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掲載日:2023年9月20日

平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小久保憲一議員)

筋電義手の公費助成の拡充と普及への取組について

Q   小久保憲一議員(自民

本県で身体障害者手帳をお持ちの方は、今年3月現在20万6,230人、そのうち下肢に障害のある方が5万3,974人、上肢に障害のある方が4万1,966人。義足・義手ともに健康保険や障害者総合支援法の助成対象となり、費用の一部公費助成があります。しかし、支給件数は平成24年から28年の5年間で義足が1,252件、義手が264件となっており、必要としている方に果たして届いているのか疑問が残ります。
まず、義足については、歩行するために必要なものとされ、日常生活用から競技用まで機能性に優れたものが数多く開発されています。しかし、義手については、8割が外観重視の装飾用であり、できることは制限されています。また、支給件数も義足に比べ5分の1程度です。装飾用のほかに通常の医療機関等で提示されるのは、肩の動きを利用し手の部分の開閉ができる能動義手ですが、訓練施設が少なく、また、機械的な外観もあり普及していないのが現状です。
そこで、欧米では4割、ドイツなど国によっては7割、手厚い公的助成によって普及しています筋電義手があります。外観は装飾用義手のように自然でありながら、筋肉の微弱な電流を利用し、手を握ったり開いたりでき、握力も10キログラム以上重いものや薄いものをしっかりつかむことが可能になります。
しかしながら、日本での普及率は1%程度です。なぜなら公費助成の対象となる要件が厳しく、自費購入では150万円と非常に高額だからです。訓練施設も少なく、義肢装具士でも義手を扱っている方は限られているのが現状です。特に子供の場合、成長に応じて作り替える必要があり、更なる負担となります。しかし、子供にとって人と同じようにできることがどれだけ大切であるか計り知れません。子供が自分の意思でできるようになれば、未来の可能性が広がります。手が悪いからできないのではなく、手に障害があるけれども筋電義手を付けることで自分でできるようになったとなれば、どんなにすばらしいことでしょうか。現在販売されているこの筋電義手は全て輸入品ですが、日本でも筋電義手を製造する動きがあります。価格は検討段階ですが、従来の3分の1程度に抑えられると伺います。
私は、以前、福祉保健医療委員会で視察しました兵庫県立総合リハビリテーションセンター福祉のまちづくり研究所に再度視察に伺いました。そこは日本における筋電義手の拠点となっておりますが、何よりも強く感じたのは行政によるビジョンの重要性です。兵庫県が関西における筋電義手の拠点であるならば、埼玉県が関東における拠点となることができないでしょうか。筋電義手普及に必要なのは、訓練施設、義肢装具士等の専門家、そして助成金です。本県には上尾市の県立リハビリテーションセンターや所沢市の国立リハビリテーションセンターがあり、ハード面は恵まれています。
装飾用義手も能動義手も筋電義手も、必要とされている方にしっかりと届くことが重要です。本県として、助成金の拡充を含めて筋電義手の普及にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

A   田島   浩   福祉部長

筋電義手は、見た目も人の手に近く、残された腕の筋肉の微弱な電流をセンサーで読み取り、本人の意思で義手の指を動かすことができるものです。
このように優れた義手ではありますが、普通の義手と比べて重く価格も高い、訓練に時間がかかるなどと言われています。
また、筋電義手は、公費助成の対象となりますが、利用実績が少なく、価格も高いことから審査会を経る必要があり、支給手続きに時間がかかる特別な補装具となっています。
議員お話しのとおり、昨今の技術の向上により軽くて見た目が更に人の手に近く、価格も抑えられた国産の筋電義手が近いうちに製品化されます。
県といたしましては、こうした機会を捉え、筋電義手も普通の義手と同様に、審査会を経ることなく、利用者が容易な手続きで公費助成が受けられるよう国に働き掛けてまいります。
また、医療機関や市町村が筋電義手や制度をよく知らなかったために、本人が筋電義手を選択できなかったということはあってはならないと考えます。
所沢市には、障害者に合わせた筋電義手の作成や訓練などを行っている全国でも数少ない施設の一つである国立障害者リハビリテーションセンターがあります。
医療機関に対しては、この国立障害者リハビリテーションセンターにおいて開催されている医師向け研修会への積極的な参加を勧めるなど、理解の促進に努めてまいります。
また、相談窓口である市町村に対しては、筋電義手は公費助成の対象であることなどを研修や通知により改めて周知してまいります。
県といたしましては、国立障害者リハビリテーションセンターなどと連携し、必要とされる方に筋電義手が届くよう努めてまいります。

再Q   小久保憲一議員(自民

部長の御答弁ですと国に要望していくという御答弁でありましたが、質問でも申し上げましたけれども埼玉県には、県立そして国立のリハセンがあるわけでございます。こうしたものを県内にあるわけですから、行政ビジョンとして積極的に関東の拠点としてリードすべきと考えますけれども、御答弁お願い申し上げたいと思っております。

再A   田島   浩   福祉部長

埼玉県の所沢には、筋電義手の製作や訓練を行える全国でも数少ない施設の一つである国立障害者リハビリテーションセンターがございます。
すでにこの施設がございますので、県といたしましては、この施設と連携を図りながら、筋電義手の普及について、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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