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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

密集市街地の解消について

Q 永瀬秀樹議員(自民

川口市芝地区には、地震時等に著しく危険な密集市街地として国土交通省より公表された危険密集市街地が54ヘクタール存在します。危険密集市街地は、埼玉県ではこの川口市芝地区の2か所だけです。川口市では住宅市街地総合整備事業として解消に向けた取組を進めていますが、建替えに伴う費用負担や土地の権利関係の複雑さ、さらには住民の高齢化などもあり思うようには進まず、全国に27ある解消ゼロの市区町村の一つとなっています。
密集市街地は住みやすいところでもありますが、一たび火事が起きれば簡単に燃え広がる、地震などで倒壊が起きやすく、消火活動や避難に支障を来す、高齢の方が多く救助が難しいなど、防災面において大きな問題を抱えています。
国には、老朽建築物の解体や自治体の道路、公園に対する補助制度がありますが、これは個人資産には及ばないため、東京都では平成25年から密集市街地を含む52地域、約3,030ヘクタールを不燃化特区に指定し、解体費用の一部負担、耐火住宅に建て替えた際の固定資産税、都市計画税の減免などをしています。それにより、1,683ヘクタールから1,126ヘクタールに33パーセント減少するなど解消に向け一定の効果を上げています。また、大阪府も都市計画や危機管理などの部署を横断する対策専門チームを立ち上げ、各地と連携して1軒1軒訪ね歩くなど住民への働き掛けを強めています。
川口市内に多くある密集市街地の解消に向けては、建物の不燃化、耐震化に向けた取組や避難経路の確保、住民の啓発に関わる取組、防災訓練や避難防災マップの作成、感震ブレーカーの設置や初期消火など、市民自らの対策等、様々な取組が検討されています。
しかし、首都直下型地震の発生も想定される中、課題山積で解消も困難なため、費用負担の軽減につながる方策やまちづくりや防災に関する様々な助言、指導などについて、県からの支援をお願いしたいと考えますが、いかがでしょうか。都市整備部長と危機管理防災部長の御所見をお聞かせください。

A 秋山幸男 都市整備部長

費用負担の軽減につながる方策や、まちづくりに関する様々な助言などの県の支援についてお答えを申し上げます。
川口市では芝地区の市街化を見越して土地区画整理事業を行うこととし、昭和40年代には地権者協議などに着手しました。
しかし、事業への合意形成が難航する間に宅地化が急速に進行し、密集市街地が形成され、ますます土地区画整理事業は難しくなりました。
市は平成20年度土地区画整理事業を断念したため、県では地区計画制度や国の補助制度の活用による道路整備などの助言を行ってまいりました。
この結果、市では平成21年度に国の住宅市街地総合整備事業で、防災性の向上と住環境の改善に取り組むこととし、平成24年4月には避難路整備などに着手いたしました。
一方、国は平成24年10月に「地震時等に著しく危険な密集市街地」を公表し、県内では唯一、川口市芝地区がこれに該当したところでございます。
これを受け、県では改善のスピードアップを図るため、直ちに市、UR都市機構と共に「密集市街地改善事業研究会」を立ち上げて、即効性があり費用負担が少ない改善方策の検討を進めてまいりました。
平成28年度は、この取組を更に発展させるためこの3者に加え、大学や同様な住宅密集地の問題を抱える市町にも参加いただき、仮称ではございますけれども「埼玉県密集市街地改善連絡会議」を設置する考えでおります。
この連絡会議では、お話しの避難経路の確保のほか、老朽住宅解体の補助制度の仕組みづくり、民間の力による住宅の共同化などを具体化させていく予定でございます。
県といたしましては、できるだけ費用や時間のかからない方策により、密集市街地改善が図られるよう川口市をはじめ関係市町を引き続き支援してまいります。

A 小島敏幸 危機管理防災部長

「防災に関する様々な助言、指導などについて」お答えを申し上げます。
阪神・淡路大震災では、木造住宅が立ち並ぶ密集市街地において、建物の倒壊、火災が多数発生する一方、御近所同士が助け合って多くの方が救出されました。
この経験から、事前の備えと自助・共助の重要性が指摘され、以後の震災対策が変わることとなりました。
埼玉県でも市町村と連携しながら、自助・共助の取組を推進しております。その中でも、各地域の実情に詳しい住民の皆さんの「自主的な」取組が何より重要です。
そこで、県では、防災活動の核となるリーダーを養成するため、県・市町村共催による自主防災組織リーダー養成講座を開催しています。
また、既に自主防災のリーダーとして活躍されている方を他の自主防災組織に派遣し、初期消火や避難誘導、防災マップ作成につながる災害図上訓練、いわゆるDIG訓練などを指導していただくリーダー養成指導員派遣事業も行っています。
昨年10月、川口市芝地区では派遣された指導員が中心になり、芝富士小学校において、児童も参加した宿泊避難所体験が行われました。
夜間に煙が充満する廊下での避難訓練も実施されました。
なお、芝地区の芝富士町会自主防災隊に対しては、近隣の自主防災組織や学校、児童を巻き込んだ体験訓練などの取組を評価させていただき、防災関係者をはじめ県民の皆さんに広く紹介するため、平成26年度に知事表彰を行いました。
また、阪神・淡路大震災や東日本大震災では、発災時や通電再開後に電気に起因した火災が多く発生しましたが、これを予防するためには「感震ブレーカー」が有効であると言われています。
県では、平成27年度国の感震ブレーカーモデル調査について、密集市街地の芝地区での実施を働きかけたところ、選定を受け、意識調査などのモニター調査が実施され、現在成果をとりまとめ中と伺っています。
今後とも、県では先進的な自主防災組織や市町村の取組をお聞きし、県内に広く情報提供するなど、自助・共助の取組を促進するための様々な支援を市町村とともに実施してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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