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掲載日:2020年3月4日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(西山淳次議員)

やはり大事な地球温暖化対策

Q 西山淳次議員(公明

今年1月下旬に、諸井真英委員長率いる自然再生・循環社会対策特別委員会で、レンゴー株式会社八潮工場を視察しました。同工場は、段ボール紙生産量日本一を誇る大規模な工場ですが、チップボイラーによるコジェネレーションシステムや輸送距離の短縮、最新の省エネプラントを導入するなど、あらゆる面でCO2排出削減に実績を上げてきました。その結果、昨年3月、目標以上のCO2排出量削減を実現し、地球温暖化対策への極めて優れた取組事例として、本県第一号のトップレベル事業所に認定されました。トップレベル事業所に認定されると、制度上はその御褒美としてCO2排出量目標削減率を緩和することができるんですが、同社の工場長さんは逆に更なるCO2削減に挑んでいきますと明言をされていました。私は、県内にこのようなすばらしい工場があったのかと再認識し、誇らしく思ったところでございます。
ところで、このトップレベル事業所は、東京都と本県だけが実施している目標設定型排出量取引制度に関わる認定制度です。目標設定型排出量取引制度は、平成23年度からスタートしたCO2の削減対策であります。万一、目標が達成できないときは、ほかの事業所の超過削減分や森林吸収量分を買うことができるとか、都は罰則が付いているけれども、本県には罰則がない、こう申し上げると思い出す方も多いと思います。温暖化対策の議論が華やかなりし当時、先進的な政策として導入をされました。対象となるのは年間のエネルギー使用量が原油換算で3年連続で1,500キロリットル以上の事業所です。その数は県内に608、コンビニですと30店舗前後、病院なら500床規模というイメージだそうです。県産業界のCO2排出量の約50パーセントを占めます。この目標設定型排出量取引制度の第1計画期間は、平成23年度から26年度までの4年間、既に計画期間を終え、排出量の検証などの整理期間に入っております。県内の大規模事業所でどれだけ排出量削減がされ、目標達成状況はどうだったのか、未達成の場合、排出量取引はされたのか、その成果が気になります。まずは、第1計画期間の成果について知事からお示しをいただきたいと思います。
次に課題となるのが、県内産業界のCO2排出量の残り半分を占める中小事業所の対策です。現在、県として無料の省エネ診断やCO2削減の設備投資補助を行っていますが、その実績は県のCO2削減目標に見合ったものになっておりますでしょうか。もし不十分なら、中小事業所がCO2削減に取り組む新たなインセンティブが必要と考えますが、いかがでしょうか。併せて知事にお尋ねをいたします。

A 上田清司 知事

第1計画期間の成果についてでございます。
県内の温室効果ガスの発生量のうち、約半分が工場やオフィスなどの産業・業務部門から排出しています。
さらに、その約半分がエネルギー消費量の大きい大規模事業所から排出されており、この抑制が重要でございます。
そこで本県では、県が削減目標を示し、大規模事業所がCO2の排出削減に努める「目標設定型排出量取引制度」を平成23年度に導入いたしました。
第1計画期間の成果については、現在、整理期間中ではありますが、工場で6%、オフィスで8%のCO2の削減目標に対し、工場、オフィスともに目標を大きく上回る22%の削減が見込まれております。
608の対象事業所のうち、約98%に当たる594事業所が目標を達成する見込みでございます。
このうち排出量取引を行った事業所が61事業所でございました。
次に、中小事業所のCO2削減対策についてでございます。
中小事業所から排出されるCO2は産業・業務部門の残りの半分を占めています。
中小事業所の中には資金面に制約があったり、省エネルギーの専門家がいないなどの理由から、CO2削減対策が進みにくいという課題がございます。
このため県では、資金面について、LED照明への交換や高効率なボイラーの導入など、省エネ設備の更新に補助をしております。
また、エネルギー管理を専門業者に一括して任せるESCO事業の導入についても補助を行っております。
専門家のアドバイスが必要な事業者には、事業所を訪問して省エネ改修を提案する省エネ診断の実施や、省エネの効果を知っていただくために成功事例を紹介するセミナーも行っております。
中小事業所全体のCO2排出量は、その独自の努力の成果もあり、平成26年度時点では平成17年度比19.5%削減をしております。
今後は、中小事業所の優れた省エネの取組を積極的にホームページで紹介し、その内容や効果を広く知っていただくことで、中小事業所が意欲をもってCO2削減に取り組んでいただくように支援してまいります。 

  • 上記質問・答弁は、速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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