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掲載日:2021年12月14日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)

県民の芸術文化活動の振興について

Q   飯塚俊彦   議員(自民

先日、北浦和の埼玉県立近代美術館へ、「2018CFAネビュラ展」へ行ってまいりました。ネビュラとは、星雲を意味する言葉で、直訳すると、現代芸術祭り、星々が渦巻き状に展開する芸術作品展ということになるでしょうか。私の地元の幼なじみが出展しているということで見に行ってまいりました。
芸術文化は人々に安らぎや生きる喜びをもたらし、人生に豊かな彩りを与えます。特に美術は、見る人が新たな考え方や価値を発見できるとともに、見る人に感動を与える力があります。したがって、県民が身近な場所で優れた美術作品と触れることが大切になってまいります。
このような意味で、先般、近代美術館において、新印象派を代表するポール・シニャックの油彩画作品を購入することは意義深いことだと捉えております。当該作品は、1886年、フランスで開催された「最後の印象派展」に出品された作品であるとともに、ポール・シニャックの血族が代々継承してきた、歴史的にも、また希少性からも価値のある作品であります。
そこで、このような優れた美術作品の収集を進め、県民に見てもらうことは、県立美術館の役割であると考えますが、今後の収集方針について、教育長にお伺いいたします。
一方で、県の芸術文化振興という観点では、著名な美術家の作品を県民に紹介する以外にも、県内の様々な地域での活動が行われております。県民自ら参加し、芸術を創造する地道な活動を育てていくことも大切なことであろうと思います。県では、自治体主催の公募展として最大規模を誇る埼玉県美術展覧会を開催しており、美術創作活動を行う多くの県民が参加しておられます。
また、私の地元でも、こだま青年会議所が主体となり、先月11月に、本庄市、美里町、神川町、上里町、各町の児玉郡市地域の倉庫や駐車場など18か所を会場として、こだま芸術祭が開催されました。絵画やオブジェの展示をはじめ、空間展示や映像作品展示など内容は多岐にわたり、地元は大いに盛り上がったところであります。開催には大変な御苦労があったと聞いております。
このような県民による草の根とも言える活動は、芸術文化の裾野を広げ、県が進める芸術文化振興にも大いに貢献するものと思います。そこで、県では今後どのように県民の芸術文化活動を支援するのか、同じく教育長にお伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

まず、「県立美術館の今後の作品収集方針について」でございます。
県立近代美術館では、本県の近現代美術の成り立ちを学べるよう、明治時代以降の作品の中から、次の4点を基本方針として、収集を進めております。
1点目は本県にゆかりのある優れた作家の作品、2点目は本県の美術界に影響を与えた国内外の作家の作品、3点目は本県美術文化の振興に寄与する作品、4点目に、これらの作家及び作品を理解する上で必要とする資料でございます。
具体的には、加須市出身の斎藤与里や熊谷市出身の森田恒友など、県ゆかりのすぐれた作家の作品や、今回のポール・シニャックのように、本県美術界に影響を与えた国内外の作家の作品などでございます。
今後とも、優れた美術作品の鑑賞をとおして、県民の豊かな感性を育むこと、県民が地域の作家を知り、郷土に誇りを持つ一助となること、そして、埼玉の文化を国内外に発信することを目指し、県民の財産となる作品の収集に努めてまいります。
次に「県では今後どのように県民の芸術文化活動を支援するのか」についてでございます。
県では、平成元年度に開催された「第4回国民文化祭さいたま89」の成果を継承し、地域に根ざす埼玉文化の創造を目指して、平成2年度から、埼玉県芸術文化祭を開催しております。
この芸術文化祭には、県が主催する美術展覧会などの事業に加えて、市町村や文化団体が主催する郷土芸能やコンサートなど、県内様々な地域の芸術文化活動にも参加をいただいております。
参加事業については、開催会場などを一覧にしたリーフレットやポスターなどを作成するとともに、ホームページ、SNSなどにより一体的に広報し、県民が参加しやすい環境を整えております。
議員お話の「こだま芸術祭」は、地域の空き店舗などを活用して芸術作品を展示するという、芸術をとおした地域活性化の取組としても、注目を集めたものでございます。
「こだま芸術祭」のような取組に対しても、県芸術文化祭への参加を働きかけることにより、より認知度を高め、観覧者を増やすことができます。
さらに、県立美術館や博物館の展覧会やワークショップの運営ノウハウに関する情報提供を行うなどの御協力もできると考えております。
県といたしましては、引き続き、こうした取り組みにより、各地域の芸術文化活動が、より活発化するよう、様々な支援を行ってまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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