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ページ番号:124603

掲載日:2023年5月10日

平成30年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山本正乃議員)

救急医療における受入体制の充実について

Q   山本正乃議員(民進・立憲・無所属)

救急医療体制の中で、入院や手術を必要とする重症の患者に対応する第二次救急医療については、県が設定した二次救急医療圏ごとに、圏域の中核的な病院が輪番制で救急患者を受け入れる体制を確保する取組の一つとして、病院群輪番制病院運営事業や小児救急医療支援事業が行われています。事業費については構成する市町村が共同で捻出し、当番日数に応じて、この事業に参加する病院へ当番日の救急医療体制を確保するための人件費などの経費を対象とし、一定額を補助金として支払うものとなっています。小児救急医療支援事業については、県も補助金による支援を行っているところです。こうした制度をはじめとした様々な県の取組により、二次救急医療圏ごとの重症患者の受入体制の充実が図られてきたところです。
一方で、救急の現場からは、「当番日の病院であっても、既に重症患者の治療に当たっているとの理由からスムーズに搬送できない場合もある」、また、「一般的に可能な限り近くの病院へ搬送するため、圏域が広い場合、実際には遠くの当番病院を利用しづらいケースもある」との声を聞くことがあります。さらに、救急医療は多くの医療職員の確保が必要であり、かつ24時間体制での待機や空きベッドを確保しなければならないなど、依然として採算が合わない面もあると伺っています。
こうした課題を踏まえ、例えば当番日であるかなしかにかかわらず、入院に至った重症患者の受入れを行った場合、その実績に応じて一定額を支払うといった仕組みを導入するなど、救急患者の受入体制を更に充実するための方策が求められると思います。この点を踏まえて、これまでの県の取組と今後の対策について、保健医療部長にお伺いいたします。

A   本多麻夫   保健医療部長

まず、これまでの救急医療の県の取組についてでございます。
年々増加する救急のニーズに対応するため、県では3つの柱により救急医療対策を推進してまいりました。
1つ目は、搬送体制の強化です。
平成26年4月から、救急車内にタブレットを活用した救急医療情報システムを導入し、どの医療機関で受入可能なのかを救急隊がリアルタイムに把握できるようにしました。
2つ目は、受入体制の強化です。
平成25年から救急に対応する病床を約1,000床整備しております。
また、患者の症状や受入先医療機関の事情などでなかなか搬送先が見つからない救急患者を、原則として断らないで受け入れる搬送困難事案受入医療機関を12病院指定し、県全域をカバーしています。
3つ目は、適正受診の推進です。
急な病気やけがに対する県民の不安を解消し、救急医療機関の負担を軽減していくため、救急電話相談体制の強化を図りました。
平成29年10月には、救急電話相談を24時間化するとともに、国が全国に普及を推進する#7119からも電話をかけられるようにいたしました。
これらの取組を進めてきた結果、重症患者の受入照会回数が4回以上となってしまう割合が、平成25年の9.4%から、平成29年には3.8%まで約6割減少し、大幅に改善しております。
次に、今後の対策についてでございます。
県の5か年計画では、2020年までに重症患者の受入照会回数4回以上の割合を3.0%以下に改善することを目標にしています。
そのためには、これまでの対策を着実に進めるとともに、搬送困難事案の一層の削減を図る必要があると認識しています。
現状では、搬送困難事案受入医療機関の受入実績に差があるため、より受入実績を増やした場合には医療機関の負担を軽減する仕組みにしていく必要があると考えています。
そこで今後は、搬送困難事案受入医療機関に対する補助事業の見直しを検討し、これまで救急患者の受入実績にかかわらず同額としていた補助金について、受入実績に応じたものに変更していきたいと考えております。
今後も様々な改善を重ね、救急医療の充実に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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