埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:209778

掲載日:2021年12月28日

令和3年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(前原かづえ議員)

びん沼自然公園整備事業について、慎重に見直しを

Q   前原かづえ 議員(共産党)

県は、川越寺尾地域とふじみ野市元福岡地域の内水被害軽減のために、渋井水門の増強やふじみ野市の設置する排水機場からの排水受入れを進めていると申し上げました。ところが、この方針について下流の富士見市側から不安の声が上がっています。近年激しさを増す豪雨に、これまでより増量した水を受け入れられるのかということです。
その富士見市のびん沼自然公園は、新河岸川の調節池機能を持つ公園ですが、台風第19号の際には一部越水をしています。渋井水門が二門に広がって大丈夫なのかという住民の不安は、当然だと言えます。現在県は、市町村の地域振興の取組と連携した水辺空間の整備、拡充を目指して川の国埼玉はつらつプロジェクトとして関わり、駐車場の整備等を進めています。
ここで質問ですが、台風第19号の際、越水もした同自然公園の調節機能を強化すべきではないですか。パークゴルフ場建設によって調節機能は増強されるのですか。また、びん沼川から南畑排水機場を通じ、荒川への排水量の増加することなど検討しているのかどうか、県土整備部長、お答えください。
びん沼自然公園整備事業については、富士見市の提案事業ではありますが、私には地元市民から様々な疑問、懸念の声が寄せられています。葦原の保全について、36ホールのパークゴルフ場建設の必要性について、駐車場建設のための木の伐採についてなど多様な声です。
公園を愛する会が行った市民アンケートでは、「パークゴルフ場は必要ない」との答えが94%に上っているそうです。なぜこのような声がいまだに上がるのでしょうか。この事業を検討していた旧富士見青年の家跡地整備推進会議では、第5回まではにぎわい創出などの意見の一方で、びん沼川の水辺環境やびん沼自然公園の自然を大切にするべきなどの意見が出されていました。
ところが、2年間の休止の後、令和2年第6回で唐突にバークゴルフ場建設案が提案され、反対意見があったにもかかわらず、一気に決定されてしまったのです。議論を十分尽くさないやり方に強い批判が今も残っています。
県土整備部長、このような地元市民の中にある反対意見を把握されていますか。事業化に当たって住民の納得を尊重し、丁寧に市民と論議するよう地元市に求めていただきたい。県は盛土整備を担当していますが、このような状況を勘案して整備を慎重にしていただきたいと考えますが、答弁を求めます。

A   北田健夫   県土整備部長

まず、「びん沼自然公園の調節機能は増強されるのか」についてでございます。
びん沼自然公園は、治水上支障のない範囲で富士見市が河川を占用し、設置している施設でございます。
議員お話しのパークゴルフ場につきましては、びん沼自然公園施設の一部であり、洪水調節機能の増強を図るために整備をするものではございません。
次に、「びん沼川から南畑排水機場を通じ、荒川への排水量の増加などは検討しているのか」についてでございます。
渋井水門の増設は、平成29年の新河岸川上流部で発生した浸水被害を受け、新河岸川本川における洪水時の水位低下を目的として、既存の放水路やびん沼川を有効活用することで洪水調節機能の強化を図るものです。
そのため、今後の南畑排水機場のあり方については、新河岸川流域全体の治水対策を検討する中で、施設を管理する国および流域市町と情報共有や意見交換をしてまいります。
次に「パークゴルフ場整備」についてでございます。
びん沼自然公園のパークゴルフ場は、富士見市が設置する施設で、地元説明等を行い、富士見市議会で採択され、地元住民の合意形成が図られているものと認識しております。
また、県が実施する造成についても、地元自治会等に説明し、工事に着手しているところでございます。
今後も、びん沼川が持つ自然環境を踏まえつつ、地域が賑わう川の再生事業を、県として適切に進めてまいります。

再Q   前原かづえ 議員(共産党)

パークゴルフ場が調節機能は持っているものじゃない、それは当たり前です。だから、それを造ることによって今まであった調節機能がなくなってしまうのではないか、そういうことで地元では大変危惧が起きているんですね。
今のお答えでは合意が図られているとおっしゃいましたけれども、私が最初の質問に言ったように、いろいろまだ住民の中で知らされていない部分がいっぱいあるわけです。いろんな意見が出ているわけです。ましてや自然公園ですから、自然公園の自然を失ったら自然ではなくなりますよね。一度失った自然を元に戻すのは大変ですので、先ほどの御答弁では慎重さというか、現実をきちんと見ていないのではないかと思います。
問題解消のために議論に関わった人、住民が多ければ多いほど、その後の維持管理とか事業に対して愛着が湧きます。住民参加によって環境はつくられて、守られていくと思いますので、そこのところの県の関わり方、今県と市といろいろ、それは市の事業です、県ではありませんではなくて、ちゃんと今抱えている問題を県が率先的に、河川事業を抱えている県が率先的にそれを整理するという立場に是非立っていただきたいと思いますので、その点についても御答弁をよろしくお願いいたします。

再A   北田健夫   県土整備部長

設置の主体となります地元市とともに、びん沼川が持つ自然環境を踏まえつつ、県として適切に進めてまいたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?