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掲載日:2023年9月20日

平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(並木正年議員)

消防団員の人材活用と支援の拡大について

Q   並木正年議員(県民

来年3月に、自治体消防は70周年を迎えます。消防団の役割は、火災の消火はもちろんですが、強風時の夜警活動、火災現場付近での交通誘導、さらに担当する自治会の防災訓練や地域のお祭りなど、日頃の訓練以外にも活動は多岐にわたっています。また、豪雨や台風などの自然災害において消防団から水防団へと姿を変えて活動するなど、地域に密着した防災力強化の一端を担っています。
現在、全国の消防団員数は、昭和29年の200万人から今年度は85万人とピーク時の半分以下にまで減少し、全国同様、本県の団員数も条例定数が満たされていないなど、各自治体では消防団員の確保が課題となっています。
消防団員の減少は、個人事業主いわゆる自営業者数の減少と関係していることが事業所統計調査と比較して分かります。この調査によると、自営業者数は昭和56年をピークとして減少しており、これに伴い商店街も減少するなど後継者不足から、消防団員の担い手確保が難しい状況になっています。また、消防団員の減少は地域にとっても痛手であり、これまでPTAや自治会の役員など地域の活動を担ってきた自営業者の減少によって、多くの影響が出てきています。
現在、消防団員の職業構成は、全国で見ると、自営業者数が約26%であるのに対し、被雇用者いわゆるサラリーマンなどが73%と増加傾向にあり、女性消防団員や学生団員、機能別消防団とともに近年は一定の団員確保が図られています。
しかし、本県の団員の職業構成比における被雇用者は61.5%と全国平均より12ポイント低く、東京都とともに全国最下位に近いことから、今後は被雇用者の比率を増やしていく取組が必要です。
消防団員は、一定の年齢や役職が終わると次の世代に引き継ぎ、退団してしまうことで、消防活動とは関わり合いがなくなるケースが多く見受けられます。これまで長年培ってきた経験や地域事情の精通から、民生委員とのマッチングや災害時、緊急時の人材、さらに防災マップや避難ルートの作成等において大きな役割を果たすものと思います。そこで、退団後の人材を地域でどのように活用していくのか、危機管理防災部長に伺います。
次に、消防団への支援についてですが、先ほど午前中、横川議員からも質問がございました。パパ・ママ応援ショップ優待カードの消防団員版である消防団応援の店がスタートしています。この優れた点としては、スマートフォンの位置情報をオンにすることで、使える協賛店が業種や市町村ごと、またスマートフォンから近い、現在地から近い順に表示されるなど機能性が高いシステムになっています。このカードの発行から約1年が経過した課題として、登録店舗の伸びが低調です。スタートした昨年11月の2,500の協賛店から、これまで約160件の増加にとどまっています。このことは、平成31年3月末までの有効期間であるパパ・ママ応援ショップの優待カードの配布枚数約163万枚より対象が少ないことで、企業側としてはメリットが薄い点も挙げられるのではないでしょうか。
消防団応援の店の拡大には、パパ・ママ応援ショップを所管する福祉部や各市町村との連携が必要であり、消防団員が日頃から利用している店舗情報を募ることも必要かもしれません。また、商工会や黒おび商店街と連携を図ることで、消防活動への理解から新入団員の確保にもつながり、自営業や商店街の活性化に効果的だと思います。そこで、今後の店舗への周知と拡大の取組について、危機管理防災部長に伺います。 

A   槍田義之   危機管理防災部長

まず、消防団退団後の人材を地域でどのように生かしていくのかについてです。
県内の多くの消防団では、40歳代後半から50歳代にかけて退団している方が多いようでございます。
このように消防団を退団した方はまだまだ若く、しかも長年培った知識や経験を持ち、地域の状況にも精通しています。
そこで、富士見市、三芳町、長瀞町では、消防団OBが大規模災害発生時に団員をサポートすることとしています。
また、熊谷市や横瀬町のように、消防団OBが、火災現場などで後方支援を行うボランティア組織を結成しているところもあります。
さらに、川越市では消防団OBの方が、自主防災組織の指導者として活躍している例もございます。
県としては、こうした活動事例を市町村に紹介し、消防団OBの知識と経験を生かした地域防災力の維持・強化を促してまいります。
次に、消防団応援の店の店舗への周知と拡大の取組をどのようにしていくのか、についてでございます。
県では、市町村や経済団体などと連携し、登録店舗の拡大に努めているところです。
現在、消防団応援の店のサービス内容は、来店時に5%割引や飲み物1杯サービスなど、消防団員個人に対するものが中心です。
また、消防団の行う各種イベントへの店舗スペースの無償提供や消防団車両の整備工賃割引など、消防団活動そのものに対するサービスを提供する店舗もございます。
制度の周知や勧誘活動をしている中で、「提供できるサービスは思いつかないが消防団を是非応援したい」という申し出をいただく企業が複数ございました。
この制度は、地域で頑張る消防団を地域全体で応援する、という機運醸成を目的とした制度でもございます。
今後は、例えば、企業のチラシやカレンダーなどに消防団を応援する意思を表示していただく場合も登録店舗とするような、新たなカテゴリーを設けたいと考えています。
こうして、企業が様々な形で応援できるような工夫もしながら、市町村などと連携して制度の周知と登録店の拡大に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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