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掲載日:2020年3月2日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

平成29年度当初予算案

Q 浅野目義英議員(民進・無所属

平成29年度当初予算案が今定例会に上程されました。一般会計1兆8,644億円という県政史上3番目の大型予算です。現状と未来を見据えているのか、方向性はどうか、軸足はどこにありしっかりしているのか、代表質問、一般質問、委員会付託を経て議論をされることになります。
さて、未来を精緻に予見する指標の一つに、日本の総人口の推移を示した人口動態があります。このままいくと何年たっても労働力人口が増えません。遠くない2040年には、65歳以上の人口が前後の時期と比較し最多となり、日本全体が超高齢社会になることが見てとれます。人口急減、超高齢社会の出現は様々な負の影響が出現し、社会経済の根幹を揺るがしかねない危機的状況とも言われます。しかし、一方、個人、家族、コミュニティが本当の豊かさや幸福の意味を感じる時代に突入するとも考えられます。正に埼玉県のどんな未来が待っているのか、そしてどんな未来をつくっていくのかを考える議論を私たちは今議会で果たしていく決意です。
平成29年度当初予算案について伺います。
国の経済情勢が地方を直撃した形です。法人二税のうち事業税がマイナス72億円です。株に関連する歳入不足が見込まれているのでしょうか、個人県民税のうち配当割についてがマイナス43億円、株式等譲渡所得割についてはマイナス50億円、平成28年度当初予算と比べると29年度当初予算の県税収入は見込みを大きく下回り、厳しい財政事情が見てとれます。昨年度、平成28年度県税当初予算額7,640億円に対して、平成29年度のそれは47億円もの減額計上です。
財政の基本は収支を整える、つまり歳入と歳出のバランスを図ることでしょうから、歳出に見合った歳入が確保できなかった苦悩がしのばれます。しかし、急激な予算規模の縮小は避け、歳入確保のため682億円の基金の取崩しと県債の発行を増やし、予算を編成されました。
歳入減に対応した今後の県政運営は、予算編成上は歳入規模に見合った歳出構造へ転換する必要があったのにそうせず、基金を取り崩し借り入れをして「未来への投資」と名付けた、やるべきことをやると考える平成29年度当初予算を英断を持って作られました。
その編成に当たっての哲学について、知事から答弁をください。
重点事業である少子化社会対策関係予算案のポイントはどこなのでしょうか。2年前の「平成27年度予算の編成について」の中にはこう書かれてありました。「若者が結婚し、安心して子供が産めるよう、若年雇用の確保や質の高い医療、雇用、教育の整備など子育て環境を総合的に整えていくことが必要である。そのため、10年後の埼玉県の姿を見据え、人口減少克服、地方創生の観点から各分野の施策を見直し、着実に対策を進める。県が対策のモデルを全国に発信し、民間や各自治体と共同して波及拡大を目指す」、そう書かれてありました。
しかし、29年度予算についての2月13日報道向け定例会見で知事は、「少子化対策について、徹底してやってきたかなという思いがある」と述べています。できたこと、できなかったこと、達成感のあるもの、不本意な結果になったものを知事から答弁してほしいと思います。
私学助成の充実についてです。
既に埼玉県は、授業料も東京都を上回る500万円未満までの年収世帯で実質無償化となっています。さらに授業料以外に必要となる施設費等の納付金や入学金についても助成を行い、充実した形で実質無償化しています。120億5,000万円とされる日本一の私学助成の拡充の理念は何か、併せて知事から答弁してほしいと思います。

A 上田清司 知事

まず、「平成29年度当初予算案」のお尋ねのうち、平成29年度当初予算の編成にあたっての哲学についてでございます。
私は少子高齢化や生産年齢人口の減少など、人口構造の変化という大きな課題にこれまでも正面から取り組んでまいりました。
このため、平成29年度予算は、本県の中長期的課題に適応するための「未来への投資」に重点を置いたところでございます。
「人口構造の変化への挑戦」「強い埼玉県経済」「地域の安心・発展」という三つの大きな柱で、新規事業を含む様々な施策を盛り込んだところでございます。
こうした施策を講じながら、本県の希望あふれる未来に向けて一歩一歩着実に前進をしてまいります。
次に、これまでの少子化対策について出来たこと、出来なかったこと、達成感のあるもの、不本意な結果になったものについてでございます。
私はこれまで保育サービスの受入枠を毎年拡大するとともに、「パパママ応援ショップ」により社会で子育てを応援する取組などを行ってまいりました。
本県の合計特殊出生率は平成16年には1.20まで低下していましたが、平成27年には1.39まで回復しました。
ただし、人口維持に必要な2.07を大きく下回った状態が続いております。
結婚や出産、子供の数などは、個人の考えによるものという考え方もあり、行政が踏み込むことにためらいがあることも事実でございます。
そこで、本年は県だけではなく市町村と協働して、更なる取組を進めていくための検討を行いました。
昨年の4月に県内全ての市町村が参加する「埼玉県少子化対策協議会」を設置し、知恵を出し合ってまいりました。
夫婦そろっての不妊検査などを支援する「ウェルカムベイビープロジェクト」や、「埼玉版ネウボラ」の全市町村への拡大、多子世帯の子育てを支援するためのクーポン配布の取組を、市町村の協力の下、実施してまいります。
不本意なことはなかったのか、という質問です。
不本意というわけではありませんが、調整期間が短期間であったため、不妊検査など現時点で全ての市町村では実施が決定していないものもあります。
全県での早期実施に向け、各市町村との調整を更に進めて、より実効性を上げたいと思っております。
県と市町村が一体となって少子化の流れを確実に変えてまいりたいと考えております。
次に、私学助成の拡充の思想についてでございます。
私はあらゆる人にチャンスが拡大され、チャンスは平等であるという社会が望ましい社会だと考えております。
国の就学支援金などにより、公立私立高校ともに父母の負担額は減少しております。
しかし、依然として公立と私立の負担額の差は大きく、子育て世帯にとって私立学校の教育費は大きな負担になっています。
このため、本県ではこれまで全国トップレベルの父母負担軽減補助を行ってまいりましたが、父母の負担軽減を更に充実すべきではないかと検討をしてまいりました。
授業料が事実上無償となる世帯の対象範囲をこれまでの年収約500万円から約609万円まで拡大することで、全国トップレベルの水準が確保できるものと考えております。
このたびの拡充により、埼玉県が子育てのしやすい、人財育成に熱心な県であるということをしっかりアピールしていきたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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