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掲載日:2023年5月9日
Q 小島信昭 議員(自民)
3年半ほど前にイングランドで開催されたラグビーワールドカップで、日本代表は歴史的な3勝を挙げました。世界中のメディアやファンから、「ラグビーワールドカップ史上最大の番狂わせ」、「世紀の大金星」とまで称賛された戦いにより、多くの国民が熱く感動し、熱狂し、勇気をもらいました。この歴史的勝利に、日本のラグビー熱は一気に高まりました。
ラグビーワールドカップは、夏季オリンピック、サッカーワールドカップと並ぶ世界三大イベントの一つです。そのラグビーの祭典が日本で開催されるまで7カ月を切りました。会場の一つである熊谷ラグビー場は、臨場感にあふれた世界最高の舞台に生まれ変わり、世界最強の男たちのぶつかり合いを見るには最高の会場だと思います。チケットの販売は好調、県内ボランティアも1,400人が採用されました。
準備が着々と進んでいる一方で、とても気になることがあります。埼玉県5か年計画では、ラグビーワールドカップ2019が県内で開催されることを認知している県民の割合、目標値100%としております。しかし、昨年の県政世論調査によると、ラグビーワールドカップ熊谷開催の認知度は43%と寂しい状況です。残念ながら日本戦、準決勝、決勝や人気のオールブラックス戦が行われないことも影響しているのか、「関心が低い」が78%、前年、前々年と比較すると、なぜか逆に関心が薄れています。
ワールドカップ日本大会組織委員会、嶋津昭事務総長は、「今回の大会の成功には、各地の盛り上がりは欠かせない」と話しております。南アフリカと日本代表との対戦カードが大会直前の壮行試合として決まったことは、とても明るいニュースだと思いますが、それだけで関心度の大幅なアップは難しいのではないでしょうか。最寄り駅から距離のある熊谷ラグビー場は、輸送交通が大きな課題となっています。認知度、関心が高まれば、大会当日の渋滞緩和への協力も得やすくなると思います。
2月に入り、日本代表を数多く輩出しているラグビートップリーグのパナソニックワイルドナイツが、本拠地を熊谷市に移転するとビッグニュースも飛び込んでまいりました。県議会ラグビー振興議員連盟でも要望しておりましたが、これはレガシー創出にもつながる千載一遇のチャンスであります。
前回大会で日本代表を率いたエディー・ジョーンズ氏は、「準備が全て」と語っていらっしゃいます。ラグビーワールドカップの本県成功が、必ず来年の東京オリンピック・パラリンピックの成功にもつながるものと考えます。その意味からしても、しっかりと準備をする必要があると考えますが、機運醸成も含め、準備状況を知事にお伺いいたします。
A 上田清司 知事
ワールドカップの舞台となる熊谷ラグビー場は昨年8月に大規模改修を終え、世界水準のラグビー専用スタジアムへと生まれ変わりました。
ラグビー関係者の皆様からは「観客席から見やすく、臨場感のあるすばらしいラグビー場である」という評価もいただいております。
私としては日本ラグビーフットボール協会など要所要所に足を運び、熊谷ラグビー場の魅力を各方面に強くアピールしてまいりました。
その結果、ワールドカップ直前の9月6日に日本代表と南アフリカ代表の壮行試合を行うことが決定され、正に、奇跡の逆転劇の再現に県民の強い期待が寄せられているものだと思っております。
議員御質問の気運醸成ですが、ワールドカップ本番に向けた準備が着々と進む中で私は県民の関心が確実に高まっているのを実感しております。
議員御指摘のように、昨年7月時点での県政世論調査ではワールドカップ開催の認知度は43.1%でございました。
しかしその後、8月の熊谷ラグビー場の完成、9月の1年前イベント、10月のこけら落としなどあらゆる機会を捉えてアピールしてまいりました。
その結果、昨年9月に大会組織委員会が実施した調査では埼玉での大会認知度は71.9%になり、全国平均の68.3%を上回りました。
また、今年の2月に県が行った県政サポーターへのアンケート調査では認知度が79.5%まで高まっております。
これらの調査は対象や手法が異なっていますので単純に比較はできませんが大きな傾向として、県民の気運の高まりを示すものだと受け止めております。
熊谷ラグビー場で開催される3試合のチケット販売も大変に好調で、これも県民の大会への期待を裏付けるものと捉えております。
また、開催に向けた準備状況ですが、ワールドカップへの期待にしっかり応えていくには、県として三つの柱を立てて進めております。
まず第1の柱は、何といっても安全で円滑な「観客輸送」であります。
熊谷駅など五つの駅にシャトルバスを用意するほか、会場周辺に約5,000台の駐車場を確保し、そこからバスで輸送するパーク&バスライドを行ってまいります。
また、夜間の試合でも安心して観戦できるように、JR東日本の深澤社長に終電の延長を要請し、現在実現に向けて検討をいただいているところでございます。
第2の柱は、国内外からお越しになるお客様への「おもてなし」です。
大会の顔となるボランティアです。埼玉では約1,400人に御協力いただき、観客を笑顔にする最高のおもてなしを提供してまいります。
また、外国のお客様を和の精神でお迎えするため、熊谷のうちわ祭りの山車や和太鼓を披露するなど、数々の工夫を凝らしてまいります。
さらに、埼玉の魅力を十分に堪能していただくため、都内や熊谷を拠点として県内を周遊する旅行パッケージの企画販売なども働き掛けてまいります。
第3の柱は、大会後を見据えた「レガシー」の創出です。
本年の2月8日にトップリーグの強豪パナソニックワイルドナイツから、熊谷ラグビー場に本拠地を移転したいとの要望を正式にいただいたところです。
現在の本拠地は群馬県ですので、私は埼玉、群馬の両県民が共に応援できる体制づくりが必要と考え、今日まで時間をかけて環境整備に努めてまいりました。
地元経済界にはチームの移転を起爆剤にラグビータウン熊谷の発展を図ろうとする新たな動きも生まれていると聞いております。
正に熊谷ラグビー場そのものが一つのレガシーであり、熊谷スポーツ文化公園の大きな空間もレガシーの一つとして活用していきたいと考えております。
大会後につながるワールドカップのレガシーをしっかり見据えて、残り207日、大会の成功に向けた準備を加速してまいります。
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