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ページ番号:170238

掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(東間亜由子議員)

教育バウチャー制度の導入について

Q   東間亜由子  議員(民主フォーラム

子供たちは、学校内での教育のみならず、学校外での教育を受けることで、自分でも気付かなかった新たな才能を発見できるかもしれません。また、その才能を更に伸ばせるチャンスが与えられることは、子供たちの夢の実現を後押しするとともに、次世代を担う人材の育成につながり、日本の将来にとって有益なことではないでしょうか。
そこで、学校外でのスポーツ指導や教育などに対する助成制度、いわゆる教育バウチャー制度の導入を提案いたします。
大阪市は平成24年から教育バウチャー制度を導入し、自治体で初めての事例として知られています。同市は、子育て世代の経済的負担を軽減するとともに、子供たちの学力や学習意欲、個性や才能を伸ばす機会を提供するため、一定の所得要件を設け、市内在住中学生の約5割を対象として学習塾や家庭教師、文化・スポーツ教室などの学校外教育に係る費用を月額1万円まで助成しています。過去6年間のアンケート調査では、利用した子供や保護者から喜びや感謝の声が多数寄せられています。
なお、大阪市のほかには南房総市や千葉市などで導入されております。
県で実施するとなれば、多額の予算が必要であり、それが実施に向けた障壁になることは承知しております。しかし、近年ではガバメントクラウドファンディングで資金を調達する手法も増えてきております。東京都文京区が寄附を募集したこども宅食は、貧困世帯へ定期的に食品を届ける事業ですが、2,000万円の目標金額に対し4倍以上の寄附金が集まりました。このように、民間の協力を得ることができれば、県単位で教育バウチャー制度を実現できる可能性があると考えます。
私は、教育バウチャー制度が子供たちに希望や可能性をもたらし、日本の未来を明るくするものであると信じ、その必要性を大いに感じているところでございます。全国的にも導入事例が少なく、検討しなければならない課題も多数存在するとは思いますが、一歩踏み出していただきたいと考えます。
そこで、教育バウチャー制度について県民生活部長のお考えをお伺いいたします。

A   小島康雄   県民生活部長

グローバル化や人口知能などが加速度的に進み、将来の変化を予測することが困難な時代において、子供たちの夢や希望を育み、次代を担う人材を育成することは、たいへん重要なことと考えております。
そこで、県では県内の企業や大学などの協力を得て、子供たちの夢や希望を育むため、医師やロボット研究者など、子供たちのあこがれの職業を体験する事業を実施しております。
平成30年度は小学校4年生から6年生約1,500人が参加しました。事業実施後のアンケートでは約7割の子供たちが夢への思いが強くなったと答えています。
令和元年度は、これまで以上に、企業や大学に御協力をいただき、約5,000人の子供たちが参加できるように取組を拡大していきます。
また、生活困窮世帯の子供たちを対象に、教員のOBなどが将来の進路などの相談に乗りながら、勉強を教えたり、体験活動の機会を提供する「子供学習支援事業」にも取り組んでおります。
市町村においても、地域の専門家などを招き、生きる力や郷土を愛する心などを学び、体験する取組を進めています。
議員御提案の学校外でのスポーツ指導や教育等に対する助成制度、いわゆる教育バウチャー制度については、市や区のレベルで一定の所得制限などを設けて実施している例があると承知しております。
このような制度については、県と市町村の役割分担や、学校外の指導を受ける際の受益と負担の関係、そして、既に学校外での指導を受けている家庭では経済的支援にとどまってしまうのではないかという課題があり、十分な検討が必要であると認識しております。
議員御提案の教育バウチャー制度の導入につきましては、新たな御提案でもございますので、こうした課題も踏まえつつ、先行して実施している自治体の事例など、幅広く研究してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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