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ページ番号:147310

掲載日:2023年5月9日

平成31年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

就学不明の外国籍の子供について

Q   浅野目義英   議員(立憲・国民・無所属

日本には住民登録があり、学校に通っているかどうか確認できない外国籍の子供が、毎日新聞のアンケートで1万6,000人以上確認されたと報道されました。調査対象とした100の自治体のうち、4割が就学不明の子供の状況を全く調べていないことが明らかになったのです。報道によれば、就学不明児の全数を把握する調査、つまり理由別内訳を把握するなどの実施をしているのは3割の自治体にとどまっています。この調査の第一義は市町村教育委員会であることは、私は承知しています。
しかし、憲法第26条2項では、国民に対して、子供に普通教育を受けさせる義務を求めています。外国籍の保護者は国民でないため、子供に普通教育を受けさせる義務は除害されています。しかしながら、文部科学省は、「教育について全ての者の権利を認める」とした国際人権規約を踏まえて、外国籍であっても、本人が希望すれば就学できるとしています。
県内でも外国籍の子供の教育の機会保障に消極的な市町村自治体の姿勢が浮かんできている以上、県教育委員会としても就学不明児の全数を把握する調査を実施する必要性を感じますが、いかがでしょう。埼玉県教育委員会は、県内の就学不明児の全数を住民登録者数との関係から割り出し、把握していますか。教育を受けられていない子供が多数いる可能性がある事態をどう考えていますか。不就学の状況の確認ですが、その理由はなぜと考えていますか。就学の手続における課題は何だと考えていますか。実態解明を進める意欲を示し、就学を後押しする県教育委員会の意思表示はいかがなものですか。
以上5点、教育長から答弁ください。

A   小松弥生   教育長

まず、「就学不明児の全数を把握する調査の必要性について」でございます。
議員お話のとおり、国際人権規約等によって、普通教育を受けさせる義務の課せられていない外国籍の子供であっても、就学機会の確保に努めることが求められております。
こうしたことから、外国籍の不就学児の数につきましては、義務教育を所管している市町村教育委員会が把握をしていくものと考えております。
今後国において就学不明児の調査をするときいておりますので、県内の就学不明児の全数調査につきましても、その調査に合わせて実施することを考えております。
次に「教育を受けられていない子供が多数いる可能性がある事態について」でございます。
外国籍の方が多い自治体の状況をみると、教育を受けていない外国籍の子供がいる可能性はあるものと認識しております。
市町村においては、教育委員会だけでなく福祉や国際化を担当する首長部局や関係機関と連携し、情報共有を図って、教育機会を確保できるよう丁寧に対応する必要があると考えます。
次に「不就学の状況や理由は何かについて」でございます。
平成21年度に行われた国の調査によりますと、不就学の状況としては、「家で特に何もしていない」「友達と遊んでいる」などがあげられております。
また、不就学の理由については、「学校へ行くためのお金がないから」、「すぐに母国に帰るから」などの理由があげられております。
外国籍の子供が多数いる県内自治体に現在の不就学の理由について聞いたところ「家の手伝いをするため」、「日本語がわからない」などがあげられました。
次に「就学手続における課題は何かについて」でございます。
外国籍の子供の就学手続を行うにあたっては、言葉の問題や生活習慣等の違いから、意思の疎通が十分に図り切れていないことや、首長部局との連携の在り方に課題があると認識しております。
次に「実態解明を進める意欲を示し、就学を後押しする県教委の意思表示について」でございます。
出入国管理法の改正により、今後外国人が増えることを考えると、国際人権規約等による就学機会の確保については、非常に重要な課題であると認識しております。
県内市町村の中には、家庭訪問をして確認したり、入国管理局に問い合わせを行ったりするなど、就学不明児の実態把握に努めている優良事例がございます。
県といたしましては、このような取組事例を情報提供するなど、市町村を支援し、外国籍の子供の就学機会が確保されるよう後押ししてまいります。
さらに、外国籍の子供に対する日本語指導の充実を図り、就学環境を整えるため、引き続き国に対し定数改善等の要望をしてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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