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掲載日:2020年3月2日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

埼玉県の「超高齢社会」突入への認識を問う

Q 浅野目義英議員(民進・無所属

正月に2冊の本を読みました。アレックス・サヴォロンコフ著「平均寿命105歳の世界がやってくる」、リンダ・グラットン著「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」。前者には、寿命は将来160歳まで延ばせる。既に最新医学では、人に似た遺伝子を持つマウスの寿命を倍延ばすことに成功している。そのとき社会保障や国家財政はどうなるのか。後者には、「2007年に日本で生まれた子供は、107歳まで生きる確率が50パーセントある」などと書かれてありました。
次のことがおぼろげながらイメージできます。人生はより長くなる。20代から60代まで働く。その後の人生はとても長くなる。およそ40年の労働で、今まで老後と言われ20年の時間をカバーしたが、40年をカバーするのはなかなかつらい。企業年金、国の年金は当てにできない。
日本の人口は19世紀半ば以降に急増しました。江戸時代後半の人口は3,000万人程度で安定していましたが、明治に入ると急激な人口増加が始まりました。それは一貫して続き、1967年(昭和42年)には1億人を突破。2008年(平成20年)には1億2,808万人とピークに達しました。皆さん御案内のとおり、しかしその後は減少局面に入っており、今後は一転して人口減少社会へ突入し、我が国の人口は急勾配に下り坂をおりていくとされています。
2060年に予想されている8,674万人という人口予測はどの程度のものでしょう。過去を見てみると総人口が8,500万人前後だったのは、戦後の昭和25年で8,320万人でした。しかし、2060年と1950年では人口構造という点において全く異なります。1950年と2060年を年齢3区分別に総人口に占める割合で見てみると、1950年当時は65歳以上は5パーセント程度、非常に若い人口構成であったことが分かります。これに対して2060年推計結果では、65歳以上の割合は約40パーセントにまで上昇する見通しです。
県の人口予想推計値はどうでしょうか。埼玉県の65歳以上を2020年、2040年、どう捉えているのでしょう。近い未来に訪れる超高齢社会をどう認識していますか、知事の答弁を求めます。
内閣府の地方創生推進室では、都道府県に人口の現状分析をし、地方人口ビジョンなどの策定を求め、人口の将来展望をすることを求めています。人口構造の変化に挑戦すると語っていながら、埼玉県の人口の現状分析と将来展望はまち・ひと・しごとでは2060年となっていますが、5か年計画などでは最長推計は2035年です。東京都、神奈川県、千葉県、栃木県などでは2060年、北海道は2100年までを総合計画などに示しています。埼玉県も、もう少し長い先の射程の人口動態の姿を県民に見せることは有益と私は考えます。未来の埼玉県の様子を提示することにより、衝迫力を持った未来のデザインが描けるはずです。国家百年の大計とも言われます。埼玉県の未来を描くための重要な指針となるのではないでしょうか。
以上の点につき、知事の所見の答弁を求めます。

A 上田清司 知事

本県の65歳以上の人口は2015年には179万人でしたが、2020年には197万人に増加し、高齢化率は27.1%になります。
人数では2045年に234万人でピークを迎えます。高齢化率は36.2%ですが、その後も上昇し、2050年には37%を突破すると見込まれています。
このように異次元の高齢化が進むと、個人のライフスタイルや社会の構造にも大きな変化が生じるものと考えます。
多くの方が長い人生を送ることになります。このため、健康長寿の取組がより一層重要になります。
また、一つの会社で定年まで働くライフスタイルは過去のものになるかもしれません。将来はセカンドキャリアを持つことが当たり前になるかもしれません。
シニアの活躍推進は、正にこうした時代を先取りする取組の一つです。
生産年齢人口の減少も加速します。しかし、15歳から64歳という生産年齢人口の定義を20歳から74歳に変えると、生産年齢人口の割合は日本が2040年ごろ主要国のトップになり、その後もトップレベルで推移するという統計もございます。
超高齢社会というと重苦しいイメージがありますが、必要な対策をしっかり講じれば、希望と活力にあふれた社会が実現するものと考えられます。
次に、もう少し長い先の人口動態を県民に見せてはどうかについてでございます。
議員御指摘のとおり、超長期の人口動態の予測を踏まえながら、本県の未来がどうあるべきかを考えることは極めて重要でございます。
「埼玉県まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、2060年までの本県の人口の試算をお示ししております。
出生率が現在と同じ水準のまま、社会増減がゼロになると仮定した場合、本県の人口は2060年には500万人を切ると見込まれます。
しかし、社会増が現在の水準を維持できると仮定した場合には550万人程度になると見込まれています。
さらに、少子化に歯止めをかけることができれば、2060年になっても700万人を切る程度の人口が維持できるというふうになっております。
こうした試算からは、本県の人口を確保していくには、定住促進や産業振興などにより本県への人の流れを維持するとともに、少子化対策に長期的に取り組むことが重要でございます。
平成29年度予算案でお示ししている実効性のある少子化対策をはじめとする各施策にしっかり取り組んでいくことで、この問題意識を実現したいと考えております。
超長期の人口動態は、将来の社会経済情勢とともに、現在の私たちが何に取り組んでいくかで、大きく変わるものと思われます。
そうした視点を県民と共有しながら、本県の未来に先手先手で対策を講じいきたいと考えます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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