がその役割を担うこともあるのではないかといった意見もございます。
今後、県といたしましては、こうした検討会の考えを参考に、今まで実施してきた県や市町村の取組を踏まえ、「中間支援機能」が最も効果を発揮する仕組みについて検討してまいります。
次に、「市町村への積極的支援」についてでございます。
関係人口の創出は地域づくりの新たな担い手として、受け入れる側の市町村の役割が大変重要であると考えております。
例えば越生町では、ふるさと納税者にふるさと住民票を交付し越生梅林梅まつりの入場料を無料にしたり、町内施設の使用料を町民と同額にしたりする、「ふるさと住民票」事業を行っております。
また、寄居町では、町外の若い寄居町ファンを募り町の活性化を話し合う「寄居若者会議」事業を行っております。
この事業に対して県では、平成29年度にふるさと創造資金で財政支援を行いました。
今後、県といたしましては、全国の先進事例を情報提供するとともに、広域的な観点から、移住促進の取組と併せて、関係人口の創出につながるイベントや広報を実施するなど、市町村を積極的に支援してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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