トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (水村篤弘議員)

埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:89394

掲載日:2020年3月9日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(水村篤弘議員)

精神障がい者の雇用について

Q 水村篤弘議員(民進・無所属

県内企業の障がい者の実雇用率は、前年比0.07ポイント上昇の1.93パーセントで、全国平均を20年ぶりに上回ったとのことです。埼玉県の障がい者職業紹介状況を見ると、平成27年度で就職件数は3,539人で、就職率は39.6パーセントでした。身体、知的、精神の種別ごとに見ていくと、精神障がい者の方の就職件数が平成27年度で1,558人と全体の44パーセントを占めており、平成18年度と比べ6.6倍に増加をしているのが特徴です。平成30年度からは、いわゆる精神障がい者雇用義務化がスタートします。障がい者法定雇用率の算出基礎に精神障がい者が初めて加わるため、法定雇用率も2.3パーセント程度になると言われています。必ずしも雇用しなければならないわけではありませんが、法定雇用率が上がるので、必然的に精神障がいの方の雇用も増加すると言われています。
精神障がい者の方の就職者数は年々増加傾向にありますが、一つの職場を続けることが難しいと言われております。独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構によれば、精神障がい者の方の定着率は49パーセントとのことです。
先日、知人の精神科の看護師からこんな話を伺いました。その病院に通っている精神障がいの方は、数か月で会社を転々としている例がよく見受けられるとのことです。そして、仕事を辞めたり転職をしたりするたびに精神状態が不安定になっていくとのことです。精神障がい者の方の就労については、できれば同じ会社で安定的に仕事をしていただくことが精神と生活の安定につながり、望ましいことと考えます。一度雇用してもすぐに辞めてしまうのは、雇用する側にとっても大きな損失です。精神障がいの方もやりがいを持って仕事をして、生き生きと生きていける社会の実現が必要だと考えます。
質問は、平成30年度からの精神障がい者雇用義務化に向けて、精神障がい者の更なる雇用の促進と定着率の向上のために、精神障がい者でも勤続年数が長い方の特徴や、障がい者雇用優良企業などの中で定着率の高い企業の取組などを参考にしてどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

A 立川吉朗 産業労働部長 

働く意欲のある精神障害者は年々増えておりますが、精神障害者は雇用管理が難しいのではないかとの不安から、雇用をためらう企業もあります。
精神障害者雇用の促進には、企業の理解と協力が極めて重要です。
県の障害者雇用サポートセンターでは、障害者雇用優良事業所などの先進企業の見学会やセミナーを開催し、雇用している障害者と定期的な面談を実施している企業や社内理解の促進に努める企業など好事例の共有を進めてまいりました。
平成26年度からは、精神障害者の雇用管理を経験したアドバイザーと精神保健福祉士を一つのチームとし、企業に派遣しております。
企業のニーズに応じて精神保健福祉士が社員研修の講師を務め、病気の特性やどのような配慮が必要かなどを専門的視点からアドバイスし、社内全体の理解を深める支援をしております。
サポートセンターのこれらの取組によりまして、平成28年度は1月末現在で、精神障害者178人を含む493人の雇用に結びつけることができました。
また、精神障害者が安定して働き続けられるよう定着支援も重要でございます。
そのためには、まず就職前に個々の障害者の能力や適性とその仕事の内容が合っているかを慎重に見極める必要がございます。
サポートセンターでは、就労支援機関の職員や障害者自身に企業を見学してもらい、事前に仕事内容を十分に理解してもらうなど丁寧なマッチングを行っております。
その上で、3日から5日程度の短期間の職場実習を行い、精神障害者と企業のそれぞれに雇用のイメージをつかんでもらっております。
さらに、就職後のフォローアップを図るため、企業にジョブコーチの派遣もしております。
ジョブコーチは国が認定した専門家で、事業主や障害者だけでなくその家族にも助言を行い、障害者が職場に適応するための支援を行います。
平成28年度は1月末までに98人の定着支援を行い、現時点で離職者はございません。
一方、企業の理解はもとより、精神障害者ご本人の働く準備を整えることも必要でございます。
精神障害者の職場定着が難しいとされる背景の一つに、ご本人の体調管理も含め、働く準備が不十分なままに就職したため、仕事が続かないという場合がございます。
そのため、一人一人の能力と適性に応じて、就職に必要な技能習得とともに、社会生活や職場への適応力を向上させる職業訓練も充実させてまいります。
今後とも一人でも多くの精神障害者が、希望する仕事に就くことができるよう、雇用の促進と定着に取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?