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掲載日:2021年12月14日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(中野英幸議員)

地域で生活する医療的ケア児とその家族への支援について

Q   中野英幸   議員(自民

医療的ケア児とは、たんの吸引や経管栄養など、生きていく上で医療的な援助が必要な障害児のことです。私は、障害のある人もない人も地域の中で共に生活する共生社会の実現のため、どのような障害があっても在宅で安心して暮らせるよう、地域で支えていく環境を整備する必要があると考えております。
先日、埼玉医大川越総合医療センターの敷地内にある「カルガモの家」を県議会で視察させていただき、施設長や利用者の方々から御意見を伺ってきました。重い知的障害があり、動くことも不自由で、常に介護が必要な医療的ケア児が在宅で生活していくことは、想像もできない大変な苦労があります。1年365日、24時間付きっきりに介護する御家族の苦労も、並大抵のものではないと実感いたしました。
そこで、県ではこうした御家族の介護の負担軽減を図るために、重度の障害のある医療的ケア児を一時的に受け入れる施設に、県と市町村で基本報酬に上乗せして補助をするレスパイトケア事業を実施しております。このレスパイトケア事業について、利用の状況や利用できる事業所数など、現状はどうなっているのか、福祉部長にお伺いをいたします。
一方、近年の医療技術の進歩を背景に、自ら歩いたり入浴したりと、基本的な日常生活が送れる医療的ケア児が増えています。障害の程度としては軽いかもしれませんが、こうしたお子さんの御家族も重度の障害児の場合と同様に、昼も夜もなく定期的なたんの吸引などを行うなど、いっときたりとも目が離せない中で、ずっと付き添っていなければなりません。夜間も断続的にしか眠れない、外出したくても外出できない、仕事を辞めてしまったということもあると聞いておりますが、このレスパイト事業の対象になっていないのが現状であります。
そこで、こうした医療的ケア児の支援について今後どのように取り組んでいくのか、福祉部長に併せてお伺いいたします。

A   知久清志   福祉部長

まず、レスパイト事業の現状についてでございます。
この事業は、重度の障害のある医療的ケア児を在宅で介護している家族の負担の軽減のために実施しているものでございます。
事業の利用状況は、平成29年度は延べ1,825日となっており事業を開始した平成27年度の約2.2倍となっております。
この事業を利用できる事業所の数は、障害児入所施設や医療機関、訪問看護ステーションなど21カ所となっております。
次に、医療的ケア児の支援について今後どう取り組んでいくのかについてでございます。
議員お話のようなレスパイト事業の対象とならない医療的ケア児は、県内に推計で約400人おり、その数は増加傾向にあります。
医療的ケア児が地域で生活するには、医療や福祉など複数のサービスを組合わせて利用する必要があります。
しかし、医療的ケア児の家族からは医療や福祉サービスなどに関する情報が少なく、相談する相手がいないといった声がありました。
県では、平成29年度から医療的ケア児とその家族からの相談を受け必要なサービスにつなげるコーディネーターの養成を開始しました。
平成29年度は47人、今年度は32人を養成しているところです。
さらに、医療的ケア児に対しては、医療、福祉、教育などの関係機関が連携し、子供の成長に応じて切れ目のない支援を行う必要があります。
県では、こうした関係機関が日頃から連携を確保するための協議の場を設置するよう市町村に働き掛けており、平成30年度末までに全ての市町村が設置する見込みとなっています。
既に協議の場を設置している市町村からは、身近な地域で医療的ケア児を受け入れる通所施設や短期入所施設が少ないとの意見も寄せられています。
受入れには看護師などの配置が必要になることから、国では本年4月から看護師を配置した場合の障害福祉サービスの報酬加算を増額しました。
県としましては、事業者などに対しこうした加算を活用するよう働き掛けております。
今後とも、市町村と連携し受入事業所を増やすなど、医療的ケア児の支援の充実が図られるようしっかり取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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