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掲載日:2023年5月9日
Q 西山淳次 議員(公明)
私は、これまで2度にわたり代表質問で、高齢者の足を確保するためには公共交通の再編が不可欠であることを訴えてまいりましたが、現在、ますますその必要性は高まっていると感じております。
地域の挨拶回りや県政報告を行う中で最も反響の大きいテーマ、県民の皆さんが聞き耳を立てるのが、公共交通の再編であると実感をしております。ちなみに、「調査なくして発言なし」の我が党のモットーどおり、私は地元所沢市のコミュニティバスの5路線全区間に乗車をいたしました。その中で様々な課題を感じ、この問題を取り上げ続けております。
高齢者の運転事故が社会問題化する中、多くの高齢者は、できるなら免許を返納したいが、それに代わる交通手段がなければ、買い物にも行けない、病院にも行けない、役所にも行くことができないと、不安を抱えている方がたくさんいらっしゃいます。若い家族と同居していればまだしも、高齢夫婦二人だけ、あるいは単身高齢者の世帯が増えていることも明らかであります。車を手放しても、バスなどの公共交通機関で日常生活に必要な場所に移動できる高齢者の足を確保することは、もはや地方行政の最重要課題の一つであると私は考えます。
こうした我が党の訴えに応えて、31年度県予算案には新たに地域公共交通活性化促進事業が盛り込まれました。コミュニティバスやデマンド交通の導入、バス路線の再編を行う市町村に補助を行うものです。バス停の設置や車両費、予約システム構築、路線マップの作成など、初期費用が対象となります。市町村の公共交通再編に対する呼び水の効果が期待され、県が市町村支援に一歩踏み込んだことを率直に評価いたします。
その上で、この補助制度は市町村ごとの計画策定を前提としていますが、現在、策定済みなのはまだ15市町村です。まだまだ計画策定はこれからです。また、先ほど申し上げたように、公共交通による高齢者の足の確保を求める県民の役割は非常に大きいと感じます。今後も公共交通の再編を県行政の重要課題として、県は市町村をしっかり支援していただきたいと考えますが、知事のお考えを伺います。
A 上田清司 知事
平成30年の県内における高齢者の運転免許自主返納者数は2万人を超えております。
今後の急速な高齢化に伴い、高齢者をはじめとした住民の移動手段を確保することは大変重要な課題であると考えております。
私も国と地方との協議の場で国の側に要請をしました。
既に過去5年間で日本列島の中で6,000キロのバス路線が廃止されています。
極めて深刻な事態だということを申し上げて、ある意味では国にももっともっと真剣に取り組むようにという問題提起もさせていただいております。
西山議員の問題意識は本当に私も一緒でございます。
このため、県では平成28年度から29年度にかけて県内の公共交通の現状や課題を調査し、今後の方策を「地域の足の活性化検討調査報告書」として取りまとめました。
報告書では持続可能な公共交通の確保充実を基本方針とし、交通ネットワークの改善や複数市町村の連携による利用促進の方策を示しています。
これを具体化するため、平成31年度からは市町村の地域公共交通の取組に対する二つの新たな補助制度を創設したいと考えております。
一つ目は、地域公共交通の再編を促進するため、市町村が策定した地域公共交通網形成計画に基づくバス路線の再編やコミュニティバス・デマンド交通の導入などを支援するものでございます。
持続可能な交通ネットワークを構築するためには、行政だけではなく交通事業者や住民など関係者と協議し、地域の実情に合った最適な手法を選択することが重要でございます。
現在、県内では15の市町村が地域公共交通網形成計画を策定しています。
例えば、東秩父村では平成27年にこの計画を策定し、民間の交通事業者と連携しながら平成28年10月にバス路線の再編を行い、住民の利便性向上を図っています。
こうした地域公共交通網形成計画の策定を県全体にもっと広げ、効果的なバス路線の再編などが進むように支援してまいります。
二つ目は、地域公共交通の利用を促進するため、複数市町村の連携した取組などを支援するものでございます。
地域によっては、買物や通院のため近隣の市町村に移動することがあります。
こうした住民ニーズに応えるため、複数市町村のコミュニティバスの乗り入れなどを支援してまいります。
県としてはこうした支援により、今後も市町村をしっかり後押しし、地域公共交通の確保・充実を図ってまいります。
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