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掲載日:2022年8月15日
Q 千葉達也 議員(自民)
現在、市街地の商店街には、廃業し、閉め切りになったシャッターが多く目立つようになっております。商工会にお尋ねしたところ、大型店舗の立地やインターネットショッピングの普及などの影響から、後継者不足や売上げの不振などを理由に、廃業に追い込まれる会員が少なくないとのことでした。この問題をどうしたら解決して賑わいのあるまちを取り戻すことができるか、そのためにはどのような支援が必要か。
もちろん、各商店街や各個店が変わろうと認識して、やる気を創出しなければならないことは理解しております。以前、プレミアム商品券の事業を実施したときには会員は大幅に増大し、売上げもかなり大きくなったと聞いております。これを一時的なイベントとして捉えるのではなく、商店街や個店の皆さんが継続的に努力していくような対策を県として支援していただくことが必要だと考えます。
そこで、既に埼玉県内8カ所で実施しているNEXT商店街プロジェクトによる伴走型支援を、年間4カ所でなく、スピード感が感じられる施策に改良して、できるだけ多くの地域の商店街に普及していただくことや、地域の特性に応じて地元の商工会議所、商工会と連携して、各地区に特化した内容、伴走年数、支援内容を検討することが必要と考えます。
過日、自民党県議団同期で構成する令和会で、姫路、大阪の四つの商店街を視察させていただきました。その際、商店街の方々から学んだ二つのことを御紹介させていただきます。
一つ目は、現在は世の中の変革期であり、変化に対応できる商店だけが生き残ることができること。そして二つ目は、成功の秘訣は、新しい風と外部の方からのちょっとした提案が必要であること。この二つでした。「どうにかしたい、何とかしたい」、真剣に向き合うリーダーがいれば商店街は変わることを学びました。
そこで、お尋ねいたします。
賑わいのある商店街を取り戻すために、個店や商店街のやる気を起こさせる仕組みづくりが必要であると考えますが、産業労働部長の御所見をお伺いいたします。
A 加藤和男 産業労働部長
議員御指摘のとおり、県内の商店街は、大型店の進出やインターネット販売の普及など環境変化に直面しております。
平成28年度に実施した埼玉県商店街経営実態調査では、「やや衰退している又は衰退している」と回答した商店街が約6割に上っています。
県では、平成30年度から危機感が強く意欲の高い商店街を集中的に支援する「NEXT商店街プロジェクト」を実施しております。
このプロジェクトでは、外部専門家を中心に、市町村や商工団体等が一体となって、商店街の賑わいづくり、活動を支える人材の育成、リノベーションによる空き店舗対策などに取り組んでおります。
支援事例として、外部専門家のアドバイスを受け、効率的なイベント運営を実現し、毎月、継続的に実施していくことで、新たな来街者を呼び込んだ例があります。
また、外部専門家が中心となって、商業者と地域の若者との交流の場を作り、まちづくりについて意見交換を重ねる中で、商店街活動に参画する若い人材が現れてきております。
プロジェクトを進める中で、商店街や地域の方が一緒になって小さな成功体験を一つ一つ積み重ねていくことで、商店街が自信を回復し、「やる気」を高め、新たな目標に向かっていく、という好循環が見られました。
このような商店街活動のノウハウを、ホームページや成果発表会などを通じて広く周知することで、一つでも多くの商店街の「やる気」を促してまいります。
一方、商店街の賑わいを取り戻すためには、魅力があり集客力の高い個店を増やしていくことが必要です。
そのため、経営革新計画の策定支援を通じて、個店の持つ強みや弱み、周辺住民の年齢構成の変化などを分析し、新たな取組を実施する個店を増やす取組に力を入れております。
また、商店街の大きな課題である空き店舗を改修し、賑わいを作り出す取組を表彰する「空き店舗ゼロリノベーションコンペ」も実施しております。
昨年度の優秀事例では、築90年の古民家にお茶の専門店と地域の子供たちが集まる図書室を併設し、商店街に新たな地域交流の場を作りだし、売り上げの増加につなげたものがありました。
県といたしましては、新しいアイデアを持ってチャレンジする個店を支援し、その事例を積極的に情報発信することにより、「やる気」を促してまいります。
今後とも、これまでの取組の成果をしっかりと検証し、商店街や個店にやる気を起こさせる仕組みづくりを進め、商店街が賑わいを取り戻せるよう努めてまいります。
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