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ページ番号:89624

掲載日:2020年3月10日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(醍醐 清議員)

児童相談所への弁護士配置について

Q 醍醐 清議員(県民

近年、埼玉県では児童虐待通告が増え続けております。県の発表によれば、平成26年度は対前年比で31.2パーセント、平成27年度は同じく19.3パーセント増え、県内の児童虐待通告件数は全体で8,387件となっております。
虐待通告に対し、児童相談所がどのように対応しているか伺いましたところ、まず、虐待に対応している専門の職員が中心となって市町村の担当課に家族構成などを照会するほか、保健センターの健診状況や学校、保育所での様子などの情報を集め、それらを基に緊急に対応する必要があるかどうかを判断するそうです。その後、職員が直接家庭訪問するなどして子供が安全かどうかを確認し、明らかに虐待の事実が認められる場合には、必要な保護を行っているとのことでありました。
加えて、最近は国籍や戸籍における出生時の手続等を行っていない問題もあるなど、児童福祉法以外の様々な法律の知識が必要なケースも増えていると伺いました。
一方、児童相談所には、子供の安全を確保するため法的に強い権限が付与されています。例えば児童相談所は、虐待のおそれのある子供のいる住宅に立入調査ができます。また、親の同意を得ずとも児童相談所の判断で一時的に子供を保護することができます。しかし、実際に虐待されている子供を児童養護施設などに入所させようとしても、自らの虐待行為を認めない親は入所に同意しないことも多く、親との間で法的な争いになることも多くなっているとお伺いしました。私も、この児童相談所の措置に対して、弁護士を伴った親御さんから相談を受けたことがあります。しかしながら、相談案件は専門性が高いため対応が大変難しく、苦慮したことを覚えております。
このような中で、昨年6月に児童福祉法等が改正され、児童相談所への弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うことが定められました。これらの措置は、児童虐待通告件数の増加に加えて、法的に複雑で難しい対応を要するケースも増えていることから、児童の安全と健やかな成長を確保するために、法律の専門的な知識、経験を要する業務に迅速、的確に対応できるようにするためのものだそうでございます。児童相談所への弁護士の配置は、現場で苦慮している職員の負担軽減にもなるものと思います。そこで、児童相談所への弁護士の配置について、今後県としてどのように対応していくのか、福祉部長の御所見をお伺いいたします。

A 田島 浩 福祉部長

平成28年6月の児童福祉法などの改正により、児童虐待について発生予防から自立支援まで、一連の対策の強化が図られました。
その対策の一つとして、児童相談所に弁護士を配置するか、あるいは、配置できない場合には、これに準じた措置を行うこととされたところでございます。
現在、児童相談所では、父母間の親権争いや外国籍の児童の在留資格などの問題が生じた場合に、弁護士に個別に相談し助言をいただいております。
平成27年度は63件、今年度は1月までに77件助言をいただきました。
また、親が施設入所に同意しない場合には、児童福祉法に基づき、家庭裁判所に、入所の承認を得るための申立てを行っております。
この申立てに当たっては、相手方の親と、虐待があったかどうかなどについて争いになることがあります。
こうした場合に、弁護士に申立ての代理人をお願いしております。
今年度は、1月までに18件の申立てを行い、そのうち16件について代理人をお願いいたしました。
このように、最近は、児童相談所において、法的に難しい問題を抱える案件が多くなっております。
児童相談所に弁護士が配置されますと、そうした案件への対応が迅速・的確に行われるものと考えております。
このほか、弁護士から法律に基づいた実践的な助言を職員が受けることにより、親などに説得力のある説明ができるようになるなど、対応力の向上が見込まれます。
県といたしましては、このような効果や、法改正の趣旨を踏まえ、平成29年4月から全ての児童相談所に非常勤の弁護士を配置したいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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