トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木村勇夫議員)
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掲載日:2023年9月25日
Q 木村勇夫議員(民進・無所属)
ラグビーワールドカップ、オリンピック・パラリンピックに向けて観光分野が注目されています。外国人も含め、観光客が一気に増えることが予想され、私自身も観光分野に注目している一人であります。観光地というイメージが薄い埼玉県、観光客数は多いものの、1人当たりの観光消費額は全国で40位前後と低迷しています。また、埼玉観光の特徴は日帰り客が多いこと、観光客に対する日帰り客数の割合は98.8パーセントとなっており、これまた全国最低ラインに位置しています。観光消費額が少ない中で売上げを増やすためには、日帰り客のリピーターを増やす必要があると考えます。そのためには、食、食べ物が重要であります。見るところも重要ですが、食べ物もかなり重要だと考えます。
そこで、埼玉の伝統の食文化を観光資源にという観点で質問させていただきます。
まず、埼玉のうどんについてでございます。
埼玉のうどんの生産量は香川に次いで全国2位、小麦の収穫量は全国5位、また麦翁と呼ばれるようになった権田愛三氏は熊谷市の出身であり、正に埼玉県は国産麦の聖地でもあります。また、県内全域のそれぞれの地域に、それぞれのうどん文化が根付いており、全国的に見ても大変珍しい県であります。
こうした中、今年11月18、19日に熊谷市で全国ご当地うどんサミットが開催されることになりました。来場者数は2日間で10万人を目標としているとのことです。今後3年間は熊谷で開催されるとのこと、大変おもしろい取組だと評価をしております。
まず、このイベントについてお伺いいたします。
この全国ご当地うどんサミットに対する評価と、イベントにおける県の役割について産業労働部長にお伺いいたします。
実は、私はうどん県香川の出身でありまして、離乳食からうどんを食べるくらいうどんに親しんでまいりました。そんな私から見ても、埼玉のうどんはおいしいし、文化の面から見ても地域性があり、おもしろいと思います。うどん県でブレイクしている香川県ですが、このブームの発祥は約30年前、そのきっかけとなったのは地元のタウン誌が出した「恐るべきさぬきうどん」という本でした。この本で地元の人しか行かなかった製麺所やセルフのお店などを紹介し、地元の人にとっては普通のことと思っていたそのディープなお店が県外の人から見たら珍しく、おもしろいものなのだと認知するきっかけとなり、観光資源に変わっていきました。
埼玉県には、県内全域にうどん文化が存在し、地域に根付いています。それらは十分、観光資源の起爆剤になり、大化けする可能性があると思います。それには、おもしろいストーリー展開への仕掛けが必要と考えます。これらをトータルでコーディネートして情報発信していくのが県の役割だと考えますが、うどんサミットをきっかけとして今後、埼玉県のうどん文化を食の観光資源として埼玉観光にどのようにつなげていくのか、産業労働部長に伺います。
次に、埼玉県名産のウナギのPRについてお伺いいたします。
ウナギのかば焼きの発祥地として、浦和は全国に知られています。さいたま市では毎年、うなぎまつりを開催し、私も毎年のように参加させていただいております。市庁舎の耐震工事と重なり、今年は県庁の駐車場でこのうなぎまつりが開催されました。そのときに、ウナギ業者の人から「ウナギはさいたま市だけのものではない。埼玉県全体で取り組み、もっとPRしてもいいのではないか」との御意見をいただきました。もっともだと思います。川の国埼玉県では、県内全域にウナギの名所がございます。今行われているうなぎまつりを県が主体となって全県展開し、伝統ある埼玉のウナギをPRして、埼玉のうどんと同様に観光につなげる取組をしてはどうかと考えますが、産業労働部長の御見解を伺います。
A 渡辺 充 産業労働部長
まず、うどんサミットについての評価と県の役割についてでございます。
今年11月に熊谷市で開催される「全国ご当地うどんサミット」は、日本各地から魅力あるうどんが一堂に集結し来場者の投票によりグランプリを決める全国最大級のイベントです。
地元熊谷市をはじめ、商工会議所、商工会、観光協会と県などで構成する実行委員会が開催するものです。
今回は、30店舗が出店し、本県からは、地元の熊谷うどん、加須うどん、深谷の煮ぼうとう、所沢の肉汁うどんの4店舗が出店予定です。
「うどんサミット」の開催は、埼玉の豊かなうどん文化を全国に発信するとともに、来場者に県内観光を楽しんでもらえる絶好の機会であると評価しております。
また、県は、県産品の販路拡大を図るとともに観光情報を発信し、本県への観光客の来訪を増やす役割を担っております。
さらに、熊谷スポーツ文化公園は「ラグビーワールドカップ2019」の会場です。
「うどんサミット」を契機として、「ラグビーワールドカップ」の開催機運も盛り上げてまいります。
次に、埼玉県のうどん文化を観光にどうつなげていくかについてでございます。
議員お話のように、本県は各地域に様々なうどん文化が根付いております。
今回のサミットをきっかけとして、県内各地のうどんのおいしさを多くの方に知ってもらい、うどんと周辺観光を組み合わせた周遊コースをPRしてまいります。
最後に、「うなぎまつり」の展開についてでございます。
河川や沼地などが多い本県には、浦和をはじめ県内各地にうなぎの老舗有名店が数多く存在します。
中でも、浦和のうなぎは、江戸時代から続く伝統の味として、さいたま市の伝統産業として指定されています。
議員お話の「うなぎまつり」は、浦和の名物であるうなぎをPRするため、地元の実行委員会が中心となってこれまで16回にも渡り開催されてまいりました。
一般的に、浦和はうなぎの街として定着しており、「うなぎまつり」も地元浦和のお祭りとして開催されることが望ましいと思います。
一方、本県は、県土に占める河川の割合が日本一の県であり、そこから連想されるうなぎは、有力な食の観光資源であります。
現在、県が認定するご当地グルメブランド「埼玉S級グルメ」100店の中で、県内全域からうなぎ店を20店認定し、周辺観光と合わせたPRを行っているところです。
県といたしましては、今後とも様々な機会をとらえ、県内各地のうなぎのPRを積極的に行い、本県への観光客などの誘客につなげてまいります。
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