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掲載日:2024年12月11日
Q 中野英幸 議員(自民)
県内消防団の皆様方は、他に仕事を持ちながらも平日の夜間や休日などの僅かな時間を惜しんで、災害に備えて日々の訓練を重ねております。こうした団員一人一人の努力に支えられて、地域防災の要として活動が成り立っていると言えます。
しかし、私が地元の消防団員の方々にお話を伺うと、ただでさえ訓練場が狭く、思うような訓練ができないのに、その訓練場が使えなくなった、このままでは消防団員としてのやる気が出ないということであります。事情を聞くと、これまでの訓練場所として民間会社の駐車場を借りていたのが、突然会社の方針変更で協力を断られたそうです。消防団は市町村の消防機関であり、訓練場所の確保は市町村の所管事務であることは重々承知しておりますが、特に若手団員からは「訓練場所も事欠く状況では消防団員としての誇りも持てない」との話も聞いており、非常に重要な課題であると考えます。
そこで、御提案ですが、私の地元に近い中央防災基地は広大な敷地を持ち、放水訓練など実際の現場に即した訓練を行うことが可能です。若手団員にも十分な訓練を提供することができ、やる気に満ちた若者がスキル向上を図り、将来にわたって地域のために頑張ってくれることを確信しております。
このように、訓練場の確保に悩む消防団のため、県の所有している防災基地を訓練場として提供することについて、危機管理防災部長の御見解をお伺いいたします。
また、民間会社に訓練場所の提供を断られた背景には、消防団が広く知られていないということがあると私は考えます。県では、これまで女性や学生に焦点を当てて消防団員の確保対策に取り組まれており、一定の成果を上げていると聞いております。しかし、私が地元の支援者にお伺いすると、特に若い方には消防団というものにはなじみがなく、そもそも消防団の存在を知らない人も増えているようです。訓練場所が突然借りられなくなるという先ほどの話もそうですが、消防団員にとって自分たちがそれこそ命を懸けて地域のために頑張っているのに、その存在すら知られていないということは、消防団員の士気に関わるゆゆしき事態なのではないでしょうか。消防団員確保のためには、まず、消防団に関心を持ってもらうための取組が必要と考えますが、併せて危機管理部長にお伺いいたします。
A 槍田義之 危機管理防災部長
まず、県が所有する防災基地を消防団の訓練場として提供できないか、についてでございます。
御質問にございますように、特に都市部では訓練場所の確保が難しいとの御意見を、複数の消防団長から伺っております。
防災基地の活用についてですが、防災基地には防火水槽があり、水利の確保が可能です。
また、中央と新座の防災基地にはストックヤードがあることから、広い敷地を必要とするポンプ操法の訓練場に適していると思います。
基地管理運営要領でも、災害対応に支障がない範囲で公共的活動のために利用することができると定めており、制度的にも消防団の訓練場としての活用が可能です。
消防団から事前に相談をいただければ、利用を認めてまいりたいと思います。早速その旨を県内各消防団に周知してまいります。
次に、消防団に関心を持ってもらうための取組について、でございます。
県では、市町村と共に県内各地で消防団のPR活動を実施してまいりましたが、特に若者や女性に、消防団そのものを知らないという方が見受けられました。
そこで、昨年度から東京電力と調整し、電柱広告の一部に消防団への応援メッセージを入れてもらうこととしました。
川越市内の電柱にも、クリニックの広告と共に、「消防団いつも心でありがとう」と書かれている看板があります。
また、街中至る所にある消火栓標識にも、応援メッセージ入りの看板がつけられないか、現在、広告業者と調整しています。
さらに、県と関係のある業界の営業車などに消防団を応援するステッカーを貼って街中を走っていただくことも計画しています。
こうして街全体で消防団を応援する機運を盛り上げ、消防団員の士気を高めるとともに、多くの方に消防団への関心を持っていただけるよう、市町村や民間企業と連携して取り組んでまいります。
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