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掲載日:2021年12月14日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)

県内の古民家等を活用した移住推進の取組について

Q   飯塚俊彦   議員(自民

本県の人口を平成22年と平成27年の国勢調査で比較をしますと、県全体の人口は5年間で7万1,978人増加しております。約1%の増加であります。
しかし、人口増加を市町村ごとに見ると、喜んでばかりはいられない状況があります。県内63市町村のうち、この5年間で人口が増加したのは23市町にとどまり、残りの40市町村は人口減少が進んでおり、これは圏央道以北に集中をしております。人口減少率の最も高いのは東秩父村で12.93%の減少、次いで小鹿野町が9.82%、ときがわ町の7.46%と続きます。私の地元本庄市では4.89%の減少。児玉郡内3町では2.75%、その内訳は美里町が3.43、神川町が5.11、上里町が1.40%であり、4市町全てで人口減少という大変厳しい状況になっております。交流人口を増やす中で定住人口を増やすという考えも分かりますが、今回はもっと突っ込んで、移住に焦点を当てたいと思います。
そこで、埼玉県は首都圏にあっても、秩父山地や比企丘陵、狭山丘陵などの里山や、利根川、荒川沿いに広がる田園風景など、自然豊かで暮らしやすい場所が数多くあります。移住を考えている方々が移住先としてイメージをするには、うってつけの場所だと考えます。
近年、都市部で生活している人の中には、スローライフを楽しみたい、自然豊かな場所で子育てをしたい、今の仕事や友人とのつながりも大切にしたいという様々な思いを持っている人々が増えていると聞きます。私の地元の本庄市や児玉郡地域には、養蚕に使われた高窓のある古民家がたくさん残っております。日本の原風景を思わせる、どこか懐かしい風景が、移住を希望する人たちに大いにアピールできると思っております。
市町村が移住を促進するためには、例えば地域の財産である古民家を移住のためのお試し住宅に活用したり、地域の魅力をよく知る移住専門の相談員を配置したりすることが有効な方策となるのではないかと考えます。
例えば本庄市児玉町稲沢地区では、養蚕農家を宿泊施設にできないかとの試みが行われております。また、兵庫県では、既存ストックの有効活用や伝統的木造建築技術や町並み景観の維持継承を目的として、所有者の申請に基づき、築50年以上が経過した古民家等について、無償による建物調査や改修工事費への助成等を行っております。
先般、本庄市の国登録有形文化財で旧本庄商業銀行煉瓦倉庫の保存事業が、ユネスコによる保全活用の評価で功績賞を受賞いたしました。このように、古き良きものを活用していくことが評価されてきています。しかしながら、人口減少が著しい市町村の多くは財政状況も厳しく、こうした移住促進策に十分に取り組めないのが現状です。
そこで、人口減少市町村が移住を推進していくためには、地域の魅力を生かした主体的な取組に対し、県が積極的に支援する必要があると考えますが、企画財政部長の御所見をお伺いいたします。

A   砂川裕紀   企画財政部長

移住を推進するためには、受入れ先となる市町村の地域の特性を活かした主体的な取組が何よりも重要であると考えております。
秩父市やときがわ町では、移住を希望している方が一定期間生活を体験できるお試し住宅を設置しております。ときがわ町のお試し住宅は、議員の御質問にもありましたような築約80年の古民家を活用しております。
また、秩父市や小川町など5つの市や町では、住宅情報や暮らしの情報を集め、移住希望者の各種相談に対応する専門の相談窓口を設置しております。
それらの窓口では、NPO法人の職員や地域おこし協力隊員などが地域情報をこまめに収集・分析して、きめ細かな相談にあたっております。
こうした主体的な取組が、市町村に広がることが移住の推進に不可欠であると考えております。
一方で、議員御指摘のとおり、人口減少が著しい市町村の多くは財政状況も厳しい状況にあります。
そこで県では、平成30年度からふるさと創造資金のメニューの一つとして移住に特化した「移住トライアル事業」を新たに立ち上げました。
これは、市町村が移住を推進するため、お試し住宅や移住専門の相談窓口を設置する取組等に県が財政支援するものでございます。
原則3分の2の補助率とし、特に、財政力が著しく低い市町村には補助率を4分の3まで引き上げて、強力に支援することといたしました。
人口減少が著しい市町村に対しては、職員が市町村長を直接訪問し、県の移住推進支援策を説明し活用を促しております。
また、今年5月には市町村の担当者を対象に会議を開催し、移住施策を先行して実施している秩父市と小川町からそれぞれの取組を発表していただき、情報共有を図りました。
こうした結果、今年度は鳩山町、皆野町及び東秩父村がお試し住宅を整備しており、行田市と小鹿野町が移住相談窓口を新たに設置したところでございます。
県といたしましては、人口減少市町村が、移住推進に積極的に取り組めるよう、財政支援や先進事例の情報提供などによりまして、市町村を積極的に支援をしてまいります。

再Q   飯塚俊彦   議員(自民

人口減少が著しいというふうなことでございますけれども、この著しいというのは、数値的に何%減ったとか、実際に基準があるのでしょうか。そこの、著しいというのはどの数値でそれが著しいのか、お聞きしたいと思います。

再A   砂川裕紀   企画財政部長

「人口減少が著しい」の基準ですが、明確な基準は引いておりませんが、5%もしくは10%、特に二桁を超えている市町村がいくつかございます。
こういったところを特に重点的に支援していこうと考えておりまして、位置的には圏央道の北西部というところに集中しており、そういう地域を対象にしっかりと支援してまいりたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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