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掲載日:2024年4月1日
Q 永瀬秀樹 議員(自民)
日暮里・舎人ライナーについては、私の地元川口市新郷地区より多数の住民が利用しており、西方向に延伸した場合、当該地区の交通利便性向上につながり、その発展の起爆剤になるものと考えられます。また将来、さいたま市方面にまで延伸させていくことで、鉄道空白地帯の解消と本県公共交通網の弱点である東西方向の公共交通網の補完にもつながり、県政発展の更なる原動力にもなり得ると考えられます。
一方で、事業採算性やインフラ整備に要する費用負担、新交通のため輸送力が低く、延伸元の足立区では延伸による混雑率上昇に懸念があることなど、実現に当たっての課題が多く、川口市においてはまずは日暮里・舎人ライナーへのアクセス改善に向けた取組を進めることとしています。現在の終点、見沼代親水公園駅はほぼさいたま市。あと数マイルならぬ、あと300メートル延伸すればさいたま市なのに、交通政策審議会の答申外路線であり、本来、県が事業化を検討するレベルの路線ではなく、延伸は難しいと思われていた路線が、このたびあと数マイルプロジェクトの対象となり、検討が進んでいることに延伸予定地域の新郷・鳩ヶ谷・神根・安行・戸塚地区の期待はいやが上にも高まっています。日暮里・舎人ライナーの延伸は是非実現してほしい。
そこで質問ですが、延伸実現に向けて知事はどのようにお考えでしょうか。決意、意気込みを含めて御所見をお聞かせください。
県では、公共交通の利便性向上検討会議において、あと数マイルプロジェクトの推進に向けた検討が進められており、この会議において日暮里・舎人ライナーの延伸についても数々の課題が指摘されたところです。具体的な検討を進めるに当たり、まずは延伸元の状況、接続先やルートを検討する必要があり、そのためには関係する各市や東京都、地元住民の意見を踏まえる必要があると考えますが、今後はどのように検討を進めていきますか。
また、現在3方向への延伸が想定されていますが、どの方向も市街化が進んでおり、ルートを精査し、建設コストや工期、事業効果等について検討していくとのことです。これはちょっと見づらいかもしれませんけれども、高架の上にこういうふうになっているんですね。で、ここで終わっている。反対側から見ると、この道路に沿ってずっとさいたま市まで延びていない感じなんです。
日暮里・舎人ライナーは、片側2車線ある尾久橋通りの中央分離帯上に設置された幅約4メートルの橋桁の上に高架線として整備されており、尾久橋通りは約300メートル先の埼玉県に入ると第2産業道路と名前を変え、新郷・鳩ヶ谷地区を北西方向に進みます。道幅や中央分離帯の規格が都側とさほど変わらない、この第2産業道路沿いに延伸していくのであれば、現在の構造のまま延伸させることが容易であり、建設面での有利さがあると考えられます。また、延伸先には埼玉高速鉄道が走っており、鳩ヶ谷駅等での接続により、この地域の産業の活性化と県民生活の向上に大いに資するものと考えられます。
さらに、3方向で唯一、過去に川口市が検討していた延伸ルートでもあり、地域住民の間では延伸を求めて再び署名活動が行われ、既に数千人の署名も集まったと仄聞しております。延伸を望む地元の機運も高まっており、私はこの第2産業道路上を西方向へ延伸していくルートが延伸先として最も望ましいと考えますが、いかがでしょうか。
以上、二点について企画財政部長の御所見をお聞かせください。
A 大野元裕 知事
延伸実現に向け、どのように考えるかについてでございます。
日暮里・舎人ライナーの終点である見沼代親水公園は、御指摘のとおり県境までわずか300メートル程の位置にあり、今でも一定の県民が利用しております。
延伸先の県内はいずれの方向にせよ市街化されており、延伸により多くの県民のモビリティの向上が期待できるため、「あと数マイルプロジェクト」の対象路線としたものであります。
県では、今年度、有識者等による「公共交通の利便性向上検討会議」を設置し、延伸を実現するために何が必要かという観点から検討を進めることといたしました。
検討会議においては、延伸先が決まっていないこと、輸送力が低いことなど、様々な課題が指摘をされております。
延伸を実現するためには、輸送力増強の可能性を探るとともに、他の鉄道路線と接続させるルートだけではなく、様々な交通手段と組み合わせたルートも含め、あらゆる可能性の検討が必要だと思います。
課題は山積しております。しかしながら、この路線の延伸は、本県の更なる発展に向け大きな原動力の一つになるものと考えています。
今後、検討会議における取りまとめ結果を踏まえ、延伸の実現に向け、多くの課題があるとは思いますが、一つ一つ課題を克服し、粘り強く、しっかりと取り組んでまいる所存でございます。
A 堀光敦史 企画財政部長
関係する市町や東京都、地元住民の意向を踏まえる必要があると考えるが、今後どのように検討を進めるかについてでございます。
公共交通の利便性向上検討会議での取組の方向性は、複数のルートで事業効果を検証し延伸ルートを絞り込むことなどとされております。
このため、来年度は、まずは延伸ルートや接続先等について、複数の可能性を探る調査を行うこととしております。
その上で、延伸ルートの絞り込みを検討するとともに、延伸の可能性のある各市の考えや地元住民の意向などを確認しながら、機運の醸成を進めてまいります。
また、都内区間における混雑率の高さは大きな課題であり、検討会議でも、輸送力増強の必要性について議論されています。
東京都との調整につきましては、県として、こうした課題解決に一定の見通しを立てた上で進めてまいりたいと考えています。
次に、第2産業道路上を西方向へ延伸していくルートが延伸先として最も望ましいのではないかについてでございます。
第2産業道路を利用した延伸は、道路空間の利用により路線を整備するために支障となる物件等が少なく、コストの縮減が見込まれます。
一方で、鉄道の延伸は、そのコストとともに、利用者の利便性の向上などの便益も併せて総合的に検討した上で、最も効果的で実現可能性の高いものとしていく必要がございます。
こうした観点から、御提案のルートも含め、複数のルートで実現可能性を調査するとともに、それぞれの事業効果を検証した上で絞り込んでまいりたいと考えております。
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