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掲載日:2023年9月25日

平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(並木正年議員)

本県の目指す成功とは

Q   並木正年議員(県民

いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックが3年後に迫りました。オリンピックは、時代の転換を象徴するだけのパワーを持っています。1956年に発表された経済白書で、「もはや戦後ではない」と記述されたように、前回の東京オリンピックは、日本が高度成長期を歩み始めた頃に開催されました。それを追うように、1988年にソウルオリンピック、2008年には北京オリンピックが開催され、いずれの国も世界の中での存在感と経済成長に向かう国民意識を高めてきました。
東京2020オリンピック・パラリンピックは、成熟した先進国として、これからの日本がどのように歩んでいくかを象徴するイベントにするための絶好の機会であると思います。また、本県にとっても4つの競技を開催することでキャンプ地での文化国際交流やインバウンド効果を図るため、郷土への愛着が薄いと言われる県民意識と機運を徐々に高めていかなければなりません。
オリンピック・パラリンピックについては、6月定例会で経費の負担に関する決議が可決され、また、宝くじの収益で都外の運営費を賄う要望を行うなど費用面において関心が集まりがちですが、本県はオリンピック・パラリンピックにどんな成功を期待しているのか、上田知事の所見を伺います。 

A   上田清司   知事

オリンピック・パラリンピックは世界最大のスポーツ・文化の祭典であり、世界中の人々に夢と希望と感動を与えます。
1964年の東京大会ではアジア初のオリンピックとして、敗戦から復興し目覚ましい経済発展を遂げた日本の姿を世界に示す舞台になりました。
また、当時整備されました新幹線や高速道路は、その後の高度経済成長の基盤となり、現在もなお日本の経済活動を支えるインフラとなっています。
さらに、東京大会の成功は日本人に自信と誇りを与え、今も我々の心にレガシーとして深く刻み込まれています。
そして、日本に再びオリンピック・パラリンピックがやって来ます。
東京2020大会には2つの使命があるんではないかと思っています。
1つ目は、東日本大震災から10年目、困難を乗り越え復興へと歩む姿を世界に伝え、被災地に元気を届ける「復興五輪」としての役目であります。
2つ目は、前回の東京大会でパラリンピックの名称が初めて使われて半世紀、50年経ちました。障害を超え全ての人が支え合う「共生社会」への歩みと言うんでしょうか、その実現を加速する、あるいはその実現を確認し合う大会。こういう2つの使命を持っているのではないかと思っております。
私は東京2020大会の成功は、こうした2つの使命をまずは達成する。そしてオリンピック・パラリンピックが人を変え、社会を変えて、未来を創る力というものがある以上、議員からも「郷土への愛着が薄いと言われる県民意識と気運を高めていかなければならない」という御指摘もいただきました。
したがって、埼玉県としてのレガシーはどうなんだ、ということで言えば、やはりこれも3つに集約したいと思っております。
1つ目は「次世代を担う子供たちの夢」や「地域に生きる人々の誇り」というものをですね、しっかり確認できるような体制づくりをする。
例えば、事前キャンプや選手・家族のホームステイで直接触れ合ったアスリートが世界のひのき舞台で活躍する姿は、子供たちの夢を世界に羽ばたかせることができるのではないか。
またキャンプをしたチームを地域でこぞって応援すれば、それをきっかけに住民の一体感が醸成され、絆が深まり、地域の誇りともなりますし、海外との交流にも繋がる。
こうした「夢や希望」、「誇り」は、私たちがまだまだ取り戻さなければならないものではないかと思っております。
2つ目は、スポーツの力で実現する「県民全ての健康長寿社会」ではないかと思っております。
スポーツには様々な力がありますが、スポーツとは言わなくても、それに準じた運動というもので、私たちは若者から高齢者まで元気に豊かに過ごすような地域社会、健康長寿社会というものをこのオリンピックを契機にしっかりと基礎を築く、このチャンスにしたら良いのではないかと思っております。
まさに、前回の東京大会が社会インフラを整備し、その後の経済成長を支えたように、東京2020大会では県民の健康長寿をレガシーにして、日本を支える基盤にしていく。
医療問題や、様々な年金問題の課題もありますが、もし、もっと我々が健康であれば、間違いなく、この医療問題にしても、年金問題にしても、何らかの形で大きな解決の糸口になります。こうした課題を解決するためにも、このオリンピックというもの、パラリンピックというものを生かして、スポーツを通じ、あるいは運動を通じて、きちっとした健康長寿の社会をつくる、礎にする、このように考えます。
3つ目は、何といっても文化の祭典でありますので、「和の精神」とか「おもてなし」とかといった日本文化というものを継承したり、時と場合によっては、創造する。そのチャンスにしたいと思っております。
大会を契機に長年受け継がれてきました日本文化の価値と魅力を再認識し、世界に発信することで日本人としてのアイデンティティーをより確かなものにすることができます。
そして、埼玉にはその素材がたくさんあると思っています。まさに盆栽の聖地、これは紛れもなく、世界語になっています。それ以外にもたくさんあります。御案内がありました日本の人形、ひな人形と言えば鴻巣と岩槻です。
いずれにしても、間違いなく日本の文化であります。こうしたものをしっかり、県民が改めて確認し、自信と誇りを持つこと、あるいはまた、改めて日本文化の部分を創造することだって出来るんではないかという風に思っております。
このような埼玉の未来を創る様々なレガシーを創出することで東京2020大会の成功があり、そして、埼玉としての大会の成功にも繋がっていくのではないかと考えるところでございます。 

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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