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ページ番号:170107

掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(石川忠義議員)

台風第19号被害の教訓から市町村と協力して避難所の運用改善を進めるべき

Q   石川忠義  議員(県民

県内でも甚大な被害を出した今年10月の台風19号での被害、影響を教訓に、市町村と協力して安全な避難所の運用とすべきですが、知事の考えを伺います。
災害時の避難所は、災害対策基本法によって住民等が一時的に避難する指定避難所と、地震や洪水など災害の種別によって緊急に避難する指定緊急避難場所が市町村長によって指定されています。県内には63市町村、2,384カ所に指定避難所が指定され、62の市町村、2,585カ所に指定緊急避難場所が指定されています。
台風19号が関東地方に接近した10月12日には、県内63市町村に1,716カ所の指定避難所と水害時の指定緊急避難場所が開設しました。そして、翌日の13日のピーク時には県内で3万人以上が避難者となり、避難所を使用した避難者や関係者から避難所の運用について様々な意見や苦情が寄せられています。「犬などのペットを連れている人は避難所を使用しにくい」「自動車で避難所に行ったが、満車で入れなかった」「そもそも水没するような地域が指定避難所となっていた」などの意見です。
台風19号のときは、避難指示を受けて住居がある市町村以外の指定避難所を使用する人も多く見受けられました。それぞれの市町村で運用方法に違いが見られる現状の指定避難所、指定緊急避難場所については、広域自治体である埼玉県が市町村の現状を見ながら、今後は協力して、ある程度の共通した運用方法をとるべきです。
県には平成27年に定めた避難所の運営に関する指針がありますが、今回の避難所の意見や教訓を生かし、ペット同伴時の避難所の運用方法や避難の交通手段等についても含めた指針となるよう改定し、市町村間である程度の統一性を持たせるべきですがいかがか、知事の考えを伺います。
また、指定避難所、指定緊急避難場所は、県立学校などの県の施設が指定されているものも多くあります。避難所の指定は市町村であっても、避難所の使用方法は、敷地や建物の管理者である学校と市町村が覚書などの約束に基づいて行われます。指定避難所になっている県立学校では、ほとんどが教育局から示されたひな形に沿った形で市町村と覚書を交わしていますが、中には疑問があるものもあります。
台風19号のときには、覚書によって指定避難所の県立高校の校舎部分が避難施設に指定されていないことから、避難所の開設が3時間以上遅れた例がありました。また、私の調べでは、洪水時の避難場所でありながら、避難施設が校舎でもなく、基本的にグラウンドと体育館となっている学校があったり、避難所を開設するときには基本的には前もって市が文書で学校に要請することが定められている例などがありました。
県立学校の指定避難所は、いざというときに有効に使用できるものでなければなりません。県立学校で指定避難所、指定緊急避難場所としている数と使用方法を文書で約束、協定などしているところはいかほどあるのか、お伺いします。
そして、県立学校の立地条件や周辺の状況などから、適正に指定避難所、緊急指定避難場所として使用できる覚書となるよう、全ての覚書の中身を総点検し、必要に応じて改善を進めるべきですが、教育長の考えを伺います。

A   大野元裕   知事

東日本大震災の教訓を踏まえ、県では、市町村が円滑に避難所の開設及び管理運営ができるよう「避難所の運営に関する指針」を定めたところです。
この指針では、避難者が自主的に運営することなど避難所共通の基本的事項を定めるとともに、運営会議の設置やペットへの対応など配慮すべきポイントをまとめています。
こういった県の指針も参考にしながら、全ての市町村が避難所運営マニュアルを作成しております。
一方、台風第19号の際には、これまでにない数の避難所が運営されており、今後に生かすべき多くの事例があると考えています。
議員御指摘のペット同伴時の避難所での対応や、避難時の交通手段についても十分検討していかなければならないと考えております。
避難所の生活環境につきましても、段ボールベッドが提供されたことにより改善されたということも伺っております。
今回の経験を生かせるよう、避難所運営について市町村からしっかりと話を伺いながら、「避難所の運営に関する指針」を改定いたします。
また、指針の改定を進める中で、市町村間で統一性を図っていくべき点についても検討いたします。
いざという時に住民の方が安心して避難できるよう、市町村と協力して避難所の運用改善を進めてまいります。

A   小松弥生   教育長

まず、「県立学校で指定避難所・指定緊急避難場所としている数と協定などの締結状況」についてでございます。
高等学校132校、特別支援学校33校の合計165校が、避難所等に指定されており、この全ての学校で、市町村と覚書や協定書を締結しております。
次に、「適正に指定避難所・指定緊急避難場所として使用できる覚書となるよう全ての覚書を点検し、改善を進めるべき」についてでございます。
議員御指摘のとおり、学校の立地条件や周辺の状況を考慮した上で、学校施設を避難所として適正に使用していくことは、県民の安全確保の点から大変重要です。
これまで想定していなかった種類や規模の災害に対応できるようにするためには、避難所を運営する市町村と協議を行い、校舎上層階へ使用範囲を拡大することが必要となります。
そのため、現在締結している覚書等が実態に即したものとなっているか、全ての県立学校において総点検を行い、見直すべき点については速やかに改善してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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