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掲載日:2018年3月19日

平成30年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(西山淳次議員)

AIを県政に導入するにあたって

Q   西山淳次議員(公明)

新年度、県予算の目玉の一つは「スマート社会へのシフト」と銘打った人工知能(AI)の活用です。AI活用による産業の高度化支援をはじめ、農業、医療分野、県庁業務、結婚支援システムなど、総額約14億円のAI関連事業費が計上され、いよいよ県政にもAI時代到来かと、マスコミ報道もされています。私も、去る21日、県が主催したAI・IoTセミナーでの坂村健氏の講演をお聞きし、改めてAIやIoTが経済社会を変える圧倒的なパワーを持っていることを感じました。AIにビッグデータやIoTを加えた技術革新、いわゆる第四次産業革命に遅れじと、各国は懸命であります。
一方で、技術の革新は常に雇用に大きな影響を与えてまいりました。農作業は農業機械にとって代わられ、鉄道の切符も人力の改札係からICカードへ、アマゾンをはじめとするネット販売は、本屋さんや小売店舗を駆逐しつつあります。これら新しい技術の導入がもたらす失業を経済学では技術的失業と呼ぶそうですが、私が最も心配するのは、この「失業」の問題であります。
様々な予測があるようですが、オックスフォード大学と野村総合研究所は10年から20年後に日本の労働人口の約49%がAIやロボットに置き換えられる可能性があると推計をしています。また、AI研究の気鋭の経済学者、井上智洋氏は2045年には全人口の1割しか働かない社会になっているかもしれないと説きます。今よりも物が豊かになり、便利になったとしても、人口の半分や1割しか働かない社会を私たちは果たして喜んでいいのでありましょうか。また、AIが人間性に与える影響も懸念をされます。社員の採用、融資、結婚と、AIが人生の重要局面で様々に活用される中、深刻な人間疎外が起きることも危惧をされます。一方で、疾病の克服などにAIなどの技術の革新が大きな役割を果たしてきたことも疑いはありません。
上田知事、このようにAIを含む技術の革新には光と影の両面が常に存在しますが、AIの革新する力が強いがゆえに、私はこの負の側面が心配であります。
変化はコントロールできない。できるのは、変化の先頭に立つことだけであるとは、ドラッカーの言葉だそうですが、私は変化をコントロールするのが政治の役割であり、人間の英知であると信じております。AIの世界に踏み込めば踏み込むほど、使う側の人間の英知を磨かなくてはいけません。知事、私のこのような考えは、単なる杞憂と思われますか。私は、県政へのAI導入に当たっては、それが及ぼす影響を十分に配慮する必要があり、AIを使いこなす哲学が求められると考えますが、知事の率直なお考えを伺いたいと思います。

A   上田清司   知事

議員御指摘のAIの負の側面、光と影の影の部分に十分に考慮しなければならない、ということに関して、非常に示唆に富むお話を頂きました。
こういうお話がありました。
AIに地球環境にとって一番いいことを考えさせると、人類が最も悪影響を及ぼすので排除しようという結論を出す、というような笑えない話も答えに出てくるのではないか、ということがございました。
確かにAIによって仕事を失う人が出るかもしれません。
問題は仕事を失った人たちの学び直しの制度の拡大や充実こそが求められているということではないかと思います。
仕事のシフトはこれまでにも起こってきました。
我々の仕事はそのシフトがスムーズに進むよう、例えば、AIに対応できる技術者の人材育成などをしっかりサポートすることではないかと思います。
今後、AIをコントロールするためのルール作りも場合によっては課題となるかと思います。
人間の希望を実現し、我々の暮らすこの世界をより良い方向に導くのは最終的には私たちだと思います。
人が創造し、選択し、決定する。これは、これからも変わりません。問題はいかにして人間の尊厳を守っていくかという、このことに尽きるのではないかというふうに、私は考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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