トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (山下勝矢議員)
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掲載日:2020年3月11日
Q 山下勝矢議員(自民)
ある金融系の研究所によりますと、東京オリンピックの経済効果は累計で30兆円にもなると試算をしておりました。56年ぶりとなる東京オリンピック・パラリンピックの開催は、東京都内のみならず、全国の企業にとって市場の幅広い分野から生まれるニーズを取り込むビジネスチャンスと考えられます。幸い、多くの会場がある東京都に近い埼玉県は、アクセスの良い道路網や鉄道網があります。県内の中小企業がこの絶好の機会を捉え、受注の機会の拡大につなげていけることへの支援が今こそ必要であります。
一例ですが、東京都や東京商工会議所などで組織した中小企業世界発信プロジェクト推進協議会では、オリンピックに関連した発注情報を一元的に集約するポータルサイト「ビジネスチャンス2020」を昨年4月に開設をしました。このサイトは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会等を契機とする官民の入札や調達情報を一元的に集約した情報ポータルサイトで、中小企業の受注、発注の機会の拡大を支援する目的で開設されました。開設してから今年2月までの10か月間で登録数が1万4,000件を超えたそうです。埼玉県内の感度の高い企業も約300件登録されているようです。
今回のオリンピックでは、オリンピック会場設備への投資のみならず、高速道路や空港などの交通インフラへの投資、宿泊施設や商業への投資、訪日する外国人の増加に伴うインバウンド消費など経済効果は先ほど述べたように累計で30兆円とも言われております。東京オリンピック・パラリンピックであるからといって、東京ばかりが潤うのはもったいないです。東京の富を埼玉県にも持ってくるよう、埼玉県はもっと努力をするべきです。埼玉県は、このような機を捉えた県内中小企業への支援はされているのでしょうか。経営基盤の脆弱な企業が単独で新しい事業などに取り組むには限界があります。
こうした中で、鍵を握るのが業界団体や商工会議所、商工会などの地域の経済団体による取組でもあります。東京オリンピック・パラリンピックを契機として、業界や地域に再び活力を取り戻そうという機運が高まっている今こそ、東京都のオリンピックに関連した発注情報を一元的に集約するポータルサイトなどを参考に、県として埼玉県経済の活性化と県内中小企業を応援していく必要があると考えますが、産業労働部長の御所見をお聞きします。
A 立川吉朗 産業労働部長
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催は、施設整備をはじめとした様々な受注が発生するほか、大きなインバウンド需要も見込まれ、県の産業振興にとって更なる発展の契機となるものでございます。
議員御指摘の「ビジネスチャンス・ナビ2020」は、県内中小企業にとって、オリンピック・パラリンピック関連の入札・調達案件を受注するために、極めて有効なサイトです。
そこで、県では商工会議所などの商工団体を通じて、入札等の参加を希望する県内中小企業に対し、このサイトへの登録を働きかけているところでございます。
また、この機をとらえ、県内中小企業が国内外の販路を拡大していくことが重要でございます。
県では、中国やベトナム、タイなどで開催される展示・商談会へ、県内企業の出展を支援しているところでございます。
平成29年度は、新たに市町村とも連携して、海外の展示商談会への出展を支援してまいります。
また、国内最大級の展示・商談会「彩の国ビジネスアリーナ」で、県内外の企業はもとより、海外の企業等も招へいし、海外展開にチャレンジする県内企業とのビジネスマッチングの機会を創出しております。
このほかにも、商工会議所や商工会では、県と連携して展示・商談会を県内各地で開催しております。
このような取組により、県内中小企業の製品や技術力を国内外にアピールし、中小企業の受注拡大をバックアップしてまいります。
一方、先月26日には圏央道の茨城県区間が全線開通したことにより、埼玉と成田空港が直結し、本県の交通利便性がますます高まることから、東京オリンピック・パラリンピックは、観光面においても大いなるチャンスとなります。
観光は交通や宿泊、消費など、すそ野の広い産業であることから、外国人観光客100万人の誘致促進などインバウンド需要を積極的に取り込んでまいります。
今後も東京オリンピック・パラリンピックの機会を最大限に活用して、県内中小企業をしっかりと後押しし、県内経済の活性化に取り組んでまいります。
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