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掲載日:2023年9月25日

平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木下高志議員)

Society5.0に対する埼玉県の取組について 

Q   木下高志議員(自民

さきの質問でも触れましたが、国は2016年1月に科学技術基本計画第5期により、2030年を目途に超スマート社会Society5.0を実現するというコンセプトを打ち立てました。その超スマート社会を支えるプラットホームでは、インフラ維持管理、更新、自然災害に対する強靱な社会、高度道路交通システム、新しい事業サービスなども掲げられております。これらは現在、県土整備部や危機管理防災部などで取り組んでいる業務であり、実現の暁には画期的な業務改善が実現すると考えます。適用業務を挙げれば河川の氾濫や地滑り検知、除雪車両の位置情報管理、消防団等の活動支援など様々であります。
また、超スマート社会を支える新技術である人工知能やビッグデータはブームになっており、メディアでもたびたび取り上げられておりますが、人工知能やビッグデータによって世の中が大きく変わることが期待されております。
これからの新しい社会は便利なものができたら使うとの考えとともに、どんなものがあれば便利かを想像し、業務を革新することが重要となります。そのような観点から埼玉県としてIoTや人工知能、ビッグデータを活用した行政サービスの向上にどのように取り組もうとしているのか、今後の展望を企画財政部長、並びに県土整備部長及び危機管理防災部長にお伺いいたします。

 

 

 

 

A   砂川裕紀   企画財政部長

人工知能(AI)やビッグデータを活用した行政サービスは、現在、実用化に向けて実証実験を行っている自治体が出てきております。
例えば、川崎市、掛川市では、平成28年9月に子育て支援制度について人工知能が対話形式で案内するサービスの実証実験を行いました。
この実施後のアンケート結果では、時間を気にせず気軽に使えることがメリットであるなど、利用者の9割が継続を希望する結果となっております。
埼玉県においては、住民の生活を便利で豊かなものにするための、人工知能・ビッグデータを活用した行政サービス向上や県民ニーズに的確に対応する仕組みを検討しております。
例えば、住民から問合せの多い電話相談業務などで、いつでも聞きたいことを質問すると人工知能が回答するというサービスが考えられます。
また、県のスマートフォン用アプリの登録情報や利用状況を人工知能で解析を行い、子育てや防災など住民が知りたい情報をタイムリーに受け取ることができる、いわゆるプッシュ通知のような仕組みもございます。
このように、人工知能と職員が役割分担することにより、職員は職員にしかできないサービスに特化することができ、住民サービスの質的・量的向上につながると考えております。
一方、事業化においては、どのように人工知能を導入していくのか、情報の取扱いに際してセキュリティをどう確保していくかなど課題がございます。
検討に当たっては、職員向けの人工知能活用セミナーや専門家を交えた意見交換なども実施しております。
県といたしましては、超スマート社会に向け、今後とも最新の技術動向を踏まえ、人工知能・ビッグデータの活用に積極的に取り組んでまいります。

A   西成秀幸   県土整備部長

県土整備部における現在の取組状況でございますが、全国に先駆けてカーナビの走行データなどのビッグデータを活用した交通安全対策に取り組んでいるところでございます。
また、平成28年度から盛土工事等を対象に情報通信技術を活用し自動制御で施工する、いわゆるICT活用工事の試行を始めております。
IoTや人工知能などは、これからの様々な社会インフラの整備や維持管理において活用できると期待されております。
例えば、橋りょうやトンネルなどの社会インフラの点検を人の手によらずロボットやセンサーにより行えば、短期間で安全に行うことができ、不測の事故を減少させることができます。
さらに、点検結果を人工知能により評価することになれば、経験によらず熟練技術者と同等に修繕の判断が可能となります。
災害時においてはドローンによる被災状況の調査や自動制御の建設機械による災害復旧作業により、2次災害を抑えつつ迅速な災害からの復旧が可能となります。
今後とも社会インフラの整備や維持管理においてIoTや人工知能、ビッグデータを活用し、生産性の向上や担い手確保に繋がる働き方改革に取り組んでまいります。

A   槍田義之   危機管理防災部長

災害時に被害を最小限に抑えるためには、必要な情報の収集と共有化を関係者間で迅速に行うことが必要です。
このため、県ではインターネットを介して気象情報や被害情報を市町村や消防など関係機関と同時に共有する災害オペレーション支援システムを昨年3月に導入しました。
このシステムに加え、IoTなどの先端技術を活用することで、救助や人的・物的支援などの災害対応を飛躍的にスピードアップさせることが期待できます。
例えば、大規模災害時にスマートフォンなどの位置情報から避難者の居場所を把握できれば、車中泊避難者や帰宅困難者への迅速な支援が可能となります。
また、近年災害時に情報発信ツールとして活用されているSNSの情報を分析し、有用な情報のみを抽出できれば、従来よりも速やかに状況を把握し、救出救助や避難者支援につなげることができます。
さらに、大規模火災の時に、気象状況などから延焼する範囲を人工知能で予測し、消防隊の配置などを決定できれば、応援の要請も含め適切な消火活動が行えます。
IoTなどの先端技術は、日進月歩で進化しています。
このため、職員を積極的にセミナーや企業展示会などに派遣し、情報収集に努めているところです。
また、防災力の向上について昨年度から様々なアドバイスをいただいています、国立研究開発法人防災科学技術研究所には、IoT、人工知能、ビッグデータなどを活用した防災に詳しい研究者の方が多数おられます。
こうした方々のご協力もいただきながら、先端技術を活用した地域防災力の向上に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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