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ページ番号:89124

掲載日:2020年3月2日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

高齢者の社会的孤立対策

Q 浅野目義英議員(民進・無所属

社会との接点に乏しい高齢者の方の孤独死のニュースを見ることがあります。周囲に存在さえ知られないまま餓死や病死するケースも頻繁に発生し、報道されており、社会問題として取り沙汰されています。絶望を感じ、胸が痛むところです。
内閣府の「高齢社会白書」によれば、平成27年度現在、65歳以上の高齢人口は総人口に占める割合が26.7パーセントです。確実に超高齢社会に突入した日本と言えます。世帯構成で見ると65歳以上の高齢者のいる世帯は2,357万世帯です。このうち高齢者単身世帯の数は600万世帯。高齢者夫婦のみの世帯は724万世帯、つまり高齢者ひとりぼっちで、また夫婦二人だけで生活している世帯は約1,320万世帯です。我が国の世帯数の半分近くは高齢者のいる世帯で、そのまた約半分は高齢者のひとりぼっち、また夫婦二人だけで生活しているということです。今後増えていくことは確実に見込まれています。
特に高齢者単身世帯は家族、地域社会との接触が少なく、交流が客観的に見て著しく乏しい状態です。介護保険、生活保護などの必要な行政サービスを受けていないなど、社会的に孤立している状態にある場合もあります。いわゆる社会的孤立のリスクが高く、加えて生活困窮者や認知症を含めた健康状態に問題がある方は、更にそのリスクが高まると強く懸念されます。また、ひとり暮らしの高齢女性の貧困率はとても高く、年金額抑制の影響を最も受けるという報告もあります。
行き来している親族がいない、近所付合いがない、正月三が日を一人で過ごす高齢者単身世帯も増えています。東日本大震災でも死亡者は高齢者が約7割でした。高齢者を社会から孤立させずにいかに支援していくかが、社会的課題と強く思われます。
住み慣れた地域で継続して安心した生活を営むことができるようにするという観点から、高齢者の孤立化を防止する取組は一層必要なはずです。この問題に関わる既存の事業に私は目を通してみました。しかし、実効性が上がっているのか、その規模でいいのかなどを考えると、圧倒的に足りないという感が否めません。
高齢者の孤立化を防止する取組に関わるその先の展開はどう考えているのか、知事から答弁ください。

A 上田清司 知事

本県で最も早く高齢化が進んでいる秩父郡市においては、高齢者の社会的孤立は比較的大きくとりあげられておりません。
強固な地域社会のつながりが孤立化を防止しているものと考えられます。
問題は都市部における高齢者の社会的孤立だと思います。
各地から人が集まる都市部では、色々な仕掛けによって擬似コミュニティを作ることが孤立化の防止につながるものと考えます。
例えば、本県において実験的に取り組んでいる県営シラコバト団地では、子育て世代に優先的に入居していただく取組により、高齢者から若い世代までの多様な世代が入居することで団地内のコミュニティを活性化することを図っています。
一方、地域住民による高齢者の見守り体制も重要です。
県内には約9,700人の民生委員がおり、支援が必要な高齢者から生活相談を受け助言を行うとともに、必要な福祉サービスにつなげています。
また、自治会、金融機関、電気・ガス会社、新聞販売店など高齢者と接する機会の多い関係者を構成員とするネットワークが全市町村にあり、孤立している高齢者を早期に把握し、支援につなげています。
地域の住民同士がお互いに助け合う「地域支え合いの仕組み」は、現在、全市町村で実施されています。
このような体制で疑似的なコミュニティを補完することで、ある程度孤立化が防止できるものと思われます。
また、単身高齢者の地域での居場所づくりも大事です。
ボランティアなど様々な活動に積極的に参加していただくため、「地域デビュー」へのきっかけづくりが大切です。
高齢になっても希望に応じた活動に参加することができるよう、市町村やNPOなどと連携ししっかりと取り組んでいかなければなりません。
高齢者の孤立化の防止に、絶対的な決定打は今のところございません。
強い地域コミュニティは簡単に作れませんが、様々な取組を重層的に絡ませることで、可能な限り高齢者の社会的孤立を防止するしかないと考えます。 
今後の成功事例を検証し、まさにその先の解決策にすべきものだと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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