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掲載日:2023年5月10日

平成30年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小島信昭議員)

次代を担う子供たちに何を教えるか 

Q   小島信昭議員(自民)

近年、グローバル化やICT化の進化などに伴い、学ぶべき事柄がますます増えてきています。新しい学習指導要領では、小学校から外国語教育の充実やプログラミング教育など新たな視点が加わり、盛りだくさんの感があります。子供たちの生きる力をより強く、大きなものにすることを忘れてはいけません。新学習指導要領では、急速に変化し、予測不可能な未来社会において、自立的に生き、社会の形成に参画するための資質、能力を育成することがうたわれています。
私は、教育においては、心を自由に働かせ、周囲の未来など様々な事柄に思いをはせる想像力、特に周囲への思いやりの心を育むことが重要だと考えています。人間は、たくさんの人の考え、気持ちの中で暮らしているわけですから、そうした人の考え、気持ちが想像できなければ、社会生活は円滑に営めません。
論語の中にも、次のようなやりとりがあります。孔子の弟子、子貢が「人として、人生をかけて貫くべき言葉は何でしょうか」と問いました。孔子は、「それは『恕』、自分がされて嫌なことは他人にしてはいけない」と答えたということです。この「恕」という言葉は、相手の立場や心情を察する心、思いやりの心を意味すると言われています。ノーベル生理学医学賞を受賞した大村智北里大学・特別栄誉教授も、「恕」の言葉を大切にされ、学生へのはなむけの言葉としています。
こうした思いやりの心や想像力を培うには、体験し、社会経験を積むことが重要です。大家族で、地域に子供の多かった頃は、兄弟げんかや地域の遊びなどを通して人間関係を作り、維持するための想像力を養うことができました。ところが、現代は少子化、核家族、都市化などの影響で、家庭や地域で社会経験を積む機会が少なくなっているのではないでしょうか。いじめや虐待も、相手の痛みを自分のものとして想像できないこと、思いやる力を持たないことに、その一因があるのだと思います。
AIが進化していく中で、人が力を発揮しやすい分野で生かされる、想像力を高めることは時代の要請でもあり、教育の重要なテーマです。想像力、思いやりの心を育むことに対する教育長のお考えと具体的な取組についてお伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

予測不可能な未来社会において自立的に生き、また、社会の形成に参画するためには、想像力や思いやりの心が必要であること、議員御指摘のとおりでございます。
想像力や思いやりの心は、学校の教育活動全体を通じて培うものであり、人と人との関わりの中で児童生徒が身に付けていくものであると考えております。
通常の授業においては、教師が一方的に教えるのではなく、児童生徒それぞれが考えを述べ合い、意見の相違を認識しながら共に課題を解決していくという手法をとることにより、想像力や思いやりの心が育まれます。
また、異年齢の児童生徒が一緒に行う体験活動や地域の人々との交流活動などにおいて、相手の立場を考えながら、協働することの大切さを学ぶ機会もございます。
道徳の授業では、教材などにある具体的な場面を想定しながら、相手の気持ちになって親身になって考える態度を育む学習に取り組んでおります。
今後も、人と人とが関わる体験活動や地域や企業の方々などとの様々な交流等の機会を増やし、相手を思いやる想像力を養う活動を実践してまいります。
そのことにより、子供たちが、将来AI等を活用すべき分野は何か、急速なICTの進展により生じ得る弊害をどう取り除くかなどを、他と協働しながら考え、実行できる人材となるよう育成をしてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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