トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成28年2月定例会 > 平成28年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文 (鈴木正人議員)
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掲載日:2023年5月16日
Q 鈴木正人議員(県民)
今年は8月から9月にかけて2016年リオオリンピック・パラリンピックが開催されます。リオ大会を通じて4年後の東京オリンピック・パラリンピックに対する国民の機運は、これまでになく高まることが予想されております。競技会場が4つある我が埼玉県においても平成28年度、様々な事業を計画して予算立てをしており、大変すばらしい取組であると評価しておりますが、その中から幾つか上田知事にお尋ねをいたします。
まず1点目として、県出身アスリートの強化についてであります。
埼玉県では、来年度から国体などで活躍するアスリートを強化指定選手として60名を指定し、遠征や合宿あるいはコーチ、トレーナーへの委託に40万円を助成するとともに、身体能力の分析やトレーニングメニュー作成等により、スポーツ科学によるサポートを行おうとしております。この事業によって、日本代表まであと一歩のところにいるアスリートの競技力向上が図られ、我が県から一人でも多くの代表を輩出していただきたいと大いに期待するものであります。
そこで、上田知事にお伺いいたしますが、指定されたアスリートが一人でも多く代表に選ばれるよう、2020年を見据えた戦略的なプランを立てて単年度とせず、継続的に支援を行うべきと考えますがいかがでしょうか。また、これらの強化選手に選ばれる選手の方々には、強靱な精神と肉体を作るための栄養面や心理面のサポートは重要であると考えますが、そういった支援を考えているのでしょうか。さらに、女性アスリート特有の課題についても支援されるのかお伺いいたします。
そして、これらの支援などを通じて埼玉県勢として、知事は東京オリンピックに何名の選手を輩出したいのか、何個のメダルを目指しておられるのか、是非この機会に県としての目標数値を掲げていただきたいと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
次に、2点目として、キャンプ誘致についてお伺いいたします。
リオオリンピック・パラリンピックが開会する秋以降、ラグビーワールドカップを含め事前のトレーニングキャンプ実施地の誘致競争は更に激しくなることが予想されます。本県でもキャンプ誘致ビジョンを策定し、埼玉県事前トレーニングキャンプガイドという誘致ツールによるPRを行っております。埼玉県は立地の良さや適した気象条件、充実した施設などほかに負けるはずのない優位性がありますが、これまでの誘致成功事例を見ますと必ずしも優位性だけで決まるものではないことも現実であります。
そこで、上田知事にお伺いいたしますが、まず、これまでのキャンプ誘致で成果と呼べるような事例があったのかお伺いいたします。
次に、県内自治体には県有施設を含めて優れた施設が多数ありますが、市町村からは誘致に当たって施設を整備するために補助を必要としているといった要望もお聞きいたします。そこで、キャンプ誘致に当たり、県有施設や市町村の整備についてどのようにお考えかお尋ねいたします。
また、長野や北京オリンピックの決定例の中では、日本オリンピック委員会(JOC)からの依頼によって招致を成功させたとの事例がありますが、そういった県や市は所有する施設をトップアスリートの選手強化に活用し、競技力向上を図ることを目的としてJOCとのパートナー都市協定を結んでおります。埼玉県においてもこのJOCパートナー都市協定を結ぶことで、よりキャンプ誘致活動を有利に進めることができると考えますが、協定締結に対する上田知事の御所見をお伺いいたします。
また、埼玉県には世界各国の競技団体に人脈を持つアスリートや競技関係者も多数おります。そういった方々に埼玉県への誘致のアドバイザー的な役割を担っていただくことで、信頼関係を生かした誘致体制を作ることができると思いますが、そういったことを進めるお考えがあるのか、上田知事にお尋ねいたします。
A 上田清司 知事
県出身アスリートの強化は戦略的なプランを立てて継続的に支援を行うべきではないかというお話でございます。
県出身アスリートの強化については、オリンピックに向けて強化選手を指定し、「遠征費などの助成」と「スポーツ科学によるサポート」を両輪とした新たな支援策を平成28年度予算案に計上しております。
こうした支援は、1回のみで効果が表れませんので、継続的に実施することで目的を達成できると考えております。
次に、栄養面や心理面での支援でございます。
オリンピアンの育成のためには、議員のお話のように、栄養面や心理面でのサポートが必要不可欠であります。
そのため、管理栄養士による競技や選手の特性に応じた食事メニューの提供やアドバイスなどを進めてまいります。
また、メンタルトレーナーによるカウンセリングを実施、試合に勝つためのイメージトレーニングなども指導したいと考えているところでございます。
次に、女性アスリート特有の課題への支援についてでございます。
例えば成長期の女性アスリートは、女性特有の心身の変化が現れ、競技活動に影響を及ぼすケースがあると聞いております。
このような女性アスリートには、保護者の理解を得ながら、専門家による医学面、栄養面、心理面などを含めた総合的な、きめ細やかな支援ができるように進めてまいります。
次に、東京オリンピックにおける本県出身選手とメダルの目標数値についてでございます。
4年前のロンドンオリンピックでは、日本選手団293人のうち、埼玉県の選手は40人、約14%でございました。
新たな支援策を実施することで、本県の選手が占める割合をできるだけ20%に近づけたいと考えております。
自国開催の東京オリンピックでは、通常より日本選手の出場が多くなる人数を500人程度と想定すると、目標の20%は100人となります。
高い目標でありますが、是非、実現したいと考えております。
メダルの数については、ロンドンオリンピックで本県の選手が獲得した10個を大きく上回っていただきたいと思いますし、メダルの色も最も輝く色になっていただきたいと思っております。
次に、キャンプ誘致についてこれまで成果と呼べるような事例があったかについてでございます。
本県では、キャンプ誘致に向けて、県内市町村や大学を対象に情報提供や意向確認を行ってまいりました。
成功事例としては、先日、報道発表がありましたが、寄居町とブータン王国との間で事前キャンプを前提にした交流事業について、大枠の合意があったところです。
県内にはまだ多くの市町村や大学がキャンプ誘致を希望していることから、県といたしましては、各国に対するプロモーションなど、一つでも多くのキャンプ誘致が実現するように支援をしてまいります。
次に、施設整備の補助でございますが、オリンピック・パラリンピックに向けて、国が自治体と大会参加国の交流を目的としたホストタウンの登録を進めており、施設の改修費用の地方債措置も用意されています。
県としては、県有施設の活用も含めた市町村のホストタウンの登録に向けた動きを支援することで、この制度を活用した施設整備が進むように努めてまいります。
次に、「JOCパートナー都市協定」締結についてでございますが、この協定は自治体が所有するスポーツ施設をトップアスリートの選手強化に活用し、競技力向上を図ることを目的にしております。
現在は、東京都や千葉など20の都市が協定を締結しています。
本県としても、議員御提案のとおり、スポーツ振興やキャンプ誘致に有意義なものであると考えられますことから、協定締結に向けた検討を行ってまいります。
次に、世界各国の競技団体に人脈をもつアスリートや競技関係者との協力体制についてでございます。
本県にも浦和南高校出身で、次期日本サッカー協会会長に内定している、FIFA(国際サッカー連盟)の理事でもあります田嶋幸三氏をはじめ、各国の競技団体に人脈をもつ競技関係者が数多くおられます。
これまでの事例から、こうした方々の人脈により、キャンプ誘致が成功するといったことも多いということも聞いております。
そのため、県内の競技団体や競技関係者にキャンプ誘致に御協力いただくように要請をしてまいりたいと考えております。
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