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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 「環境農林委員長報告」

委員長 武内 政文

環境農林委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案6件であります。
本委員会は、3月4日及び18日と2日間にわたって開催いたしました。
まず、3月4日の委員会において、これらの議案に関して行われた主な論議について申し上げます。
環境部関係では、第52号議案について、「エコタウンプロジェクト推進費において、補助申請が見込みを下回ったとしておよそ半額を減額補正しているが、事業に対する県民のニーズが低いのではないか」との質疑に対し、「エコタウンプロジェクトは、防災や自立エネルギーの確立といった観点から必要な事業である。減額補正が生じたことは、努力不足の面もあったと考える」との答弁がありました。
次に、農林部関係では、まず、第49号議案について、「埼玉農林業・農山村振興ビジョン(案)において、5年間で農家一戸当たりの生産農業所得を15%向上させる目標を設定しているが、どのように達成するのか」との質疑に対し、「国は10年間で、農業所得を20%向上させるとしている。県の計画期間は国の半分の5年間であるが、オーダーメイド型産地の育成支援、米の特Aランク取得などの高付加価値化の支援などの施策に取り組み、目標を達成したい」との答弁がありました。
次に、第52号議案について、「埼玉スマートアグリ推進事業の中止やスキームの変更などが生じた場合、県に損害賠償や責任が求められる可能性はあるのか」との質疑に対し、「国のスキームに沿って事業を実施しており、スキームの変更により事業継続が困難となると、国から承認を取り消されることが想定される。また、県から一方的に事業を中止すると、取組主体である民間事業者から損害賠償を請求される可能性がある」との答弁がありました。
また、「県が研究や実証実験を主導すべきである。現在のスキームで成果を出して5年後に、施設運営を民間事業者から県の直営に変更するように、国や民間事業者と協議できないのか」との質疑に対し、「県がより主体的に取り組むために何ができるのか、考えていきたい。県による施設の直営化は、国や民間事業者との関係を考慮すると非常に難しい。関係者との協議が必要であり、この場で答弁できない」との答弁がありました。
これらの質疑の後、第52号議案について「埼玉スマートアグリ推進事業の関係者との協議結果について、改めて執行部から答弁願いたい。本日は採決せず、審査の延期を求める」との動議が提出され、続いて議事の続行を求める動議が提出されました。順次採決しましたところ、審査を延期することに決した次第であります。
なお、このほか、第43号議案については活発な論議がなされ、第44号議案、第57号議案及び第74号議案については、執行部からの詳細な説明をもって了承した次第であります。
以上のような審査経過を踏まえ、第52号議案を除く議案5件について採決いたしましたところ、いずれも総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「県有地への太陽光パネルの設置について」質問が行われました。その中で、「今後も未利用の県有地があれば、太陽光パネルを設置していくのか」との質問に対し、「必ず設置するものではないが、地元産の再生可能エネルギーを確保したいというのが基本的な考えである」との答弁がありました。
なお、付託案件のほか、当面する行政課題として、環境部から「環境科学国際センターの取組について」及び「第8次埼玉県廃棄物処理基本計画(最終案)の概要について」、農林部から「埼玉次世代施設園芸拠点の推進について」の報告があり、種々活発な論議がなされました。
続いて、3月18日の委員会において、第52号議案に対して行われた主な論議について申し上げます。
まず、「埼玉スマートアグリ推進事業の関係者との協議結果は、どうであったのか」との質疑に対し、「国からは、民間事業者が5年間事業を行った後、県が事業を主導して行うことは制度的に不可能ではないが、民間事業者の同意が得られないと事業遂行は極めて厳しいのではないかとの回答があった。また、民間事業者からは、現行の事業計画で同事業者グループ内の合意を得ており、5年後に県に譲渡することは困難であるとの回答があった」との答弁がありました。
続いて、討論に入りましたところ、第52号議案に反対の立場から、「埼玉スマートアグリ推進事業は、特定の企業を支援する事業である。危機にひんする埼玉農業を立て直すためには、家族経営を尊重し、全ての農家を育成すべきであり、特定の企業に偏った農業施策は止めるべきであり、反対である」との討論がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、採決いたしましたところ、多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、第52号議案に対し、附帯決議として、「埼玉園芸生産力強化支援費については、昨年の2月定例会予算特別委員会において『事業の執行にあたっては県内生産者への影響に十分注意するとともに、事業のメリットを県内生産者が享受できるようにするべきである』との附帯決議を付した。しかしながら、県はこれまで十分にこの附帯決議に沿った対応を取ってきたとは言いがたい。そこで、当委員会は県に対し、事業実施期間を5年程度に短縮し、その後、事業者から施設の譲渡を受け県の事業として実施し、県内生産者と共に技術の確立・普及を行うよう求めたところ、県は事業者に対し要請を行ったが、事業者は受け入れなかった。この事業計画は、歴史ある旧埼玉県園芸試験場のほ場、その他の施設の大部分を民間事業者に貸し付けるものであり、極めて遺憾である。よって、当委員会は、県内園芸生産者の技術の向上、生産力の強化のため、県が責任を持って実証・普及を一元的に行う体制が整ったと認められるまで、当該事業者に対する補助金支出の執行停止を求める」旨の提案がありました。
活発な質疑の後、討論に入りましたところ、附帯決議案に反対の立場から、「本事業の執行を停止すれば、民間事業者との信頼関係が断絶されるだけでなく、今後の企業誘致や民間企業と協力して事業を行うことが相当困難になる。さらに、次世代先端技術の実証成果を活用できないため、トマトの産地化が図れず、本県農業の成長の芽を摘むことになる。民間事業者から損害賠償が請求されれば、賠償金は県民の血税から支払うことになるので、反対である」、また、「事業実施期間を5年程度とする根拠がない。また、事業の執行停止を求めるのであれば損害賠償の可能性を想定して提出する責任があると考えるが、想定しておらず反対である」との討論がありました。これに対し、賛成の立場から、「民間事業者が県内のトマト農家に技術を普及できるのか疑問である。トマト農家を守るという視点は重要であるので、賛成する」との討論があり、採決いたしましたところ、多数をもって附帯決議を付すことに決した次第であります。
以上をもちまして本委員会の報告を終わります。

副委員長 蒲生 徳明

第50号議案

環境農林委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に急施を要するとして付託されました案件は、第50号議案のうち農林部関係の1件であります。
以下、この議案に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、「今回、事業の対象となっている地区のほかに、早期に着手可能な地区はなかったのか」との質疑に対し、「ほかの地区については、実施設計が完了していないなど、早期の着工が難しい状況であった」との答弁がありました。
また、「かんがい排水事業について、なぜ水路を切り替える必要があるのか」との質疑に対し、「現在の水路は開水路となっており、ごみの流入などにより維持管理に手間が掛かっている。管水路に切り替えることにより、維持管理の省力化が図れるためである」との答弁がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、本議案について採決いたしましたところ、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。 

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