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掲載日:2023年5月10日

平成30年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(鈴木正人議員)

DVDを活用した日本人拉致問題啓発のための人権教育の実施状況について

Q   鈴木正人議員(県民)

横田めぐみさん(当時13歳)が北朝鮮に拉致され、連れ去られてから40年以上の月日が経過をいたしました。また、北朝鮮による拉致被害者5人とその家族が帰国をしてから15年の月日を迎えております。一方で、残る被害者の方々は帰国できないまま、日本で待つ家族の高齢化は進み、残された時間は限られてきております。横田めぐみさんのお母さんである横田早紀江さんは、明日こそは会いたいと思い続け、姿が見えないまま40年もたってしまった。政府は本気度を持って拉致被害者全員を救ってほしいと、一刻も早い救出を訴えております。
早紀江さんは、数多くの人が拉致された日本は何もできず、愛する国民さえ救えないと思われてはならないと力を込め、政府の方々は必死で国家のために働いていると信じているが、解決にこれだけ時間がかかると、本当にこれでいいのかという思いがあると複雑な思いを吐露しております。40年もの長い間、理不尽にも娘を北朝鮮に拉致され、待ち続けている横田早紀江さんの気持ちを思うと、何ともいたたまれない気持ちになってしまいます。また、父である横田滋さんは、最近では介護が必要なほど足腰が弱り、週に数回デイサービスを利用するまでの状態になっております。何とかこの御両親が生きているうちに、めぐみさんを祖国に帰国させ、御両親と再会させてあげたいと思うのは、当然のことではないでしょうか。
我が埼玉県も、政府認定の拉致被害者、田口八重子さんのほかにも藤田進さんなど特定失踪者14名の安否がいまだに確認されておりません。田口八重子さんのお兄さんでもある家族会の飯塚繁雄代表も、県内在住で拉致被害者救出活動を続けておられますが、高齢のために体調不良が続き、昨年7月には静養に入られました。数年のつもりだった代表の立場は10年に及び、疲労こんぱいの中で各地で演壇に立ち、世論の後押しを訴えてきておられますが、被害者も家族も我慢の限界を超えているとも最近の拉致集会ではおっしゃっております。なかなか進展のない北朝鮮による拉致問題ですが、埼玉県としては上田知事を先頭に多くの県職員の方々、そして我々議会も超党派による北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を図る埼玉県議会議員連盟で、拉致問題解決に向けて集会や署名活動などを支援するなどの行動をしてまいりました。
しかし、最近、街頭署名活動をしておりますと、署名してくださる方々は少なくなり、特に若い人たちの関心が薄いと実感をしております。考えてみれば、最後に拉致被害者が帰国してから15年もの月日が経過し、その後大きな進展が全くないため、北朝鮮による拉致問題についてメディアで取り上げることも少なくなってしまい、20歳前後の若者ではニュースで拉致被害者が帰国したシーンですら、ほとんど覚えていないほど月日が経過してしまったのであります。
しかし、ある日突然、何の罪もない中学生まで北朝鮮に拉致され、以後、異国の地で全く両親にも会えずにいるということは最大の人権侵害であり、許されるものではありません。北朝鮮にいる拉致被害者救出のために、政府を本気で動かし、北朝鮮による拉致問題を風化させないためにも、しっかりとこの理不尽で最大の人権侵害である拉致問題を子供たちにも伝え、人権教育を進め続けることは重要なことであると考えております。
埼玉県も人権教育を積極的にやられ、北朝鮮による日本人拉致問題啓発アニメ「めぐみ」のDVDを平成20年と平成26年に各学校に配布し、啓発を進めてきたと伺っております。また、拉致問題啓発ポスターをかつて県内全ての公立学校に配布し、掲示依頼もされております。最近では、横田滋、早紀江さんからのメッセージDVDも家族会、救う会の皆様から県立学校で活用してほしいと教育委員会に渡されており、既に県立高校や特別支援学校にも配布されていると伺っております。しかし、DVDが学校に渡されていても、それが実際、人権指導の一環として活用されていなければ、全く意味がありません。
そこで、アニメ「めぐみ」や横田滋、早紀江さんからのメッセージDVDは現時点でどの程度活用され、教育委員会として活用率を上げるためにどのような努力をされているのか、教育長にお伺いをいたします。

A   小松弥生   教育長

県では、「人権教育実施方針」において、北朝鮮当局による拉致問題を重要な人権課題の一つに位置付け、児童生徒の関心と認識を深め、被害者や被害者家族の心の痛みに共感する心情を育んでおります。
これまで県では、平成20年度に配布したDVDアニメ「めぐみ」や、平成28年3月に作成した高等学校向けの指導資料の活用を促すなど、拉致問題の啓発に取り組んでまいりました。
こうした取組の結果、これまでにDVDアニメ「めぐみ」を活用した公立学校は、小学校95.3%、中学校97.2%、高等学校75.6%、特別支援学校では55.8%でございます。
次に、平成28年6月に、県立学校に配布いたしました、DVD「横田滋早紀江さんからのメッセージ」の活用状況についてでございます。
配布した初年度である平成28年度の活用率は、高等学校6.0%、特別支援学校では、活用した学校はございませんでした。
そこで、今年度は、全ての県立学校の校長や人権教育の担当者を対象とした研修会におきまして、改めて学校におけるDVD「横田滋早紀江さんからのメッセージ」の活用促進を働きかけたところでございます。
その結果、今年度の活用率は、高等学校で42.1%、特別支援学校では34.9%となりました。
今後も、拉致問題が風化することがないよう、全校集会においてDVDを視聴し、児童生徒の関心を高め、理解を深めるといった事例を紹介するなどの取組を、様々な機会を捉えて進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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