トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (岩崎 宏議員)

埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:89366

掲載日:2020年3月9日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(岩崎 宏議員)

獣害対策について

Q 岩崎 宏議員(自民

2月2日、総務省関東管区行政評価局は、鳥獣による被害及びその防止の取組の実態調査の結果を発表しました。調査結果のポイントとして、「狩猟者は相当な手間、コストを負担しながら行政に協力しているが、減少や高齢化が進んでいる。捕獲した鳥獣の多くは利活用が進んでおらず、埋設又は焼却の負担が大きい」などが挙げられています。
この調査によると、本県の農産物の鳥獣害は毎年1億数千万円で推移しております。また、イノシシの捕獲数は横ばいである一方、ニホンジカの捕獲数は平成24年度の1,450頭から、平成27年度には2,532頭へ増加しているとのことです。県では、獣害の防止のために電気防護柵などの研究を行っていますが、適切に設置されれば高い効果が見込まれるものの、コストと手間の問題が大きいため、やはり狩猟者の協力は欠かせません。
一方、狩猟者からは、捕獲したニホンジカの処分に当たり、埋設場所などの確保に苦慮しているとの意見が多数出ています。県では、ニホンジカの捕獲目標を年間3,000頭にしているとのことですので、埋設や焼却だけでなく、利活用の推進も重要な課題です。昨年12月に改正鳥獣被害防止特措法が施行され、今後、捕獲した鳥獣の食品としての利用等が推進されることになりましたが、私の地元の商工会では、以前から地域振興を兼ねて鹿やイノシシの肉の有効活用を行っており、皮の活用についても、草加市の革職人組合と連携して製品化を進めているところです。
また、商工会では、同じように獣害に悩む小川町、嵐山町、ときがわ町、東秩父村の4町村の猟友会から鹿肉利用の相談を受けております。しかし、食肉利用する場合、現在は放射性物質の検査が必要です。また、しとめてから1時間以内に解体しないと味が落ちてしまうため、すぐに解体しなければなりませんが、その際には、銃刀法上、猟銃の保管の面で問題があります。また、環境面では、沢などの解体場所の汚染やにおいの問題がありますし、住民から苦情が出ることもあります。
秩父地域では唯一、小鹿野町にある肉の宝屋で放射性物質の検査と解体を行っていますが、先ほどの4町村には解体施設がありません。また、旧大滝村や横瀬町も同様です。そこで、モデルケースとして、比企地域での解体施設の設置を支援すべきだと考えます。副次的な効果として環境面の問題がなくなりますし、また、鍵付きロッカーの設置などの要件を満たすことにより銃刀法の問題もクリアできて、一石三鳥です。将来的には、旧大滝村、横瀬町など獣害対策に苦慮している地域にも設置することで、農作物、森林の被害が減るとともに、収入増加による狩猟者の確保にもつながると考えます。環境部、保健医療部とも連携して獣害対策に取り組んでいく必要があると考えますが、解体施設の設置について、農林部長に御所見を伺います。

A 河村 仁 農林部長

野生鳥獣による農作物被害は、埼玉県にとどまらず全国的な課題であり、生産者が意欲を持って生産活動を推進していく上で、その対策は極めて重要と考えております。
このため、県ではこれまで鳥獣害対策として、鳥獣害防止指導者育成研修や安価で簡便な電気柵の開発・普及、生息域調査などを実施しております。
また、国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用し、市町村などで構成する鳥獣害対策協議会が取り組んでいる捕獲わなの購入やシカなどの捕獲した経費などを支援しております。
このような中、議員お話しの捕獲したシカやイノシシを食肉として活用することは、野生鳥獣による農作物や森林の被害軽減に有効であると考えております。
平成28年5月から小川町や嵐山町、ときがわ町、東秩父村、小川猟友会などをメンバーとして、広域連携による有害鳥獣捕獲や解体施設の整備などを検討する、鳥獣害対策広域連携会議が開催されております。
連携会議では、今後、町村を越えた捕獲体制や狩猟者の確保・育成、解体施設の候補地などを検討すると伺っております。
捕獲したシカやイノシシなどを解体し、食肉として利用するには、衛生管理や食肉加工を行う人材の育成、販路の確保などの課題を解決する必要がございます。
県では連携会議での検討状況を踏まえ、解体施設を整備する際には、国の交付金の活用を支援してまいります。
また、捕獲現場近くで衛生的に処理加工ができる解体処理自動車やICTを活用した捕獲機材など、新技術の情報も連携会議に提供してまいります。
今後とも、野生鳥獣による農作物への被害軽減に取り組むとともに、捕獲したシカなどの解体施設支援を始め、食肉への利用を支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

注意:議員の氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?