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ページ番号:170228

掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(藤井健志議員)

(仮称)埼玉観光局の設置に向けた取組について

Q   藤井健志  議員(自民

観光は、決して軽視してはいけない重要政策です。観光は、すなわち経済政策です。そして雇用政策です。さらに、ブランディングや郷土愛増進にも大いに寄与します。しかしながら、埼玉県の1人当たりの観光消費額は低迷し、都道府県別魅力度ランキング2019でも41位と、余り喜べない結果が出ています。
さきの一般質問では、私の質問を受けて市町村観光協会が管轄する連合会組織の創設及びDMO認定を受けた埼玉県物産観光協会を大阪観光局を参考に支援することなど答弁いただきました。
そこで、一歩踏み込んで今後の具体的な施策について4点お聞きします。
1点目は、埼玉県の現状の把握と展開です。自己分析は極めて重要です。埼玉の観光コンセプトやターゲット、必要な基盤整備をより明確にするためにも、更に緻密なマーケティングを行い、専門家を交えた考察を加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
2点目は、県物産観光協会の財源の拡充策についてでございます。現状では、主な財源として県産品の売上収入等のほかに、県からの補助金が充てられています。DMOである同協会は、本県の観光振興を図るという公益的な性格が強いので、補助金の支出は理解できますが、安定した運営、自立性の強化という観点から、自主財源の比率を高めることも必要だと考えます。
そこで、県物産観光協会の今後の自主財源確保策はどのような方法が適当と考えているのか伺います。
3点目、観光事業に充てるための宿泊税ですが、東京都、大阪府、京都市、金沢市、北海道の倶知安町で既に導入されています。埼玉県でも、2年前に前知事が前向きに検討する旨を発言されていますが、検討はどのような状況でしょうか。
4点目は、人材の育成についてです。県物産観光協会のDMO本部長として1名、その補佐として1名の県職員が現在出向しており、大変優秀な方たちと伺っております。しかし、観光には人脈の継続性が重要であること、民間ならではの柔軟かつ大胆なアイデア、総花的な展開ではなく、エッジの効いた取組を進めるべきなどの観点から、中核人材には今後プロパーの専門人材を育成するべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上、4点について産業労働部長の御答弁をお願いいたします。

A   加藤和男   産業労働部長

まず、「埼玉の観光コンセプトやターゲット、必要な基盤整備をより明確にするためにも、更に緻密なマーケティングを行い、専門家を交えた考察を加えるべき」についてでございます。
これまでも、県の観光づくり基本計画やDMOの戦略を策定する際には、旅行者の動向や観光資源の認知度などについて、調査を実施してまいりました。
例えば、県内の観光資源の認知度とそれに対する興味との相関関係の調査では、中高年層は、花に対する関心は高いものの、県内の花の名所の認知度は低いという結果が出ております。
そこで、こうした観光資源について、プロモーションを実施し、認知度の向上を図っているところです。
今後、県内の観光資源をさらに効果的に活用していくためには、より緻密なマーケティングや分析が必要と考えております。
そのため、これまで以上に踏み込んだ現状把握やマーケティングなどを行い、専門家の意見も踏まえ、今後の施策展開に生かしてまいります。
次に、物産観光協会の自主財源の確保策についてでございます。
協会では、県内の様々な物産を一人でも多くの方に知っていただき、販売促進につなげることを主目的として、埼玉県物産観光館「そぴあ」を運営しています。
「そぴあ」は県産品のアンテナショップとしての役割を果たし、売れ筋商品の見極めやお客様の声を製造業者等へフィードバックすることで、県産品のレベルアップを図っております。
また、「そぴあ」で得られた販売状況も踏まえて、より多くの売上げが見込める大宮駅コンコースにおける販売などにも積極的に取り組んでおります。
これにより、今年度上半期の売上げは対前年度同期比で約1割増加いたしました。
さらに、昨年度旅行業の免許を取得し、本年4月からツアーの企画・販売を開始いたしました。
現在までに17本のツアーを催行し、319人の方が参加され、その中には当初の募集人員を増やしたケースもありました。
今後は県産品の販売と、更なる魅力的なツアーの企画・販売の強化により、自主財源の確保に努めてまいります。
次に、宿泊税についてでございます。
本県が東京都と同額の宿泊税を導入した場合、現状では年間6,000万円程度の税収が見込まれております。
一方、東京都の税収は平成30年度決算で約26億7,000万円、大阪府では約7億6,000万円にのぼっています。
また、宿泊税を導入した自治体に、徴税システムについてヒアリングを行ったところ、導入経費は数千万円から数億円と大きな幅があり、運営経費についても同様でありました。
まずは、宿泊者を増やす努力を行うとともに、コストや徴収方法について引き続き検討してまいります。
最後に、協会職員の専門人材への育成についてでございます。
協会ではプロパー職員の専門性を高めるため、観光資源の分析手法を学ぶマーケティング研修など、外部セミナーへの積極的な参加を促しております。
さらに、旅行会社や広告代理店出身の職員の採用も積極的に進めています。
これまでの経験や人脈を生かした仕事ぶりが他の職員の刺激となり、新たな発想にもつながっています。
こうした取組を通じ、大胆かつ柔軟な発想を持ち、将来の協会の中核となり得るプロパー職員の育成に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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