埼玉県議会 県議会

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掲載日:2018年12月26日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(新井一徳議員)

成人年齢の引き下げと読解力の向上について

Q   新井一徳   議員(自民

若者の社会参加を促すことを目的に、成人年齢を18歳に引き下げる民法改正が6月に成立し、2022年4月に施行されます。成人に達すると、親の同意がなくても自分の意思で様々な契約が可能です。例えば携帯電話を契約する、クレジットカードを作る、高額な商品の購入時にローンを組むといったことなどです。
一方、未成年者取消権は行使できなくなります。つまり契約を結ぶかどうかを決めるのも自分なら、その契約に対して責任を負うのも自分自身となり、安易に契約を交わすとトラブルに巻き込まれる可能性すらあります。社会的経験が乏しい新成人を狙い撃ちする悪質な業者もいると考えられます。そうしたトラブルを未然に防ぐため、未成年のうちから契約に関する知識を学び、様々なルールを知った上でその契約が必要かどうかをよく検討する力を身に付けておくことが重要だと考えます。
国は各都道府県に対し、成人年齢引下げに係る環境整備を行うよう求めています。高等学校などにおける消費者教育の推進のほか、小学校段階から子供たち自らが自己実現を図っていくための自己指導能力などの育成を一層充実することが望ましいとしており、正に学校教育の現場で消費者教育を進めることは喫緊の課題です。消費者教育を進めていくと同時に、急いで取り組むべき課題は、子供たちの読解力の向上です。
ベストセラーの「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」や東大合格を目指すAI「東ロボくん」の開発で知られる国立情報学研究所の新井紀子教授によれば、基本の読みや論理的推論ができない子供は幾ら知識を教えても、それを整合的に使えるようにはならないと指摘します。そのような子供が成人になっても、契約書を理解できない結果、容易に消費者トラブルに巻き込まれるおそれがあります。早目早目の対応が必要なのではないでしょうか。
戸田市では、新井教授が開発した基礎的読解力判定のリーディングスキルテストをいち早く取り入れ、市内の全小学6年生及び中学生を対象にテストを行っています。その結果、想像以上に子供たちが文章を理解できていないことなどが判明したことで、読書力を身に付けさせるため、授業に工夫をしているとのことです。
今後、消費者教育を進めると同時に、子供たちに生きていくための基礎となる読解力を身に付けさせることが急務です。県として具体的にどのような取組が必要と考えているのか、教育長の御所見をお伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

成人年齢の18歳への引き下げに伴い、今後、高校生などにも消費者被害の拡大が懸念されることから、消費者教育の一層の充実が必要となってまいります。
現在、小・中学校においては、消費者としての基本的な権利と責任について理解を深めるとともに、高校では、自立した消費者となるために必要な心構えと経済の仕組みなどを学んでおります。
こうした取組には、弁護士や消費生活相談員などの外部講師を活用している学校もありますが、未だ一部に限られております。
今後は外部講師の活用を一層拡大し、児童生徒に消費者として取るべき行動を具体的、実践的に学ばせる工夫をしてまいります。
さらに、消費者トラブルを未然に防ぐには、児童生徒だけではなく保護者の関与も重要であることから、各学校での保護者会などで、消費者教育の重要性を伝えてまいります。
また、議員お話しのとおり、読解力は、消費者教育を推進するだけでなく、児童生徒が社会で生きていくための基礎でございます。
読解力を高めるためには、小学校の早い時期から、文章を正確に理解し、その内容や考えたことを適切に表現する資質・能力の育成が重要であると考えております。
小・中学校においては、説明文などから要旨を正確に捉えたり、統計資料や新聞などから客観的事実を確かめたりするなど、全教科を通じて、読解力の育成に努めております。
高校では、商品の取扱説明書などを教材とし、日常生活や実社会において必要とされる、実務的な文章を的確に捉え、要点を把握し、話し合い、相互に考えを深めさせる授業などを行っております。
今後も、本県が全国をリードして進めている協調学習の取組など、主体的・協働的な学びを通して、複数の情報の中から、何が重要かを判断する力と文章や資料を読み解く力をしっかりと育成してまいります。
県といたしましては、児童生徒が、消費者トラブルに巻き込まれず、責任を持って行動できる成人となるよう、消費者教育の推進を図るとともに、生きていくための基礎となる読解力の向上に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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