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ページ番号:147587

掲載日:2023年5月9日

平成31年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(高木真理議員)

医療の質を確保するために

Q   高木真理   議員(立憲・国民・無所属

本県は、これまでの人口増と高齢化の急速な進展で、医療の供給不足を懸念される県になりました。医師が人口10万人当たりで全国一少ない県、また、ベッド数の増床が認められる数少ない県の一つです。こうした中で、本県が医療の量の不足を起こすまいと必死に努力して成果を出していることは評価をしたいと思います。人口10万人当たりの医師数は、まだ最下位を脱せられずにいるものの、平成26年から28年にかけての医師増加数、増加率ともに全国3位。私たちの会派で、群馬県の視察で医師不足対策について伺うと、埼玉県の総合医局機構は大いに参考にしているとのことでした。今後もできることは全てやる精神で取り組んでいただきたいと思っています。
さて、私が今回問題にするのは、こうした背景の中での医療の質の担保のことです。お医者さん、病院というところは、高度な専門知識を持って私たちの命に関わるところを診てくださっています。そして、私たちの医療への信頼は厚いし、実際その信頼に応える医療を日々していただいているので、医療の質を問題にしなければならないケースはごくまれとも言えます。
しかし一方で、医療が不足しているという状態は、患者側になかなか選択が働かない状況とも言えます。今、私は保育の現場にも同じ問題意識を持っていますが、まず、入れることが重要であって、保育の質でこちらよりあちらがいいなどとは言えない状況になっています。保育も医療も、ほとんどの現場でしっかりとした質が保たれているので、全体への信頼は厚いものがあります。しかし、やはり問題があるものについては、しっかりと外部の指摘を受け入れ、検証もし、現場を正して質を確保していく必要があります。
昨年夏、私の事務所にお見えになった方は、奥様が入院した医療機関で適切な医療を受けられず、利益優先ではないかと思われる入院が続いた上、疑問に思ったので退院させて介護施設へ移ったところ、とても適切なケアで奥様の体調が改善したというお話をしてくださいました。この病院は救急指定の病院でもあり、救急車で運び込まれたら、患者さんは選ぶことができません。病院内での相談も活用されたとのことでしたが、医師の治療方針だと言われてしまうと、ケースワーカーだけではどうにもできない様子でした。この方は、知り合いになったほかの入院患者さんからも、当該病院の方針に疑問を持ったとの相談を受けており、病院自体の問題と受け止めて、私のところに、医療の質の問題を考えてほしいという問題提起に見えたのでした。
別のケースでは、介護施設に家族が入居したら、介護施設のケア自体は下見をしたり調べたとおりに満足のいくものであるけれども、入所者がかかる医師がいいかげんな診療しかしないので、入所家族の健康が心配だという話も聞きます。救急や施設の医療といった、ほぼ選べない医療の問題、また医療の不足から、医療の質について行政が一定の役割を果たすべき問題が生じてきていると思います。
この問題を考えておりましたら、県内の産科医療機関で中絶が認められていない週数での堕胎が行われたのではないかといったニュースがあり、県の立入調査が行われたとのことでした。医療の供給量をまだ上げていかなければならない本県だからこそ、より重要になるこの医療の質を保つという課題にどのように対処されていくお考えか、保健医療部長に伺います。

A   本多麻夫   保健医療部長

県民に必要な医療を提供していく上で、医療の質の確保は大切な問題であると認識しています。
特に入院につきましては、食事や生活上のことも含め、患者が医療機関に委ねる部分が大変多く、質の確保は特に重要となります。
このため、県では、安全な医療が適切に提供されているかなどを確認するため、入院医療を担う病院を中心に、定期的に立入調査を行っております。
この立入調査では、医療安全についての管理体制や、医療スタッフの配置基準が適切に守られているかなどについて確認しています。
調査の結果、安全管理の指針のとおりに適切に運用されていないなど、問題が見受けられた場合には、速やかに改善することを求めるとともに、次回の立入調査において、前回指摘した問題が改善されているかどうか状況の確認を行い、徹底を図っているところでございます。
このほか、病院以外の診療所も含め、医療の内容や質に疑問を持った県民からの相談に対応するため、県では、県庁内と全ての保健所に「医療安全相談窓口」を設置し、患者さんや御家族からの相談に対応しています。
相談内容といたしましては、治療内容に関する不満や医師や看護師の説明の方法や対応に関するものなどが多くなっています。
医療安全相談窓口では、相談者の気持ちをよくお聞きし適切な助言を行うとともに、相談内容によって相談者からの情報を基に管轄する保健所の担当職員が医療機関の現場に出向いて実際に状況を確認しております。
さらに事例によっては、相談や情報提供があったことを医療機関側に伝え、対応について具体的に指導することにより、患者と医療機関との信頼関係の構築につながるよう支援をしています。
こうした取組を確実、丁寧に積み重ねていくことにより、引き続き、医療の質の確保・向上に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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