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ページ番号:195558

掲載日:2024年4月1日

令和3年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(鈴木正人議員)

領土・主権教育における現在までの取組と成果及び今後の取組について

Q   鈴木正人  議員(県民)

2月1日、中国海警局に武器使用の権限を付与する海警法が施行され、それ以降、海警は6回も日本の領海に侵入し、日本漁船が追いかけ回されております。既に、日本のGDPの3倍まで経済を成長させ、アメリカを凌駕する勢いで軍事力を強化し自信を持った中国共産党政府が、いよいよ日本の固有の領土である尖閣諸島を奪おうと活動を常態化しております。
北方領土は北方4島返還から、日露交渉は歯舞、色丹の引渡し明記をした1956年日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速化するとの合意を受けて、2019年から本格的交渉に入りましたが、ロシア側は4島がロシア領であることを公式に認めることが交渉の条件と強調し、友好的な我が国の外交へのアプローチは、北方領土の要塞化という事実上のゼロ回答となりました。韓国による不法占拠が続く竹島につきましても、日韓両国の関係は冷え込み、問題が解決する気配すらありません。
北方領土や竹島の返還どころか、今や尖閣諸島すら風前のともしびで、いつ実効支配で奪われてしまうか分からない状態にあります。
ちなみに、尖閣諸島は埼玉県にとって全く関係のない話ではなく、国有化されていない九場島の所有者は埼玉県民であり、県民の財産が奪われかねない危険な状態にあって、今こそ領土・主権教育が大切であると考えております。
私は今から8年前、平成25年2月の定例会において領土教育について質問し、埼玉県独自の領土教育教科書か資料を作って十分な領土教育をすべきと訴えました。その後、独自の8ページで構成される領土に関するパンフレットが県内のさいたま市を除く公立中学校、高校で配布されました。また、平成31年2月には埼玉県北方領土教育者会議において、小学校高学年から高校生を対象とした2種類の教材「北方領土検定」「北方領土ワークシート」も作成されており、大いに教育現場で活用されるべき資料であると考えております。
以上のように、過去に作成された資料がどのように活用され、どのような効果を上げたのか。今後は更に領土・主権教育を強化していくのか。領土・主権教育における現在までの取組と成果及び今後の取組について、教育長にお伺いいたします。
あわせて、国際社会を知る大野知事には、領土・主権教育は世界の常識なども踏まえてどうあるべきか、御所見をお伺いいたします。

A   大野元裕  知事

領土・主権教育は世界の常識などを踏まえてどうあるべきかについてであります。
私は、中東の大使館での勤務経験や防衛大臣政務官を務めた経験などから海外における領土や主権については考えるところもございます。
領土と国民の存在が国の構成要件であり、自らの領土は守られる必要があります。
どの国においても子供たちに対し、領土・主権について理解を深める教育が行われております。
そのため、議員御指摘のとおり、子供たちが領土に対する意識をしっかりと持つとともに、我が国に対する自信と誇りを高めることが重要だと思います。
北方領土、竹島、尖閣諸島については言うまでもなく、我が国固有の領土であり、さらには尖閣諸島をめぐっては、我が国が有効に支配をしており、解決すべき領有権の問題はそもそも存在しないことなど、歴史的背景や我が国の立場、国際法上の扱いなどを子供たちに正しく理解してもらうことが大切だと思います。
教育委員会におかれては、子供たちの発達段階に応じて、領土や主権に関する教育についてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

A   高田直芳  教育長

過去に作成された資料が現在までどのように活用され、どのような成果を上げたのかについてでございます。
議員お話の「領土に関するパンフレット」は、領土問題に関する正しい知識や自ら考える力を養うことを目的として、平成26年6月に作成し、さいたま市を除く県内公立中学校及び県立学校の生徒全員に配布いたしました。
配布後は、中学校で96%、高校で93%の学校で社会科や地理歴史等の授業や修学旅行の事前学習などにおいて活用されております。
また、北方領土検定、北方領土ワークシートについては、平成31年4月に小・中学校及び高校で活用するよう周知しております。
その活用状況については、例えば、県内の各種団体で構成されている「北方領土返還要求運動埼玉県民会議」が主催する現地視察や、勉強会の際の生徒や教員の事前学習で資料を活用した中学校の事例がございます。
また、高校では、生徒が北方領土の歴史的背景や事実について理解を深められるよう、日本史の授業で資料を活用している事例がございます。
これらの資料は、生徒に領土問題に関する知識や考える力を身に付けさせる上で、効果的なものであると考えております。
次に、今後はさらに領土・主権教育を強化していくのか、領土・主権教育における現在までの取組と成果及び今後の取組についてでございます。
国は、我が国の領土に関する正しい理解が図られるよう、学習指導要領や教科書検定基準などを改訂し、小・中学校の社会科や高校の地理歴史科、公民科の教科書において北方領土、竹島、尖閣諸島に関する記述を充実させております。
これに基づき、小・中学校では社会科で、また、高校では地理や政治経済などで、我が国の領土に関する指導がしっかりと行われており、児童生徒の理解も深まっております。
例えば、中学校の公民の教科書では、北方領土、竹島、尖閣諸島それぞれが我が国固有の領土であることを明記した上で、歴史的経緯や我が国の取組などについて記述しております。
県といたしましても、我が国の領土に対する理解を深める学習を更に充実していく必要があると考えております。
そこで、議員お話の北方領土検定、北方領土ワークシートが授業で一層活用されるよう、県内の教育関係者で構成される埼玉県北方領土教育者会議が検討中の「北方領土教育に係る指導案」の策定に積極的に協力しております。
今後、これらの取組に加え、我が国の領土について児童生徒が理解を深められるよう、県立学校や市町村に対し指導案や教材の活用を働きかけるなど、領土・主権教育がより一層充実されるよう取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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