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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 「予算特別委員長報告」

委員長 長峰 宏芳

予算特別委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案20件であります。
初めに、執行部から予算の全体説明を3月9日に受けた後、部局別質疑を3月17日まで7日間、慎重かつ集中的に審査を行いました。
以下、論議のありました主なものについて申し上げます。
まず、「私立高校に対する支援は、認可権限を有する県が責任を持って行う必要があると考えるが、私立高校への助成について、どのように予算化しているのか」との質疑に対し、「私立高校に補助する運営費補助については、国の標準費の伸びを上回る生徒一人当たり単価を確保した。また、授業料などを補助する父母負担軽減事業については、生徒納付金の公私間格差の解消や子育て世帯の経済的な負担の軽減は非常に重要な課題であることから、年収約350万以上500万円未満世帯についても授業料と施設費等納付金の実質無償化を実現することとした。これら二本柱を充実することで、特色ある教育を担う私立学校を支援するとともに保護者の経済的な負担を軽減し、実効性ある少子化対策に努める」との答弁がありました。
次に、「先端産業創造プロジェクトにおいて、県が開発したマグネシウム蓄電池は画期的な発明であると認識しているが、実用化までの見通しはどうか」との質疑に対し、「マグネシウム蓄電池は世界初の実用化に目途が付いた段階であり、おおむね2年から3年をかけて事業化に向けて開発を行っていく。今後、共同開発を担ってもらう県内企業を公募し、具体的な開発に入るとともに、知財面にも留意しながら確実に事業を進めていきたい」との答弁がありました。
次に、「2025年に向けた地域包括ケアシステムの構築について、平成28年度に一部の市町村で進めるモデル事業の成果をいつまでに取りまとめ、どのように全県に広めていくのか」との質疑に対し、「モデル事業は2年ないし3年をかけて実施し、効果検証した手法を基に、マニュアル作成や成果発表などを行い、市町村へフィードバックしていく。また、市町村間で大きな差が生じないよう市町村の進捗状況を適宜確認しながら、2025年に向けて全ての市町村で地域包括ケアシステムが構築できるように支援していく」との答弁がありました。
次に、「シニア革命におけるパイロット事業としてアクティブシニアの社会参加支援があるが、埼玉県の地域特性を踏まえたオリジナルな対策プランが、まだ確立できていないのではないか」との質疑に対し、「この事業は、市町村がイベントや講座を開催して、シニアの方々に地域の課題に関心を持っていただくとともに、地域のNPOとのマッチングなども行い地域活動の実施を促していくものである。この事業を通じて、どうすればシニアの社会参加の拡大を図ることができるのか、研究していきたい」との答弁がありました。
次に、「毎年300億円の県税滞納、収納率全国47位という数値について、どのように捉えているのか」との質疑に対し、「47位は何としても抜け出なければならない。是非30番台を目指し、今後とも職員一丸となって税収確保に取り組んでいきたい」との答弁がありました。
このほか、主な質疑事項として、災害対策用物資の備蓄、産業廃棄物処理業界の発展への支援、糖尿病重症化予防、県産米「特A」プロジェクトの推進、八潮南部西地区土地区画整理事業の進捗状況、道路の維持管理費、県営住宅の整備、警察官志願者数減少の課題、小児医療センター新病院における歯科診療の充実、下水道汚泥の共同処理化の推進、オリンピック等のキャンプ誘致などについて質疑がありました。
次に、総括質疑を3月22日に行い、更に慎重な審査を重ねました。
以下、論議のありました主なものについて申し上げます。
まず、「2025年問題に対して、機運の醸成のような自己満足的な事業ではなく、地域包括ケアシステムの構築などの分野では、国と歩調を合わせ、『埼玉モデル』を作ることを最優先とすべきではないか」との質疑に対し、「国と歩調を合わせる部分は丁寧に歩調を合わせている。地域包括ケアシステムなどについては、国はモデルを出しておらず、歩調を合わせようがないものである。そのため、2年から3年をかけて埼玉モデルを作っていく」との答弁がありました。
次に「プライマリーバランスが黒字になる見込みであるが、その財源はどのように取り扱うのか。また、プライマリーバランスはどうあるべきと考えているのか」との質疑に対し、「過去の借金である県債の償還に充てることになる。臨時財政対策債がなければ基本的にプライマリーバランスは黒字になる。ただし、制度上大幅な黒字にはならない」との答弁がありました。
また、「公共事業費が減ったことにより、県にどのような影響があったのか。また、将来を見据えて県土の強じん化に向けた予算を積極的に配分すべきではないか」との質疑に対し、「国の直轄事業が大幅に減少したため、結果的に県の負担金も減少したが、県単独事業を増やし、平準化することを意識して努力してきた。また、国土強じん化に必要な緊急輸送道路にある橋りょうの耐震補強を平成27年度までに完了させるように取り組んできた。これからも計画的に進めていく」との答弁がありました。
このほか、主な質疑項目として、県税の納税率に対する認識と今後の対策、福島県からの自主避難者への支援、人財の開発、不妊治療費助成事業の拡充、救急医療体制の充実、県総合リハビリテーションセンターの在り方、ブラックバイト問題への対応、地域機関の職員比率の向上などについて質疑がありました。
次に、討論及び採決を3月22日に行いました。討論では、第1号議案に反対の立場から、「国民健康保険財政安定化基金事業費が計上されているが、国民健康保険の都道府県化によって県による市町村への徴収目標押し付けなどが、より強化されかねないので反対する」との討論がありました。また、賛成の立場からは、「今しかできない鉄道網の整備、道路インフラの整備・維持といった将来の県民の受益につながるような投資を、県債を積極的に活用して行うべきである。さらに、今直面している課題に対して、正面からスピード感を持って取り組んでいく意欲が本予算案から感じられない。しかしながら、本予算案は726万県民の豊かな生活を支える基盤であり、必要なものであることから賛成する」との討論が、また、「『安心・成長・自立自尊の埼玉』を目指す5か年計画の戦略を実現させるための財源が重点的に配分されており、県民の要望や期待に応える予算案となっている。また、東京オリンピック・パラリンピックなどスポーツによる地域振興も網羅されており、今後の施策展開に期待できるので賛成する」との討論がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、採決いたしましたところ、まず、第1号議案、第15号議案、第17号議案及び第19号議案については多数をもって、第2号議案ないし第14号議案、第16号議案、第18号議案及び第51号議案については総員をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上をもちまして、予算特別委員会の報告を終わります。

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