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掲載日:2018年3月19日

平成30年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(鈴木正人議員)

厳しさを教える教育について

Q   鈴木正人議員(県民)

我々世代が子供の頃は、漫画「巨人の星」に代表されるように、スポーツ根性もののアニメなどがまだ再放送で放映され、スポーツ少年団に入っても週末には厳しい練習が待っており、何度も週末くらいは練習を休みたいと思いながらも、勝利の喜びを味わうためには日々の厳しい練習をこなさなければならないという意識は、小学校低学年の頃から持っていたと思います。学校でも、怖いけれども、子供たちと一緒になって体を動かしていた熱血漢の先生もいて、学校教育法第11条の体罰禁止規定は昔からあったものの、時には鉄拳制裁を食らうことも正直ありました。楽しい学校生活やスポーツ少年団生活の中にも、常に目標を達成するには厳しさを乗り越えていこうという風潮があり、そうした厳しさと向き合ってきたことで社会人として様々な困難にぶつかっても、何とか乗り越えていく力を身に付けてきたものだと思っております。
スポ根と呼ばれるスポーツ根性ものの漫画は、1980年代以降になると衰退し、徐々に努力や根性といった価値観は恰好の悪いもの、ださいものとして見放されるようになり、野球漫画「タッチ」に代表されるように努力や根性とは無縁の脱力感で、寓話的な雰囲気のまま大会を勝ち上がる姿が描かれるようになってしまいました。そして、現在では厳しさを教えることは平均的な教育の中では余り見られなくなっていると感じております。
主流は、尾木ママの「叱らない子育て論」に代表されるように、褒めて育てる、叱らない子育てといった標語をしょっちゅう耳にするようになりました。子育てのポイントは、叱る代わりに褒めること、大人だって褒められればうれしいので、気分が良くなり、もっともっと認めてほしくなって、更に頑張るとの理屈であります。
確かに褒めることは大事、ずっと叱られていてはふてくされるでしょうし、やる気もなくなってしまうでしょう。あの鉄拳制裁が法律違反でもなく、当たり前だった戦前・戦中の時代ですら、山本五十六元帥が「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」という明言を残しているのも承知しております。しかし、一方で、「苦しいこともあるだろう、言いたいこともあるだろう、不満なこともあるだろう、腹の立つこともあるだろう、泣きたいこともあるだろう、これらをじっとこらえていくのが男の修行である」ともおっしゃっております。この明言は、今でも多くの経営者や指導者の方が座右の銘としている言葉でもあります。訓練など、厳しい環境の中で、どんな困難にも負けない忍耐力も付けさせ、指導者自らが自分で見本を見せた上で、できたときには褒めてやらなければ、立派な人間は育たないものなのだと解釈をしております。
ところが、最近では遊んだおもちゃの片付けをすれば、うんと褒めてあげて、たとえやらなくても決して叱ってはいけない。できなかったことのペナルティなど必要ないと、尾木ママなどの評論家は主張しておられます。その結果どうなったのか。失敗を恐れてチャレンジできない若者や内向きの若者、緩く生きるのになじみ過ぎて頑張れない若者、教師や上司の注意や叱責に対して、すぐに反発をする若者、ちょっとしたことでひどく落ち込む若者、傷つきやすく鍛えることが難しい若者が明らかに増加しているとの指摘もあります。
私も、子供を持つ父として時々授業参観に出席し、授業を拝見させていただきますが、本当に今の先生は優しくて授業内容もほほえましく、まず子供たちを叱ることはありません。ただ、自分の子も含め、授業を受ける姿勢が悪かったり、著しく集中力に欠けている態度を取っている場合は、しっかりと厳しく叱ってほしいと思うのであります。
では、完全に昔のスポーツ根性ものは世の中からなくなったのかというと、実はそうではありません。先日、放送されたばかりではありますが、民放の「キビシー!」というテレビ番組があり、視聴させていただきました。ストレスなどが多く、いやしが必要とされる現代に、あえて真逆の厳しい世界に飛び込んだ人たちの生活に密着していくドキュメントバラエティー番組であります。
先日の放送では、ドッジボールをスポーツ競技として捉え、600以上あるクラブチームの中で2009年に全国制覇した名門チームに密着しておりましたが、ふだんからチームのOBである大人が全力で四方八方から投げる球を捕球する東西南北と呼ばれる厳しい練習をしており、顔面にボールが当たっても、監督から怒鳴られても、涙を流しながら立ち向かい成長する姿は、漫画「アタックナンバーワン」をほうふつとさせるぐらい昔と変わらない厳しい練習シーンでありました。日本一を目指そうとするなら、時代の流れとともにやり方の工夫はあるにしても、やはり厳しい練習を乗り越えていかなければならないのは、いつの時代も同じなのだと改めて感じたところであります。この番組では、柔道で特訓を受けている生徒に、「なぜこんな厳しい世界に入るのか」と尋ねるシーンがありましたが、「苦しいことがあっても、勝つことに楽しさとかうれしさがある」という言葉には、感動すらいたしました。
一方で、現在は普通の学校生活を送っていると、ほとんど厳しく叱られることはなく、ルールを守らなくとも、場合によっては悪いことをしたと素直に認めれば褒めてもらえる世界が待っているのであります。体罰は、先ほども述べたように学校教育法第11条で禁止されておりますので、現代社会においても肯定することはできませんが、褒められてばかりでほとんど叱られず、厳しい指導を受けることのない世界で育ち続けた後に、今の若者たちが大人の厳しい世界に放り出されるのは、ある意味、不幸ではないかと思うのであります。
そこで、困難を乗り越える力を付けるために、厳しさを教える教育について、その必要性や現代社会においてどのようなやり方が望ましいと考えるのか、小松教育長にお伺いをいたします。
また、様々な困難を乗り越え、ふだんの活動のみならず、真夏の選挙戦でも不屈の精神力を発揮される上田知事におかれましても、教育委員会制度が見直され、首長権限を強化する改正地方教育行政法が施行されてから3年近くたち、首長が教育方針を教育委員会と話し合う総合教育会議を招集する権限がありますので、困難を乗り越える力を付けるため、厳しさを教える教育の必要性について、どのような考えをお持ちになっているのか御所見をお伺いいたします。

A   上田清司   知事

私は自己肯定感や物事をやり抜く力、困難を乗り越える力は、子供たちが社会に出てしっかりと活躍していく上で非常に重要だと思います。
総合教育会議の場で、こういった力を身に付けるためには、子供同士が切磋琢磨する自然体験や社会体験、更には心に火を付ける教師の存在が重要であることを教育委員の皆様と共有し合ったところでございます。
特に教師の存在は子供にとって重要であり、ただ褒める叱るということが問題ではなくて、子供と本気で向き合うかどうか、心を通い合わせることができるかどうか、そのことにかかっているのではないかと私は思っております。
子供は叱られても、心が通じていれば、まさに自分のことを本気で考えている教師であれば、別に叱られたことは何とも思わないし、何とも感じない、むしろ後で感謝する、そのようなものでないかと私は思っております。
是非、教師は子供と本気で向き合い、心を通わせていただきたいと思っております。
教育委員会には、「埼玉教育の振興に関する大綱」に基づいて困難を乗り切る力を持った子供を育成できるようなプログラムをしっかりと作っていただきたいと考えております。

A   小松弥生   教育長

県の学力・学習状況調査においては、学力を伸ばせる児童生徒は、内容が難しくても諦めなかったり、始めたら最後までやり抜いたりするなどの非認知能力が高いことが明らかになっております。
また、このような困難を乗り越える力をつけるためには、教師に対する子供の信頼が必要であるということも、県の学力・学習状況調査のデータを基に授業観察を続けた結果みえてまいりました。
教師は、子供との信頼関係に基づき、社会のルールをしっかりと身に付けさせることや、厳しく困難な場面を、子供たちに体験させることが必要です。
今後も、教師が子供と心を通わせ、温かく見守りながらも必要な時には厳しく対応し、困難に打ち勝つ子供たちを育成していくよう学校現場を指導してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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