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掲載日:2023年5月9日

平成31年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小島信昭議員)

スマート自治体への転換

Q   小島信昭   議員(自民

自治体戦略2040構想研究会では、「人口減少下において満足度の高い人生と人間を尊重する社会をどう構築するか」をテーマに報告をまとめています。第2次報告では、経営資源が大きく制約されることを前提に、従来の半分の職員でも自治体が本来担うべき機能を発揮できる仕組みが必要、併せてAIやロボティクスが処理できる事務作業は、AI、ロボティクスによって自動処理するスマート自治体への転換が必要と記述されています。
人口減少、超高齢社会に伴う生産年齢人口の減少などにより、職員数は多くの自治体で絶対的に不足することが見込まれる一方で、スマホの普及やAIの進化、ロボット価格の低下などを背景に、都道府県でも市町村でもスマート自治体を目指した取組がスタートしています。
例えばさいたま市では、30人の職員が50時間、延べ1,500時間かけていた保育所入所調整が、選考ルールを学習した
AIでは数秒で完了し、職員による実際の選考結果とほぼ一致をするといった成功事例も生まれています。このほか、災害状況の集約、道路損傷の検査や会議録の作成、問合せの対応など、行政分野でも様々な取組が行われています。
しかし、1団体が全ての分野で実験的な取組を行う時間も財源もありません。同じく第2次報告では、標準化された共通基盤を用いた効率的なサービス提供体制に向け、自治体ごとの情報システムの重複投資をやめる枠組みが求められるとしています。スマート自治体への転換に必要な業務システムを標準化、共通化し、横展開する必要があると思いますが、本県の取組の方向性について、知事の御所見をお伺いいたします。
また、AIやロボット等による代替可能性の高い労働人口の割合は49%とも言われております。社会のあらゆる分野でIoT、AI、ロボットなどの活用が期待されますが、県として支援する分野や手法を検討するに当たって、部局横断的な専門の組織が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
さらに、職員、時間、予算の不足感は市町村のほうが深刻なはずです。県として、市町村の取組をどう支援していくのか、併せて知事にお伺いいたします。

A   上田清司   知事

本県の取組の方向についてです。本県では今年度、スマート社会へのシフトを目標に合計約14億円、26の関連する事業に取り組んでいます。
さらに、31年度はシフトから実現に向けて合計約15億円、32事業について予算化をお願いしており、他県に先駆けてスマート自治体への転換に取り組んでいるところでございます。
議員御質問のシステムの標準化・共通化及び横展開についてはスマート化を早期にかつ効率的に進めるため大変重要でございます。
先日の全国知事会での未来志向の行政改革を進める会議において、私からAIなどの新たなシステムについては都道府県間の横展開を進めるべきだと申し上げたところです。
例えば、本県で開発を進めているAIによる救急相談は、主要な部分において各県で標準化・共通化できるものであり、システムを横展開することができることで開発負担の軽減メリットを享受できます。
また、結婚相談へのAIの活用についてはシステムの標準化・共通化によりデータが増えれば増えるほど、マッチングの精度が向上するといった効果も期待できます。
こういった取組には各県それぞれ得意分野があります。
広域的に横展開に取り組んでいくことにより、経費や人員の削減に加え、スケールメリットを生かした相乗効果の向上を目指してまいります。
次に、部局横断的な専門の組織の設置についてでございます。
これまでも県内のスマート化を先導するため、民間企業とAIロボットやチャットボットの実証実験を行ってまいりました。
また、職員のリテラシー向上のため、専門家を招いた職員向けセミナーや、職員自ら考える1課1提案、幹部職員が車座で意見交換するトップセミナーなどを実施してまいりました。
専門組織については、議員のお考えとは多少違うかもしれませんが、副部長級職員をリーダーとする部局横断的なチームを編成し、全庁一丸となって県内のあらゆる分野をスマート化する取組を進めてまいります。
また、そうした取組をサポートするための専担組織を企画財政部に設置いたします。
次に、市町村への取組支援でございます。
これまでも、電子申請システムの運用やオープンデータの公開などで、県が主導して開発を進め、それに市町村が参加する形で市町村の負担軽減を図ってまいりました。
また、31年度は県の情報システムを集約するための基盤である「埼玉県情報システム統合基盤」を市町村も活用できるよう拡張してまいります。
この基盤を活用してホームページや公共施設予約システムなどのシステムを共同化すると、高いセキュリティを確保しながら市町村職員の技術力を補いつつ、費用負担の軽減を図ることができます。
今後とも、市長会や町村会と連携しながらスマート自治体への転換を目指す市町村をしっかり支援してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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