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掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉田茂実議員)

農業技術研究センターと農業大学校の取組について

Q   杉田茂実  議員(県民

農業の産地間競争、あるいは国際競争力を向上させるには、科学技術の導入が必須です。本県の農業産出額を限りなく耕種部門過去最高年の水準に戻すためには、農業生産に関する研究開発と人づくりが欠かせない要素になります。まず、研究開発部門である農業技術研究センターではこれまで様々な研究がなされ、多くの成果を出してこられてきたかと思います。
そこで、農林部長に3点お伺いいたします。
1点目は、本県オリジナル品種の育成について、これまでどのような研究がなされ、その結果、埼玉農業にどのような成果をもたらしたのでしょうか。
2点目は、生産技術に関する研究について、これまでどのような研究がなされ、その結果、埼玉農業にどのような成果をもたらしたのでしょうか。
3点目は、現在進行中の新品種の育成や高品質、省力生産の技術開発に取り組まれていると思いますが、農業産出額の増加を図る観点から、どのような研究に取り組まれているのかお伺いいたします。
次に、埼玉農業が更なる成長、発展していくためには技術的な支援だけでなく、農業を支える基盤の一つである人づくりの面での支援も欠かせません。そのためには、就農希望者に対する実践教育機関である農業大学校の果たす役割は大変重要です。平成27年に熊谷市に移転し、就農支援のためのカリキュラムの一層の充実等を図られていると聞いております。
そこで、これまでどのような特色あるカリキュラムが組まれ、その結果、どのような成果をもたらしたのでしょうか。また今後、新たな就農希望者を呼び込むためにどのような取組をお考えでしょうか、農林部長にお伺いいたします。
以上、お伺いいたしましたことを踏まえていただき、本県農業産出額をまずは平成7年時のベースである2,500億円とは申しませんが、それに限りなく近づける政策を展開していただき、埼玉農業が本県の確固たる基幹産業となり持続的な発展をすることを切望し、農業政策につきましての今回の質問を閉じます。

A   牧   千瑞   農林部長

1点目、本県オリジナル品種の育成についてでございます。
本県農業が産地間競争を勝ち抜いていくためには、本県の栽培条件などに対応したオリジナル品種の育成が必須との認識の下、これまで水稲、いちごなどの複数品目について研究を行ってきました。
その結果、例えば、水稲では、平成29年産で特Aを取った「彩のきずな」、いちごでは、落語家の林家たい平師匠に愛称をつけていただいた「かおりん」「あまりん」など埼玉農業の主力となることが期待される新品種が生まれています。
次に2点目、生産技術に関する研究についてです。
最近の気象変動は、農産物に影響を与えており、こうした変化に対応した生産技術などが必要であることから、これまで水稲の高温対策生産技術などの研究を行ってきました。
その結果、例えば、コメの高温障害に関しては平成22年産では規格外の米の割合が77%だったものが、平成30年産は0.7%にまで改善されたとの成果が生まれています。
次に3点目の、農業産出額の増加を図る研究についてです。
担い手の減少が進み、農業生産力の低下が危惧される中で、収益力の向上を図る高収益生産技術の研究を行っています。
例えば、現在、加工業務用たまねぎに関し、機械化による省力・低コスト生産技術の開発などに取り組んでいます。
次に、農業大学校の取組についてです。
埼玉農業の成長、発展のためには、議員御指摘のとおり、農業を支える基盤の一つとして人材を育成することが重要です。
農業大学校では移転を機に、埼玉農業の主力である野菜農家を確実に育成できるよう、社会人経験者の就農希望者が多い1年課程のカリキュラムを野菜栽培に特化し、定員も25人から35人に増やしました。
また、意欲のある学生が学校からほ場を借り受け、自らの創意と工夫で栽培から販売まで行う「チャレンジファーム」を設置し、早期に経営感覚を身に付けるための場を作っています。
さらに、平成30年度には販売実習棟を設置し、学生が自分で値段を決めた農産物を販売して、実践的な農業経営を修得できる環境を整備しました。
このような取組の結果、熊谷市に移転した後に卒業した336人の学生のうち、約7割の224人が就農したほか、その他の卒業生も、市場や種苗会社等の関連産業に就職し、いずれも埼玉農業に貢献しています。
今後も、インターネットを活用した環境計測によるスマート農業技術を取り入れるなど、積極的に先端技術が学べる環境を整え、農業大学校の魅力を高めて新規就農希望者を確保してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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